2010年12月24日のサービス開始のイベントで『メリークロッシィ!』というかけ声で開始された、Xiのサービス開始から1年が経過している。
Xiのサービス開始イベントの記事は以下にて。
「メリークロッシィ」 – ドコモがLTEサービス「Xi」を24日からスタート | 携帯 | マイナビニュース
サービス開始から1年が経過したので、XiのレビューとXi関連の出来事について振り返り。
こうやって振り返ってみると、1年間で大きく環境が変わっているなーと実感。
- Xiの体感速度はモバイルサービスの中で最速
- 都心でのエリアはまだ『23区内 + α』のイメージ
- Xiの通信容量は7GB/月までの制限を実施
- テザリング利用時の料金上限が従来より大幅に安くなった
- docomo内の通話し放題サービス『Xiカケ・ホーダイ』を開始
- Xi端末の課題:バッテリ消費が激しい
WiMAXやイー・モバイルG4など、様々な高速モバイル通信サービスを利用しているけれど、その中でもXiの体感速度は、現在利用可能なモバイルデータ通信サービスの中で最速と実感している。
モバイルでの高速な通信サービスと言えば、WiMAXが先行してサービスを展開しており、実際に面的なエリアで言うと、まだまだWiMAXの方が幅広いエリアで利用が可能だけれど、現在のXiの体感速度はWiMAXより上。
WiMAXとXiを比較すると実感するのは、最高速度よりも遅延の少なさで、スピードテストなどを行った結果として、PINGの応答速度が
Xi:50ms以下
WiMAX:100ms以下
あたりになる事が多く、平均的にXiの方が利用時のストレスが少ない。
このあたりは理論値の最大通信速度よりも、Xiの『遅延の小ささ』が『快適な通信』に繋がっているように思う(^ ^)
⇒そういう意味では現在のXiの低遅延&高速通信も快適なんだけれど、日本通信のb-mobile U300のXi版として『低遅延・低速』な通信網も案外使い勝手は悪くないんじゃないの?とか思っていたりする(^ ^;
Xiは『繋がればすこぶる快適』ではあるものの、利用可能なエリアについてはまだまだ狭い。
現在のエリアのイメージとしては『都内の23区 + α』のイメージで、都外に出たり東京都内でも、少し郊外に移動するとエリア外になってしまう事が多い。
⇒ただ、Xiのエリア外でもFOMA網で繋がるためXiのエリア外である事が致命的な使いにくさに直結はしないところが、Xi + FOMAの強さでもある(^ ^;
スマートフォンの普及以降、都心のFOMAの通信速度はかなり遅くなってしまっており、ターミナル駅周辺では時間帯によって繋がりにくくなる事も多々あるだけに、docomoにはぜひともXiのエリア拡大を頑張って欲しいところ。
面的な意味だけではなく、Xiを利用しながら移動すると、突然Xi ⇒ 3Gに切り替わってしまう機会もまだまだ多いだけに、このあたりも今後の改善を期待したいところ(^ ^;
ちなみに、京王線の桜上水~笹塚間などはXiが途切れる事無く利用可能だったりするので、徐々に改善されている事は認識している。
京王線笹塚〜桜上水間 Xiの切断なしに通信可能だった | shimajiro@mobiler
Xiの通信容量は7GB/月までに制限されており、7GB/月の通信容量を超えると、
A.追加容量を2GB毎に有料で購入する
B.最大 128kbpsでの利用を継続
のどちらかを選ぶ形となり、従来のFOMA向けのデータプランなどで提供されていた『容量無制限の定額制』の提供は終了されている。
※7GB/月の制限は2012年10月以降に実施されるもので、現時点ではXiのデータ通信容量についても、FOMAと同様に『容量無制限』となっている。
容量制限があるとは言え、7GB/月の容量でも利用者の98%は問題なく利用可能。という事で、Xiの通信容量の制限はごく一部のユーザへの影響があるものの、その他大多数の利用者の通信品質を保つための健全な制限だとは思う(^ ^;
FOMA向けでは引き続き『容量無制限の定額制』が継続しているけれど、モバイルデータ通信ではXiのような『一定容量までは定額利用可能な事実上の定額制プラン』が進んでいくんじゃないかと予想している。
今年の始めぐらいから、WiMAX回線を自宅回線にしていたけれど、引越後にWiMAXの電波の入りが弱くなった事をきっかけにして固定回線を契約したのも、Xiのようにモバイルで利用可能な高速回線には容量制限が設けられるような気がしたのと、固定回線が1年間1,500円/月ぐらいで利用可能と、思いの他安かったのでという理由(^ ^;
上記の容量制限の実施と同時に、PC用の回線としてスマートフォンなどを利用した際に適用される料金の上限が、FOMAの音声向けのパケット定額通信料上限と比べて安くなった。
■Xi総合プラン契約時のテザリングでのパケット通信料上限
Xiパケ・ホーダイフラット:5,985円/月
■FOMA向けプラン契約時のテザリングでのパケット通信料上限
パケ・ホーダイ フラット:10,395円/月 ⇒ 8,190円/月(*1)
*1 2011年11月1日より値下げされている
厳密にはFOMA向けにも『定額データプラン』の契約(非音声)を契約していれば、スマートフォンでのテザリング利用やPCとのデータ通信回線で利用しても、上限金額が上がらないという状態ではあったものの、『定額データプラン』の契約者数は2011年2月の時点で100万契約を越えた程度と、あまり契約者数が伸びていなかった(^ ^;
FOMAの『定額データプラン』の契約者数100万契約越えのリリースは以下。
報道発表資料 : FOMAの「定額データプラン」の契約数が全国で100万契約を突破 | お知らせ | NTTドコモ
docomoの『定額データプラン』はテザリング利用も可能だったり、いつの間にかdocomo以外の端末からも利用可能だったし、スマートフォンの本格的普及の前であればFOMA網もすこぶる快適だったので、実はXi開始前はかなりコストパフォーマンスの高い料金プランで、満足していた(^ ^;
Xiに話を戻すと、通常のスマートフォン向けの料金プランのままで、上限金額の5,985円/月の中で、テザリングの利用が可能になったのは、従来のFOMA向けの音声プラン + パケット定額プランと比べて、大幅な制限の緩和と言える。
先述の容量制限の範囲内であれば、『PCとの接続時やテザリング利用でも追加費用は発生しない』というのはユーザにとっては納得の出来る料金体系だし、テザリング利用で必要以上に心配する必要が無くなるのでユーザとネットワークオペレータ(docomo)の双方にとって無難な落としどころと思う(^ ^)
Xi対応スマートフォンの発売に合わせて、docomo宛の通話が24時間無制限で定額利用可能な『Xiカケ・ホーダイ』がオプションとして700円/月で提供が開始されている。
Xiカケ・ホーダイのポイントとしては、
『発信者がXi・カケホーダイ契約者であれば、受信者がXiでもFOMAでもmovaでも通話が定額になる』
という点で、『5,000万を超えるdocomoの契約者との音声通話が24時間定額になる』というメリットはかなり大きい(^ ^)
『Xiカケ・ホーダイ』がXiプラン契約者向け限定に提供されていることを考えると、docomoが早期にXi契約者数を増やしたい。と考えている事が読み取れる。
Xiの課題としては、Xiエリア内での利用時に、バッテリ消費が大きい事が最大の課題と思う。
12月の頭にGALAXY S2 LTEを入手して利用しているけれど、端末にSIMカードを入れた状態だと、Xi圏内エリアでの待受時/通信時のバッテリ消費がかなり激しくて、メインの端末として音声回線に利用するのは正直厳しい…と感じるレベル(^ ^;
なので、せっかくのXi対応端末をもったいないとは思いながらも、Xiのデータ通信用SIMカードをモバイルWi-FiルータのL-09Cに挿して、GALAXY S2 LTEの通信はWi-Fi経由で運用している(^ ^;
⇒GALAXY S2 LTEにSIMカードを入れて利用するよりも、こちらの方がバッテリ消費をうんと抑える事が出来るので、本望ではないけれど、最近はこの方法で運用している。
Xiエリアでの接続時は快適なネットワークで利用が出来るだけに、Xi対応端末の消費電力を抑える事は、Xiが本格的に普及するにあたってかなり重要になりそう…(^ ^;
GALAXY S2 LTEを契約した際に店頭で、『電池の減りがかなり激しいです』と強く念押しされたのにも、今更になって納得していたり(^ ^;