ドコモは、2019年6月1日より新たな割引プログラム「スマホおかえしプログラム」を提供する。
ドコモが従来より提供していた「下取りプログラム」に近い内容ながら、購入方法が「36分割支払」に限られる点や、還元額は「割賦払いの最大12カ月分相当」と固定されている点(従来の下取りプログラムは下取り価格が変動した)などが違い。
「スマホおかえしプログラム」
「スマホおかえしプログラム」は、プログラムの対象機種の本体代金を36回の割賦払いにて支払し、任意のタイミングでスマートフォンをドコモに「おかえし」すると、割賦払いの残債のうち最大12カ月分(1/3)が免除されるプログラムで、ハイエンドスマートフォンが対象となる。
スマホおかえしプログラム | キャンペーン・特典 | NTTドコモ
2019年夏モデルの本体代金および「おかえしプログラム」による還元額の一覧は以下の通り。
おかえしプログラム | |||
機種名 | 本体代金 | おかえしプログラム | 実質負担額 |
---|---|---|---|
Xperia 1 SO-03L | 103,032円 | ▲34,334円 | 68,688円 |
Galaxy S10 SC-03L | 89,424円 | ▲29,808円 | 59,616円 |
Galaxy S10+ SC-04L | 101,088円 | ▲33,696円 | 67,392円 |
Galaxy S10+ Olympic Games Edition SC-05L |
114,696円 | ▲38,232円 | 76,464円 |
AQUOS R3 SH-04L | 89,424円 | ▲29,808円 | 59,616円 |
HUAWEI P30 Pro HW-02L | 89,424円 | ▲29,808円 | 59,616円 |
※おかえしプログラムの還元額は最大金額を記載
冒頭にてご紹介の通り、「スマホおかえしプログラム」のメリットである残債の免除は「最大12カ月分」と固定されている。
加えて、本体故障や水濡れなどの事故により「スマホおかえしプログラム」での返却水準を満たしてない場合でも、ケータイ補償お届けサービスに加入している場合には税別2,000円を支払することで、通常通りプログラムのメリットが受けられるため、全体的にリスクが少ない。
※ケータイ補償お届けサービスに未加入の場合は20,000円。
当社指定の査定基準を満たしていない場合に、査定条件を満たすには、20,000円(税抜)(ケータイ補償サービスまたはケータイ補償サービス for iPhone & iPadにご加入の場合は2,000円(税抜))の故障時利用料をお支払いいただく必要があります。
一括購入でポイント還元
続いて、家電量販店にて本体代金を一括支払いした上、本体を中古屋に買取してもらうケースをシミュレーション。
本体代を一括支払いした際のポイント還元額および、おかえしプログラムでの還元額との差額は以下。
一括購入でポイント還元(10%) | ||||
機種名 | 本体代金 | ポイント還元(A) | おかえしプログラム(B) | 差額(B-A) |
---|---|---|---|---|
Xperia 1 SO-03L | 103,032円 | ▲10,303pt | ▲34,334円 | 24,031円 |
Galaxy S10 SC-03L | 89,424円 | ▲8,942pt | ▲29,808円 | 20,866円 |
Galaxy S10+ SC-04L | 101,088円 | ▲10,108pt | ▲33,696円 | 23,528円 |
Galaxy S10+ Olympic Games Edition SC-05L |
114,696円 | ▲11,469pt | ▲38,232円 | 26,763円 |
AQUOS R3 SH-04L | 89,424円 | ▲8,942pt | ▲29,808円 | 20,866円 |
HUAWEI P30 Pro HW-02L | 89,424円 | ▲8,942pt | ▲29,808円 | 20,866円 |
※おかえしプログラムの還元額は最大金額を記載
家電量販店などなどで購入する場合のポイント還元率が本体代の10%かつ、スマホおかえしプログラムの還元額(最大)は本体代金の33%のため、中古端末として売却する際の査定額が購入価格の23%を上回る場合は、家電量販店のポイント還元+端末を買取屋に売却する方がメリットが大きくなる。
ただし、iPhoneの最新モデルについては一括購入した場合でもポイント還元が1%に留まることが多い。
■最新の「iPhone」のポイント還元は1%に留まる
続いて、ドコモが2年前に発売した2017年夏モデルハイエンド端末の買取価格をざっくりと調べてみると以下の通り。
2017年夏モデルの本体価格&買取価格 | |||
機種名 | 本体代金 | 買取金額 | 買取金額/本体代金 |
---|---|---|---|
Xperia XZs SO-03J | 85,536円 | 21,000円 | 24.6% |
Galaxy S8 SC-02J | 93,960円 | 27,000円 | 28.7% |
Galaxy S8+ SC-03J | 118,584円 | 30,000円 | 25.3% |
Xperia XZ Premium SO-04J | 93,960円 | 27,000円 | 28.7% |
AQUOS R SH-03J | 89,424円 | 22,000円 | 24.6% |
※本体代金は発売時価格(税込)
※買取金額はイオシスを参考、状態は「使用感はあるが目立つ傷はない」と仮定。SIMロック解除による査定金額アップは考慮しない。
2017年夏モデルの発売時の本体代金と、2019年5月17日時点での買取価格(イオシスを参考)を比べる限り、買取価格が本体代金の23%を下回る機種は無く、シミュレーション上は「スマホおかえしプログラム」よりも、家電量販店にて本体代を一括支払いした上で、中古端末を売却した方が金銭的なメリットが若干ながら大きい。
ただし、今回のシミュレーションでは買取における査定を「使用感はあるが目立つ傷はない」としており、これより悪い状態と査定される場合には買取金額が下がる点に注意。
反面、ドコモの「スマホおかえしプログラム」では、端末の返却によって免除される残債が固定(最大で12カ月分)であり、補償サービス「ケータイ補償お届けサービス」に加入していれば、事故が発生しても2,000円の支払いで「おかえし」の受付水準を満たせるなど、ユーザー視点ではリスクが少ないとも言える。(あくまで、ドコモのサービスを契約し続ける前提で考えた場合。)
シミュレーションの数字上は、「スマホおかえしプログラム」よりも、本体代を一括購入してポイント還元+中古屋に売却の方が(若干)有利な数字となっているものの、いまのところどちらを選んでも極端に差は無さそう。という感じ。
ただし、ドコモが分離プランを開始する影響で、端末利用期間の長期化→中古流通する端末が減少→買取価格が高めになれば、本体代一括購入+買取屋に売却の方が有利になる可能性も。
ドコモの公式オンラインストア「ドコモオンラインショップ」は以下にて。