docomoの新機種発表会で、オンラインメモサービスのEvernoteとの連携が発表された。
ドコモのスマートフォン新機種に「Evernote」プリセット – ケータイ Watch
■Evernote関連の発表内容まとめ
・11月8日(月)よりAndroid向けのEvernoteクライアントが2.0にバージョンアップ
・docomoのAndroid端末にEvernoteアプリケーションがプリインストール
・docomoのAndroid端末ユーザは、無償で1年間プレミアムにアップグレード
・12月初旬のオープン予定のドコモマーケット(ケータイ向け)への参入
これまでAndroid向けのEvernoteでは対応されていなかった、オフラインでのノートのキャッシュにも、Android向けの2.0からは対応。今回のキャンペーンはこれに合わせた動きなのかな。
プレミアム会員限定の新機能は、オフラインでもデータを扱えるようにする「ローカルキャッシュ」となる。これは、同期を行う際、サーバー上のデータを端末内に一時保存しておくというもの。無料会員は常に通信してサーバー上のデータを扱うことになるが、プレミアム会員であれば圏外でも端末内のデータを編集・閲覧できる。変更履歴も記録され、過去に編集したデータへ遡ることもできるという。
既にiPod touchやiPad向けに提供されているオフラインキャッシュは、地下鉄移動中だったりネットワークに接続できない状況や、ネットワークがチープな環境でもノートの閲覧を快適に行うことが出来て便利な機能。
先日旅行に行った際にも、Evernoteのオフラインキャッシュ機能を活用して、保存しておいた航空券やホテル宿泊に関する情報などを閲覧することが出来たので、オフラインキャッシュはモバイルでこそ便利と思う。
今回のキャンペーンに関する詳細は、下記ページにて告知されている。
Evernote for NTT Docomo® | Evernote Corporation
嬉しいことに、既にプレミアム会員の場合でも、今回のキャンペーンの適用は可能。
※既にプレミアム会員の方でもキャンペーンに登録可能です。月極めで加入している場合は、登録した月の翌月から1年間無料となり、1年後自動的に課金が再開されます。年極めで加入している場合は、現在の加入期間終了後から1年間無料となります。なお、プレミアム会員費をPayPalでお支払いしている場合、まずPayPalの課金をキャンセルしてからキャンペーンに応募してください。キャンセルせずに応募した場合、PayPalの課金は継続されますのでご注意ください。
と書いてあるんだけれど、PayPalでの課金をいったんキャンセル ⇒ キャンペーンに登録
のあと、再度PayPalでのドル建てでの支払いって出来るのかしら？？？この点は謎。
docomoのAndroidユーザが全員Evernoteを使うという事は無いとは思うけれど、1年間のプレミアム会員(45ドル相当)を、これだけ広範囲にプレゼントできちゃう辺りはかなり太っ腹。
というのも、現在のEvernoteのユーザ数は累計500万人程度の規模で、docomoのAndroidの販売としては、Xperiaで50万台近く、年度内のスマートフォン販売目標が100万台。
という事を考えれば、現状のEvernoteユーザ数を考えると、かなり大規模にユーザへリーチできる可能性があるように見える。
*当然、端末にプリインストールされれば勝手にユーザ数が増えていく。なんて甘いことは無く、ショップ店頭での訴求だったり、ユーザに実際に使ってもらうための施策は必要になるけれども。
今回のdocomoとのキャンペーンと似たようなキャンペーンは、無線LANに対応したSDカード、『Eye-Fi』とも行っているけれど、今回の潜在ユーザ数はEye-Fiよりもかな大規模になると思われる。
これだけ広範囲に向けてプレミアム会員向けサービスを持ち出し出来るということは、
・Evernoteのプレミアム会員向けのサーバコストはさほど高くない。
・1年間、無料でプレミアム会員になってもらえれば、その後のコンバージョンを高く見積もっている。
・当面の運転資金に困ってない(かなりVCから投資されてるので)
というようなことが推測できる(^ ^;
『オンラインメモサービス』というと、Googleの提供する『Googleノートブック』(WikiPedia)が新規の開発中止。というような事例もあって、必ずしも簡単では無いと思うんだけれど、以前からきっちりとモバイルにも対応しているベンチャーなEvernoteに頑張ってほしいなぁと。