LCC利用客は観光消費が少ない?調査結果を沖縄県が公表

本Blogのエントリには、アフィリエイト広告が含まれています。

沖縄県の調査によると、LCCを利用して沖縄を訪れた観光客は航空券以外の消費単価が59,250円/一人となり、既存の航空会社の平均である68,031円よりも約13%低い結果になり、LCCの利用客は既存の航空会社よりも観光地にお金を落としていない。という調査結果となったとされている。

日本経済新聞の記事は以下より。

LCC利用客、観光消費1割少なく 沖縄県が調査  :日本経済新聞

格安航空会社(LCC)利用客の旅行形態は「安く長く」――。沖縄県が観光客に実施した調査で、このような結果が出た。沖縄旅行にLCCを使った観光客の消費単価は1人5万9250円で、既存航空会社を使った観光客の平均(6万8031円)より12.9%低かった。「旅先ではぜいたくを」という地元の期待通りとなるには、宿泊や買い物などでの魅力向上が必要となりそうだ。

個人的には『旅先でぜいたく』をしないというよりも、LCCが普及したことによって『旅』がある意味では『非日常』では無くなり『日常』の延長というか、普段の生活圏よりもちょっと距離が離れたところに居るなぁ。ぐらいの感覚になっているので『旅先だから』という理由で高い出費をする。ということは少なくなってきている。
※ただ『その瞬間にしか体験できないこと』については価値が高いので、そこはお金は惜しまないように。とは思っている。

一方で、日本国内線を含めてLCCの就航地が増えたことで『従来は行かなかった都市を訪問するようになった』あるいは『訪問回数が増えた』という経験は数多くしており、実際に、これまで訪問したことのある都市の大半は、LCCによってアクセスが可能になったことをキッカケにして訪問するようになったし、訪問回数についても増えている。

■初めての訪問がLCC利用によるものだった都市
[国内]
札幌/高松/松山/福岡/大分/鹿児島/那覇

[海外]
韓国:釜山/ソウル
タイ:クラビ/チェンマイ
マレーシア:クアラルンプール/ランカウイ島/ペナン島
インドネシア:ロンボク島
オーストラリア:ゴールドコースト/メルボルン/シドニー/アデレード
香港:香港
台湾:台北
フィリピン:セブ島/クラーク/カガヤンデオロ/ダバオ
シンガポール:シンガポール

■初めての訪問がレガシーキャリア利用によるものだった都市
バリ島(インドネシア)
マカオ
サイパン
バンコク(タイ)
コペンハーゲン(デンマーク)
バルセロナ(スペイン)

レガシーキャリア利用によって訪問した都市よりもLCCによって訪問した都市の方が数が多いし、LCCで行ける都市の方が基本的に訪問回数が多い。

『LCCの利用によって航空券が安くなった分、ホテルなどでの出費を増やす』という利用者も一定数いるとは思うけれど、『そもそも旅行に行かなかった層がLCCの利用で旅行するようになる』という効果も大きく、全体としては旅行先での消費額(航空券以外)については低下しつつも、旅行客が増えることで結果的にはパイが大きくなる。というのがLCCの就航によってもたらされる観光効果なんでは。と思う。

マレーシアを拠点にするLCC『エアアジア』が『Now Everyone Can Fly』というキャッコピーを使っている通り、LCCは従来は(運賃が高いため)飛行機を使った旅行ができなかった人でも、気軽に飛行機に乗れるようになり、全体として観光客が増えることで観光収益が増加する。ということがLCCの本質であるように思う。

そういう意味では、同じ調査結果を基に書かれた記事でも『沖縄タイムス』に記載されている『若年層の利用が目立ち、継続的なリピーター獲得の可能性が広がりそう』という趣旨の方が共感できる。

沖縄タイムスの記事は以下より。

LCC利用客4割が20~30代 沖縄県調べ | 沖縄タイムス+プラス

一般旅客機利用者と比べて消費単価は低いものの、若者層の利用が目立ち、継続的なリピーター獲得の可能性が広がりそうだ。

掲載している内容は公開時点の情報です。Webサイトやサービスの内容変更などにより、情報が古くなっている場合もありますので、ご注意ください。

運営者をフォローする