KDDIは、2016年6月4日よりSpeed Wi-Fi NEXT W03(以下、W03)を発売。FDD-LTEとWiMAX 2+を束ねた3波CA(キャリアアグリゲーション)によって、下り最大370Mbpsに対応するのが最大の特長。
■下り最大370Mbps対応「W03」
W03の本体代は一括28,080円(税込)で、毎月の通信料からの割引「毎月割」は1,170円/月の最大24回で最大28,080円、本体価格から通信料を割引して考えるいわゆる「実質価格」は0円となる。
■本体価格は一括28,080円、いわゆる実質0円
W03はKDDIが発売するモバイルWi-Fiルータとしては、下り通信速度が過去最速となる。ただし、下り最大370Mbpsで利用可能となるのはハイスピードプラスエリアモードに設定時のみで、ハイスピードプラスエリアモードでの通信量が月間7GBを超えた場合、通信速度制限(送受信共に最大128kbps)に制限されてしまう。
この通信速度制限は、ハイスピードプラスエリアモード設定時だけでなく、WiMAX 2+のみ接続可能な「ハイスピードモード」設定時でも同様に制限対象となるため、ハイスピードプラスエリアモードで月間の通信量が7GBを超えないように注意が必要。
■WiMAX 2+ フラット for DATA EX:通信速度制限(KDDI)
掲載元:WiMAX 2+ フラット for DATA EX | 料金・割引:スマートフォン・携帯電話 | au
あくまでも計算上のシミュレーションにはなるけれど、仮に370Mbpsの速度で連続して通信を行った場合、月間の通信量制限の上限である7GBに到達するまでの必要時間は最短で26分の計算となり、30分以内に月間の通信量上限に到達することも不可能ではない(計算上は)
※計算式:370Mbps = 46.25MB/秒 → 277MB/分 → 7202MB/26分
上記の計算はあくまでもシミュレーションであり、現実的にはそれほど短期間で月間の通信量上限に到達する可能性は低いけれど、より快適な通信速度で利用しようとすると、通信速度制限を気にしなければならないのは悩ましいところ。
W03は、従来モデルの「W02およびW01」と比べて本体サイズはほぼそのままで通信速度が高速に、またバッテリ容量も大容量化しており、ハードウェア面では完成度が高くなっているにも関わらず、サービス面では高速なデータ通信を十分に活かせる状況とは言い難いのが悩ましいところ。
関連エントリ:Speed Wi-Fi NEXT W03(スピードワイファイネクスト ダブルゼロサン) HWD34 | データ通信端末 | au
なお、W03はKDDIからは2016年6月4日に発売されているものの、UQコミュニケーションズおよびそのMVNOからの発売についてはアナウンスされておらず、発売自体が未定となっている。(おそらく、いずれ発売されるものとは思うけれど…)