ソフトバンクのサービスで、全国規模の障害が発生しているので、契約しているモバイル回線が長期間ダウンした場合にどうするか?その対策を考えてみた。
無料Wi-Fiサービスを利用する
スターバックスやマクドナルドなど、店舗利用者向けに無料のWi-Fiサービスを提供している店舗内で、Wi-Fi経由でインターネット接続を利用できるので、これを利用する。
■スターバックス店内でWi-Fiサービスを提供
ただし、これらのWi-Fiサービスは「不特定多数の利用者が、手間を少なく使えること」を優先してサービスを提供しているケースが多く、通信内容を再三者に盗聴される可能性があるため、秘匿性の高い情報の入力を避ける・VPNを有効にしてデータ通信を行うなど、自衛手段とあわせることをオススメ。
また、最近は鉄道駅の構内や列車内でも、無料で使えるWi-Fiサービスが増えているので、待ち合わせしている相手との連絡手段として活用できる。
■東京メトロ:駅や列車内でのWi-Fiサービスを拡充
テザリング回線を貸してもらう
通信障害の影響を受けていない知人・友人が身近にいる場合、テザリング(インターネット共有)などで、ネットワークを間借りしてもらう方法がある。
■知人・家族にテザリングで助けてもらう
ただし、テザリング接続を許可するためには、Wi-Fi接続するためのパスワードを共有する必要があるほか、テザリングで接続中のデバイスからは認証不要で各キャリアの提供するサービスを通じた商品購入・契約内容の変更が行える可能性があるなど、トラブルが発生するケースもあり得るので、テザリングでの「間借り」は信頼できる相手に限定することをオススメ。
※契約内容によっては、テザリングはオプション扱いで別途申込が必要なケースもある。
また、自分自身がデザリングによって回線を「又貸し」する場合、利用が終了後には接続用のパスワードを変更するなどの対策を行った方がベター。
データSIMを入手する方法
応急対策として、データ通信SIMカードを購入しての障害回避も可能。前提として、使っている端末がSIMロック解除されているか、あるいは入手するSIMカードが使える端末を何らか持っていること。
SIMロック解除の方法紹介については割愛するものの、条件を満たしていればWebサイトからロック解除が行える。
データ通信に対応するプリペイドSIMカードは、主に訪日客向けの商品として販売されており、カードが家電量販店などで購入できる。販売価格はおよそ3,000円前後。
■家電量販店で購入できるプリペイドSIM
また、ケイ・オプティコムの提供するMVNOサービス「mineo」は、2018年12月より「mineoプチ体験」として、データ通信量200MBのプリペイドSIMを200円(税別)で販売しているので、これを購入して使うのもあり。同SIMカードは、mineoの直営店やECサイトで販売されている。
■mineo 渋谷
単価が安い商品なので、「予備電池」のような「予備通信手段」として確保しておくのも良さそう。
Amazonでの「mineoプリペイドパック」販売ページは以下にて。
※SIMカードは全6種類。
「障害発生時の代替手段」として使う場合、普段使っているキャリア(=障害の影響があるキャリア)以外のプリペイドSIMカードを購入するため、利用する端末との組み合わせで動作確認がされているか、また周波数が合致するを確認した上で購入する必要がある。また、基本的にはAPN設定などを手動で行う必要がある点にはご注意を。
音声通話SIMを入手する方法
仕事の都合などで「どうしても音声通話回線が必要」という場合は、キャリアショップに行って音声通話に使えるSIMカードを即日契約できる。
ただし、新規契約に伴う事務手数料として税込3,240円の手数料が発生するほか、契約手続に時間を要する上に、月額料金・データ通信料も発生するため「障害発生時の応急手段として使う」方法としてはあまり現実的ではない。
音声通話が行えるプリペイドSIMカードとして、Y!mobileがテレコムスクエア向けに提供しているSIMカードがあり、主要空港のテレコムスクエアのカウンターで本人確認書類を2種類(パスポート+運転免許証など)提示すれば入手することはできるので「万が一のための通信手段」として覚えておくと良いかも。
※今回の通信障害はソフトバンクおよびY!mobileで全国規模の障害が発生しているため、今回の障害回避の目的では役に立たない。
音声通話が利用できるプリペイドSIMカードは以下にて。
羽田・成田空港で買えるY!mobileの音声対応プリペイドSIMを試す – 音声通話は使い放題
障害発生中に気をつけること
障害によって端末が圏外になるなど、ネットワークに正常に繋がらない状態になると、端末側がネットワーク検索をし続けるため、正常時と比べてバッテリーの消費量が大きくなる点に注意。
障害から復旧するまでの間、機内モード+Wi-Fiでの運用に切り替えるなど、意図しないバッテリーの消費にも気をつける必要がある。これは、災害発生などの理由で周囲の基地局からの電波が届かない状況でも同様。
■障害によって「通信サービスなし」に
今回のような大規模障害の発生時に限らず、重要インフラである通信手段は、提供元のMNOが異なるMVNO回線を予備として契約しておくなど多重化しておくと、片方の回線で障害が発生した際も、その影響範囲を最小限に抑えることができる。