固定回線の契約で、auスマートフォンの通信料が割引になる『auスマートバリュー』が発表されたので、契約条件や割引内容などをまとめ。
- 適用条件
- 申込単位
- 割引料金/解除料
- 提供開始時期など
『auスマートバリュー』の割引を受けるためには、固定回線&携帯回線が両方とも指定の条件を満たす必要がある。
▼固定回線側
・KDDIが指定する固定回線事業者(合計115社)とネット + 電話を利用していること
⇒auひかり/auひかりちゅら/eo光/J:COMなど、多数の会社が対象。
対象となる固定回線事業者の詳細はKDDIサイトにて
au スマートバリュー | 料金・割引 | au by KDDI
これらの固定回線事業者の提供エリア外だったり、建物の事情で契約が出来ない場合はWi-Fiルータを契約する事で、これを『固定回線』と見なしてauスマートフォンの割引を受ける事も可能。
▼携帯回線側
・auのスマートフォンで上限金額がフラットになるISフラット or プランF(IS)シンプルを契約していること。
固定回線の契約者住所につき、1つのグループとして申込みする。1グループ最大で10回線まで割引の適用が可能。
固定回線の契約者と&携帯回線が同一姓/同一住所である事が基本。同一住所でも姓が異なる場合、または累計5回線以上の割引を受ける場合は、別途書類の提出が必要になる。
割引開始から二年間:1,480円/月
割引開始から二年間経過後:980円/月 (永年割引)
解除料:auスマートバリューの解除に伴う解除料は発生しない。(回線契約を解除する場合は、『誰でも割』などの契約解除料が発生する)
※固定回線側の料金を割引くのではなく『auのスマートフォンの通信料』からの割引になる。
予約開始:2012年2月14日(火)
提供開始:2012年3月1日(木)
今回発表された『auスマートバリュー』は、
・固定回線側はデータ通信だけでなく、電話サービスも利用が必要
・携帯回線側はパケット定額プランで二段階定額の契約は割引対象外
という事で、残念ながら僕の現状の契約では割引適用対象外(^ ^;
自分自身が対象外という事もあって、割引適用される条件がやや厳しいかも?
と思いつつ、発表会で4人家族を例に説明しているように、auスマートバリューのメインのターゲットは、ケータイを持つぐらいの年齢の子供が居る世帯で、固定回線 + 固定電話を契約した上で、auスマートフォンを利用している世代。と考えると、対象となる世帯数&契約者数は少なくなさそう。
ケータイWatchの記事によると、現時点での『auスマートバリュー』の対象となる世帯数は約270万世帯とのこと。
au、固定通信契約でスマホ通信料を割引「auスマートバリュー」 – ケータイ Watch
また、au利用世帯で「auスマートバリュー」の対象固定網を利用しているのは14%、逆に910万世帯におけるau利用世帯は30%となり、双方を利用している世帯は約270万世帯となっている。
現時点で対象となる270万世帯の中には、当然au以外のケータイ/スマートフォンの世帯構成員もいるわけで『固定回線とのセットでスマートフォンの通信料がずっと割引になる』という条件によって、今後中長期的にauスマートフォンの価格競争力が強くなる。
ユーザとしては『スマートフォンの通信料が(ずっと)安くなる』というメリットがある上に、KDDIとしてはトラフィックが最も多くなる深夜時間帯を含めて『自宅でのスマートフォン利用のトラフィック』を、3G網から固定網へオフロードすることが出来るので、自宅からの3G通信網への負荷を下げる事が可能になるので、ユーザにとってもKDDIにとってもメリットのある、良い固定&モバイルのセット割引と思う(^ ^)
スマートフォンのトラフィックを固定回線にオフロードさせるための戦略として、『Wi-Fi HOME SPOT』としてWi-Fiのアクセスポイントも配布して『自宅にWi-Fiアクセスポイントが無いからスマートフォンのパケットがオフロードされない』という自体を発生しにくくするように手を打っているのにも全体の整合性が取れているように思う。
宅内向け「Wi-Fi HOME SPOT」提供、「au Wi-Fi SPOT」は海外対応 – ケータイ Watch
この手の施策で言うと、SoftBankが配布した『FON』ルータの例があるけれど、Wi-Fi HOME SPOTではSoftBank×FONの組み合わせのように、第三者が無線AP(FON)経由でインターネットに接続してくる機能は無いので、ISPとしては『固定回線契約者とその家族以外のトラフィック流れてくる事は原則無い』という点を含めて『auスマートバリュー』という形でKDDIと提携に至ったのではないかなぁ…と推測。
*ISPによってはFONルータの設置を禁止しているISPもあるので。
今回発表された『auスマートバリュー』は、残念ながら直近で僕が割引の恩恵を受ける事は無さそうだけれど、驚いたのは対象となる固定回線事業者がauだけでなくて、現時点で115社にも上るという点と、auスマートバリューの割引の原資の負担を、固定回線事業者側にも負担を求める。という点についてケータイWatchより引用。
また、割引の原資はauだけでなく、固定網の事業者からも相応の負担を求めていく。
固定回線の事業者としては加入者数が増えない限り、割引の原資負担がそのままコストの増加になってしまうので、恐らく『auスマートバリューによって新規に固定回線の契約があった場合』というような条件に限って固定回線の事業者側も負担する。
というような条件になっているものと思うのだけれど、これはauスマートバリュー対応の固定回線事業者は自社顧客向けにauのスマートフォンの契約を、KDDIはauスマートフォン利用者向けにauスマートバリュー対応の固定回線を営業していくから初めて有効に働くわけで、一言で言うと両社がそれぞれ『auスマートバリュー陣営』としてNTTグループやSoftBankグループと競争していく事になるので、今後競合他社がどのような手を打ってくるのか、非常に楽しみ(^ ^)
…KDDIと固定回線各社の契約条件の詳細は不明だけれど、大筋は間違って無いはず。たぶん。