最近のクラウドファンディング発モバイル系プロダクトが期待値を下回っててちょっと残念

クラウドファンディングサイト「Makuake」にて資金募集に成功し、スケジュールに遅れなどなどが発生しつつも商品が発送された「SIM CHANGER ⊿」や、日本を含む世界各地で利用できるモバイルWi-Fiルータの「World Touch」が支援者の手元に届き、実際に製品を利用した方から厳しいレビューを見かける機会が増えてきた。

「SIM CHANGER ⊿」:SIMカード切り替え不安定?

最大で4枚のSIMカードを切り替えて使うことができる「SIM CHANGER ⊿」に関しては、発送スケジュールが大幅に遅れたことや、その間支援者にとって納得できる十分な説明が行われていたとは言い難いこと、さらに商品が配送された時点で箱に破損や汚れが見られる、取扱い説明書に記載されている技適マーク関連の情報に誤りがあるなど、致命的とは言えないながらも、製品を実際に利用開始する前の時点で製品自体のクオリティもある程度察することができたように思う。

実際に製品を購入した方のレビューを見ていると「問題無く利用できた」とする方もいる一方で、機種によっては安定して動作がしないなど、「期待値が高かっただけに安定して使えないのが残念。」という声も多く見られる。

実際に製品を購入した方のレビューは以下。

SIMの切り替えができないのであれば、SIM1枚のルーターと変わりません。その後、再起動なども試しているのですが、完全におなじになるわけではなく、その時によって微妙に動作が異なったりします。ちゃんと接続できることのほうが少ないくらいです。うまく切り替えられたことは1回もなし。

orefolderさんによると、SIMカードの切り替えが正常に行える時と安定して行えない時があるようで、前提的に動作が不安定な模様。

昨年8月にmakuakeにてクラウドファンディングを開始した「SIM CHANGER ⊿(デルタ)」という製品をご存知でしょうか。4枚のSIMカードを使い分けることが可能な商品として話題を集め、結果と

Twitterの反響を見てみると私と同じように使えない人や問題なく使える人、SIMの切り替えだけだけうまくいかない人など様々な報告が上がっていました。

「クラウドファンディングに期待しすぎ」なのかもしれませんが、正直言ってあまりいい印象は残りませんでした。今後のバージョンアップなどによって安定して動くようになればいいですが…。

「SIM CHANGER ⊿」がMakuakeにて支援者募集を開始したのは2016年8月。この時点では、今では当たり前になりつつある、4G+3GのDSDSをサポートする機種で国内向けに販売されていた機種は1機種か2機種に限られており、「4枚のSIMカードが自在に切り替えられる」というキャッチコピーには心が動かされた方も少なく無いかと思う。(ワタシもそのひとり)

ただし、「SIM CHANGER ⊿」の支援者募集が開始されてから、Moto G4 Plus、ZenFone 3シリーズ(ASUS)、HUAWEI nova・Mate 9、Moto Z Play、Moto Z、gooのスマホg07など、発売される多くの機種で当たり前のようにDSDSがサポートされるようになった。

「SIM CHANGER ⊿」は、当然ながらそれ単体では意味が無く、スマートフォンとセットで利用する必要があるため、最小構成でも「スマートフォン + SIM CHANGER ⊿」を二台持ちする必要がある。

一方で、既にご紹介のように「SIM CHANGER ⊿」の支援者募集が開始された後に発売されたスマートフォンの多くはDSDSをサポートしており、単に「4枚のSIMカードを切り替えて使う」という趣旨で言えば、「SIM CHANGER ⊿」を利用するよりも、DSDS対応のスマートフォンを二台持ちする方が安定して利用できるのは明らか。

「SIM CHANGER ⊿」の目指した「スマートフォンの操作だけで最大4枚のSIMカードを自由に切り替えて利用」が安定して動作すれば、多種多様な使い道があるとは思うけれど、「そもそも安定して使うことができない」のであれば、SIMカードを入れ替えるなりして使う方が確実だし手っ取り早い気がする。

World Touch:常時通信速度を「最大8Mbps」に制限か

世界各地でSIMカードを入れ替えることなく利用できるモバイルWi-Fiルータ「World Touch」に関しても、「SIM CHANGER ⊿」ほどではないにしろ、使い勝手などなどに厳しい評価が目に付く。

「World Touch」を実際に購入した方のレビューによると、通信速度の8Mbps上限に関しては実際の利用上は問題無く「快適すぎる」としながらも、ファイルダウンロード時などには8Mbps制限の影響を受けるであろうことや、契約前に通信速度の意図的な制限に関する事前説明が無かった点などが指摘されている。

先日から、クラウドファンディングで募集があった世界Wi-Fi「World Touch」(モバイルWi-Fiルーター)ですが、申し込んで使ってみています。しかし、これはひどい。 世界Wi-Fi「World Touch」とは クラウドファンディ

実際にWorld Touchから1080pの動画を見てみたのですが、すごい快適でした。Amazonビデオも快適。普通にエンターテイメント目的での使用は快適過ぎます。
(中略)
ただ、8Mbpsの制限がかかっていることには納得行きません。ファイルのダウンロード速度とかも変わってくる訳ですし。

「World Touch」に関しては、プロジェクトサイトにて国内で「ドコモ・au・ソフトバンクの回線が使える」としながらも、端末側の対応周波数帯を見るとKDDIの800MHz帯(B18)が含まれていなかったり、ドコモが全国展開している1,500MHz帯(B21)が含まれておらず、少なくともユーザが期待する「ドコモ・au・ソフトバンクの回線から最適な回線に繋がる」品質での利用はできなそうで、ユーザの期待と端末スペックから想定される使い勝手に乖離があるように思う。

■世界WiFi:端末スペック
世界WiFi:端末スペック

加えて「ドコモ・au・ソフトバンク回線」に接続されるとは書かれているものの、接続される回線がMNO回線での提供になるのか、MVNO回線での提供になるのかは明記されていないため、この文章だけで「ドコモ・au・ソフトバンクの中から一番速い速度で使える最強の端末」として使えるとは言い難い。(例え、ユーザがそれを期待していたとしても。)

「World Touch」で利用可能な無制限プラン(Makuake支援者限定)は、月額料金が3,220円(契約期間は24カ月)に設定されており、この料金体系を考えるとMNO品質の回線が容量無制限で提供される可能性は低いように思う。

また、今後利用者の増加による通信品質低下が発生した際(現時点では通信速度そのものが遅いという声はあまりみられない)に、一定の通信品質を保つ努力がされるのか?という点も不安で、個人的にはこの点が一番の不安要素だったりする。(いちおう、World Touch自体はSIMフリー端末なので、通常のSIMカードを挿して使うこともできる。

「小さい組織のチャレンジ」を応援したいけれど…。

個人的には小さい組織がクラウドファンディングなどを活用して新たなサービス・商品を世に出して行くことは応援したいけれど、最近の事例を見ていると「応援したい」というよりも「ユーザの期待値を下回る」商品やサービスが多いように感じるのは、少々寂しいところで、キモチ良く応援できるプロダクトが出てきてくれると嬉しいなと。

コメント

  1. 匿名 より:

    最近も何もクラウドファンド系は粗削りなの多いですよ実際。
    開発するので手一杯でまともに評価してるとこなんて希です。

    むしろ完成しただけマシと思うべきです、あくまで謝礼として物が送られてくる訳ですからね。