楽天モバイルは、2022年7月1日より新プラン「Rakuten UN-LIMIT Ⅶ」を提供する。
楽天モバイルのプレスリリースは以下にて。
楽天モバイル、「楽天マガジン」「NBA Rakuten」などの楽天グループサービスがおトクになる「Rakuten UN-LIMIT VII」を発表 | 楽天グループ株式会社
楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」(〜2022年6月末で終了)は、月間のデータ通信量が1GB未満の月は、月額料金が0円に割引される特典が適用された。(割引は1人1回線まで)
新プランでは、「月間1GB未満は無料」が廃止され、データ通信量3GB未満でも1,078円(税別980円)の料金が発生する。
旧料金プラン→新料金プランの移行は既に楽天モバイルを契約中のユーザーも含めて、全ての契約者に適用される。
■楽天モバイル:新旧プラン比較
通信量 |
Rakuten UN-LIMIT Ⅶ (7月1日〜) |
Rakuten UN-LIMIT Ⅵ (〜6月30日) |
---|---|---|
0〜1GB未満 | 1,078円 | 無料 |
1〜3GB未満 | 1,078円 | |
3〜20GB未満 | 2,178円 | 2,178円 |
20GB以上 | 3,278円 | 3,278円 |
個人的に残念だったのは、Rakuten UN-LIMIT Ⅶで「1GB未満は無料」の特典が廃止されることよりも、小容量(0〜3GB)や中容量(3〜20GBまで)についての料金値下げや容量見直しが無かったことと、通信速度制限の見直しが無かった(少なくとも公表はされていない)点。
楽天モバイルでは、商用サービス開始当初(2020年4月)から、楽天モバイルの自社エリア内での通信量が1日10GBを超えると、通信速度を最大1Mbps程度に制限していた。
商用サービス開始の翌月に制限時の速度は最大で3Mbps程度まで緩和したものの、その後はしきい値となる容量の見直しや、制限時の速度高速化などは行われていない。
また、小容量・中容量の価格帯については、MNO各社の料金値下げによって、楽天モバイルの商用サービス開始時と比べて競争力が低下している。
例えば、KDDIが提供するUQ mobileでは、最も容量の小さいくりこしプラン +5G(S)の基本料金が月額1,628円。高速データ通信量は月間3GBまで、増量オプションによって契約から1年間は5GBまで同価格で使える。
容量は翌月末まで繰り越しできるため、2カ月で考えれば「10GBが約3,000円」で使えることになる。(契約から1年が経過後は、「2カ月6GBが約3,300円から」の計算)
また、家族がKDDI系の固定通信サービスを契約していれば、「自宅セット割」によってモバイル回線の料金も割引される。UQ mobileと競合するY!mobileについても家族割り・光回線とのセット割適用時の月額料金は、UQ mobileと同水準になる。
UQ mobile:「くりこしプラン +5G」概要
UQ mobile | |||
項目 | くりこしプラン +5G(S) | くりこしプラン +5G(M) | くりこしプラン +5G(L) |
提供日 | 2021年9月2日 | ||
データ容量 | 3GB | 15GB | 25GB |
基本使用料 | 1,628円 | 2,728円 | 3,828円 |
増量オプションⅡ | +2GB | +5GB | |
超過時速度 | 300kbps | 1Mbps | |
データ繰り越し | 翌月末まで繰り越し | ||
節約モード | 対応 | ||
通話料 | 20円/30秒 | ||
通話オプション |
かけ放題(24時間)1,700円/月 かけ放題(10分/回)700円/月 通話パック(60分/月)500円/月 |
||
自宅セット割り | ▲638円/月 | ▲858円/月 | |
契約期間・解除料 | 最低利用期間や解除料なし |
※各種料金は税込
※「増量プランⅡ」は月額550円、初回加入から1年間は無料。
ソフトバンクの「LINEMO」についても、ミニプランの月額料金は税込990円で、データ通信量が3GBを超えても自動的に料金が追加されることはない(通信速度は制限される)。通信量が3GBを超えると速度制限が適用されるものの、料金をキッチリと管理したい場合には、(楽天モバイルのように)通信量に応じて料金があがるよりも都合が良いとも言える。
大容量(月20GB以上)なら割安
一方で、データ通信量が多くなるケースについては、新プランでも引き続き楽天モバイルの料金に割安感がある。
例えば、月間のデータ通信量を100GBと想定すると、楽天モバイルであれば20GB以上の料金として月額3,278円が適用される。通信量20GBまでの料金については、povo2.0やLINEMOなどのプランも概ね同水準。
これに対して、2022年6月にスタート予定の「ahamo大盛り」を例に比較すると、月額料金は4,950円となるので楽天モバイルの方が割安になる。
ただし、ドコモの4G/5Gネットワークが利用できるahamoと比較して、楽天モバイルの自社回線エリアは建物内や地下街なども含めて隅から隅まで通信品質が良いとは言い難い。
→それでも、都市部の屋外エリアについては楽天モバイルのエリアが急速に拡大しているとは思う。
自宅が楽天モバイルのエリア内で、なおかつ生活圏内も楽天モバイルの自社エリアでほぼ困ることが無い。という場合には、固定回線代わりに使うこともできるし、出先でも致命的に困るケースは少ないという好条件が揃えば、魅力的な選択肢となるかも。
料金プランの変更が楽天モバイルのコスト削減につながり、今後のサービスエリアの拡大の加速や通信品質の改善に寄与すると良いなと。
楽天モバイルのサービス詳細・申込は以下にて。
→スマホからの申込も可能。