政府は、令和元年台風15号および19号による被害を受けたエリアの観光需要を喚起するための「ふっこう割」や、公共土木施設の災害応急復旧を行うための、国土交通省関係予備費の使用概要を2019年11月8日に閣議決定した。
予備費は総額92億円で、内訳は公共土木施設の災害応急復旧が63億円、観光需要喚起に向けた対策が29億円。
■観光需要喚起に向けた対策
掲載元:国土交通省 関係予備費使用の概要(PDF)
台風15号・19号の被災エリアに対する観光需要喚起
■支援内容
(1)旅行代金から1泊最大5,000円割引
対象地域に1泊以上の旅行・宿泊商品に、1泊5,000円(1人あたり)を割引
(2)観光地へのアクセス支援
観光地そのものに被害が少ないものの、観光地へ至る公共交通機関への被害によりキャンセルが発生する恐れのある地域を対象に、公共交通事業者が用意する代替輸送手段に低廉な料金を設定した場合に、正規料金との差額を支援する
■対象都道府県
岩手県
宮城県
福島県
茨城県
栃木県
群馬県
埼玉県
千葉県
東京都
神奈川県
新潟県
山梨県
長野県
静岡県
域内に所在する災害救助法の適用市町村のキャンセル数を基に補助金を交付。各都県においては、域内各地域の被災・復旧状況等を踏まえ柔軟に執行。
災害によって落ち込んだ観光需要を喚起するために「ふっこう割」として割引を行う施策は、九州ふっこう割(2016年)、西日本を対象とした「13府県ふっこう割」、北海道ふっこう割(2018年)など、複数回行われており、同様の割引を適用した商品が旅行会社などで販売される模様。