2016年2月6日に台湾南部で発生した地震(震源地は高雄市)の後、Twitter上で #台南はいいぞ というハッシュタグに台南関連の情報がまとめられたのに影響を受けたので、台南を訪問してみた。
台北から台南へのアクセスは、台湾新幹線(高鐵)の所要時間が最も短く、新幹線(高鐵)に乗っている時間が1時間40分ほど、これに加えて、在来線(台鉄)台南駅までは電車で20分ほどで到着する。
※高鐵台南駅と接続する「沙崙駅」から出発する列車は全ての列車が台鉄台南駅を通る。
地震の影響で最も報道されているのは台南市永康区にあるビル「維冠金龍大樓」が崩壊、同ビル内の居住者に多数の死者がでたことや、同じく台南市歸仁区にある「旺林飯店」が大きく傾いたこと。
実際にこれらの建物を訪問してみたところ、維冠金龍大樓は既にビルの解体が完了し、多数の重機で何らかの作業が行われている最中だった。(2/17に訪問)
■台南:維冠金龍大樓跡地
ただし、維冠金龍大樓の近隣の建物には外観から確認できるような大きなダメージは見受けられず、地震によって維冠金龍大樓が崩壊したことを除けば、建物に大きな被害を受けた様子は見られなかった。
■維冠金龍大樓のすぐ裏の住宅街
■維冠金龍大樓付近の道路(水道管の工事中?)
続いて、2016年春に開業を予定していたホテル「旺林飯店」
こちらも、ホテルそのものは大きく傾いており、大きな地震があったことを認識させるものの、前述の維冠金龍大樓と同じく、周辺の建物に関しては外観で確認できる大きな被害は見られなかった。
■台南:旺林飯店
ビルの崩壊によって多数の死者を出した「維冠金龍大樓」や大きく傾いた「旺林飯店」など、被害の大きかった建物なども存在する一方で、台南市内中心部の飲食店やホテル、各企業などは既に通常通りの営業がされており、台南市内全体としては「普段通りという印象が大きかった。
実際に、今回台南に滞在した1泊2日の中で「少し前に台湾南部で大きな地震があった」という事実を感じたのは前述の2つのビルと、後述する台南市役所に設けられた地震の対策センターのみで、観光客として台南を訪問する分には全く影響が無かった。(実際、台南の観光地には台湾人と思われる観光客も多数見かけるなど、全体としてはいつも通りの日常が送られていたように思う)
■台南市内中心部の様子(台南駅そばのシャングリラホテルから)
■台南文学館
■国立台南大学
■赤崁楼
■林百貨
■武聖夜市
■台南市政府
大きな被害があった2つの建物以外で「地震による被害があったこと」を認識したのは台南市政府。台南市政府では、入口付近に地震に対応するための総合センターが設置されており、被災した住民達の各種手続や相談が受付されていた。
■台南市政府に設置された総合対策センター
同センターでは地震の被災者による寄付も受付されており、日本円でも寄付は可能だった。同センターのスタッフによると、日本人よる寄付も少なく無い。との話。自分たちが訪問したタイミングでは、日本人は見かけなかったけれど、かなり高額の寄付を行っている(おそらく)台湾人の姿も見られた。
宿泊したホテルのスタッフに話を聞いてみても「地震はあったけどホテルは問題ない。建物が2つか3つ倒壊したけど、それ以外は大きな被害は無かった」という趣旨の話をしていたし、実際に観光客が訪問する観光施設なども地震による傷跡などは見られなかった。
そんなわけで、地震を理由に台南(および高雄)への旅行をキャンセルする理由があるとは特に思えなかったので、これから台湾および台南への旅行を計画している方は、自粛することなく現地にお金を落とすことが台南(やその周辺エリア)を元気づける方法になるんじゃないかと思う。(もちろん、現地に行けないので寄付で支援。という方法もありだと思う)
最後にひとこと。 #台南はいいぞ