総務省が公表した、2022年6月末のデータに基づく「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表」によると、楽天モバイルの契約数と、携帯電話回線における市場シェアは2022年3月末→6月末で純減を記録している。
■携帯電話の契約数における事業者別のシェア推移
楽天モバイルは「月間1GB未満の月は無料」特典を廃止する新プランを5月13日に発表、7月1日に提供開始した。過去に契約済のユーザーも含めて、全ての楽天モバイル(MNO)契約者が自動的に新プランに移行される。
料金プランの発表から提供開始までは約1.5カ月の期間があり、総務省が発表したデータ(シェアおよび契約数減少)は、「Rakuten UN-LIMIT Ⅶ」発表から提供開始までの間に、回線解約または他社へ乗り換えする動きがあったことを示している。
なお、楽天モバイルでは新プランの提供開始に伴うキャンペーンとして、月間のデータ通信量が1GB未満の契約者を対象に、7月〜8月は通信量からの割引、9月〜10月はポイント還元によって料金負担が無い形で還元している。
にも関わらず、楽天モバイルの契約数が3月末→6月末にかけて純減しており、実際に新プランがスタートした後も、楽天モバイルから他社への流出や回線解約の動きは続くことが予想される。
総務省が発表する四半期毎のデータから集計する楽天モバイル(MNO)の契約数は以下の通り。
■楽天モバイル(MNO)の契約数
21年3月 | 21年6月 | 21年9月 | 21年12月 | 22年3月 | 22年6月 | |
---|---|---|---|---|---|---|
携帯電話契約数(万) | 19,433 | 19,610 | 19,785 | 19,999 | 20,292 | 20,334 |
楽天モバイルシェア | 1.5% | 1.9% | 2.1% | 2.3% | 2.4% | 2.3% |
楽天モバイル契約数(万) | 291 | 373 | 415 | 460 | 487 | 468 |
なお、楽天の決算会見では、新料金発表後の解約数の8割はデータ使用量が1GB未満のユーザーであるとし、「1GB以上のユーザー数は純増」とアピールしていた。
■楽天モバイル「1GB以上のユーザー数は純増」とアピール
掲載元:CEOグループ戦略プレゼンテーション資料(2022年度第2四半期)
「Rakuten UN-LIMIT Ⅶ」提供開始後の2022年7月〜9月19日までの間、通信料金やサービス関連で楽天モバイルが大きく有利になる動きは特に無いことも含めるて考えると、楽天モバイルが7月〜9月も契約数を大きく伸ばすことは難しそう。
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