GREEの高額請求報道について、色々と気になることがあったので整理&メモ
「無料で遊べる」携帯ゲーム高額請求相次ぐ(読売新聞)
- 『不当請求』の類ではないという面
- キャリアの有料コンテンツ購入の手続きについて
- 未成年者が利用する事の出来る上限金額について
- 今回の損失を被ったのはGREE?SBM?
まず、今回の請求に関してはいわゆる『身に覚えが無いのに請求された番組料』のような、『不当請求』の類ではなくて、あくまでも消費者(ユーザ)とサービス提供側(GREE)の間で成立した契約に基づく請求という事。
ただし、未成年者の契約行為は親権者が同意しなければ成立しない。という法律があるのは事実。(それがどの程度強制力のあるのかはあまり詳しくないけど)
それと、TVCMであれだけ『無料』をうたっておきながら、有料コンテンツがある。ってのがわかり難い。という点は異論は無いし、ソフトバンクオフィシャルコンテンツガイドにも、GREEは無料という表記しかされてないのは、ちょっとまずいんじゃないかと思う。
記事内に指摘されている通り、ソフトバンクはdocomoやauと異なって、コンテンツ課金に暗証番号の入力が不要になっている。
正確に言うと、以前はあったんだけど、ソフトバンクに買収された後、2006年9月後半より廃止された。(関連記事)
これは有料コンテンツの購入をしやすくする。という面ではわかりやすいかもしれないんだけど、
『有料コンテンツの購入には暗証番号が必要』というそれまでのルールは成立しなくなるわけで、未成年者かどうかを問わず、ユーザにとっては有料コンテンツだと認識せずに購入してしまうリスクも含んでいる。
ソフトバンクで暗証番号入力が不要なことで、例えば悪意ある事業者が、公式サイトでの購入フローに似せた画面遷移で、それこそ不当な高額請求を行うケースも考えられるわけで、個人的には今回のようなケースを発生させないために、docomo、auと同じく暗証番号を入力させる方が無難だと思う。
ちなみに、WILLCOMもソフトバンクと同様の暗証番号不要方式。でも問題にならないのは、公式CPの数が少ないからかも。
ソフトバンクが提供するS!まとめて支払い(公式課金とは別の課金)の上限金額によると、S!まとめて支払いの上限金額は以下のように設定されている。
『契約者年齢』が満20歳未満:1万円/月(契約期間に関わらず)
『契約者年齢』が満20歳以上:3万円/月(契約期間が3年未満) or 5万円/月(契約期間が3年以上)
とまぁ、『S!まとめて支払い』での購入に関してはそこそこ無難な上限金額が設定されている。
※ここで言う『契約者年齢』=使用者の年齢って事???
同じような仕組みが、公式サイトでの課金には無かったっけ?
と思ったんだけど、僕の記憶が正しければ、ソフトバンクの公式CPで課金できる上限金額は、契約者の年齢によらず、、5,000円/月までと認識してる。
※だからソフトバンクで今回のようなケースが発生している理由がよくわかってなかったりもする(^ ^;
この辺の事情について詳しい方がいらっしゃったら、情報頂けると助かりますm(_ _)m
記事内では明確になっていないんだけど、今回のケースはあくまでもユーザとGREEの契約になるので、請求取消になった分の損失は、多分GREE側で被ったんじゃないかなと推測。
この推測が正しいかどうかは置いといて、GREE側(=CP側)で年齢認証させる方法は、本人による申告というアテにならない方法に頼るしかないわけで、そこはキャリア側で『S!まとめて支払い』のように、年齢による利用可能金額の上限があるべきだと思う。
今回の記事の流れを見ていると、その昔あったパケット通信料での『パケ死』だったり、ダイヤルアップ時代の電話代とかでも全く同じようなケースが発生していたけれど、それらを支払わずにすんだ事例ってあるんだろうか???
過剰な消費者保護を進めてしまうと、新しいビジネスの可能性を潰してしまったりする面もあるので、極端な方向へ行くのではなく、うまくバランスが取れる落としどころを考えて欲しいところ。