ソフトバンクも自転車シェアリング事業に参入・第1弾は中野区で提供開始 – ちよくるなどとの相互乗り入れには非対応

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OpenStreet株式会社およびソフトバンクは、2016年11月11日より自転車シェアリングシステム「HELLO CYCLING」を提供開始。第1弾として、東京都中野区において「HELLO CYCLING」を活用した自転車シェアリングサービス「シェアペダルNAKANO」が提供開始される。

シェアペダルNAKANOは以下にて。
シェアペダルNAKANO Powerd by HELLO CYCLING 東京都・中野区 シェアサイクリング

HELLO CYCLINGのサービスは、交通系ICを登録することで自転車のレンタル開始ができるほか、HELLO CYCLINGに登録されたステーションであれば、どのステーションでも自転車を返却可能となるなど、基本的にはドコモ・バイクシェアと千代田区が提供する「ちよくる」などの自転車シェアリングと同等で、多少乱暴に言えばパクリ。
※ドコモ・バイクシェアと各区が提供するサービスは、千代田区・港区・中央区・江東区・新宿区に拡大している。

■ドコモ・バイクシェア提供「ちよくる」
ドコモ・バイクシェア提供「ちよくる」

ソフトバンク系の自転車シェアリングシステム「HELLO CYCLING」は、スマートフォンやパソコン上で駐輪場の検索、自転車の利用予約、決済までの一連の流れを完結することが可能。

検索・予約・決済がオンライン(スマホおよびパソコン)上で完結するのは、先行しているドコモ・バイクシェアのサービスよりも優れている点ではあるものの、最大の問題はドコモ・バイクシェアとの間には互換性が無い点。

例えば現時点で東京都内5区(千代田区・港区・江東区・中央区・新宿区)で使える「ドコモ・バイクシェア」系のサービスと、11月11日から中野区にて新たに提供が開始される「HELLO CYCLING」系のサービスは、ほとんど同じように見える自転車シェアリングサービスでありながら、異なるサービスを跨いだ利用をすることができない。

交通系のサービスで互換性が無い例として思い浮かぶのが、Suica・PASMOなどの交通系ICカードが地域毎によって異なり互換性が無かった頃に、各エリア毎に交通系ICを別々に持つ必要があったようなイメージ。

ただし、交通系ICサービスの互換性問題は関東 or 関西あるいはJR or 私鉄のように、大まかに利用可能なサービスの範囲を認識を持つことができた一方、東京都内の隣接する区(今回で言えば中野区と新宿区)の中で異なる事業者によって(似たような)自転車シェアリングサービスに互換性が無いのは、利用者に混乱を招くのは当然ながら、「○○区ではどちらかのシェアリングサービスが提供されているため、他サービスは不要」というような判断が行われる可能性も十分にあり、自転車シェアリングサービス全体の発展を阻害する可能性もあり得る。

当然ながら、1つの区の中で複数の自転車シェアリングサービスが提供される可能性も考えられなくは無いので、ドコモ・バイクシェアのサービスとソフトバンク系のHELLO CYCLINGが両者共に発展していくことが個人的な願い。

ただし、直近では両者が協調して自転車シェアリングサービスを展開する可能性よりも、それぞれのサービスが利用可能なエリアを増やすことに専念されそうで、単純に「ドコモ系の自転車シェアリングサービスが使える区」と「ソフトバンク系の自転車シェアリングサービスが使える区」が分断されてしまうような気はする。

そんなわけで、スマートフォンなどを活用とした自転車シェアリングサービスが各地で利用可能となることは基本的に歓迎したいけれど、隣接したエリアでもサービス事業者が異なるが故に互換性が無く、結果としてあまり便利なサービスにならない未来にはなってほしくないなと。