WILLCOMから発表された『HYBRID W-ZERO3』が各所で大きな話題になっている。
HYBRID W-ZERO3の発表に合わせて、たくさんの発表がごっちゃになっていて解りにくかったんだけど(僕だけ?)ようやく理解できたつもりなので自分の整理のためにもメモ。
- HYBRID W-ZERO3の発表
- GSM対応W-SIM『CM-G100』の発表
- TypeG対応、W-SIM『RX430AL』の発表
一つ目は、新端末『HYBRID W-ZERO3』の発表。(WILLCOM プレスリリース)
例の『年度内に発表されるWindows Mobile6.5搭載端末』がこれですね。
端末としては、直前に話題になっていた、3G対応などが特筆すべき点で、そのほかにもGPS搭載してたりと、機能改善されている。(あれ?ワンセグがない)
■アドエス以降のW-ZERO3シリーズ端末のスペック比較
機種名 | HYBRID W-ZERO3 | WILLCOM 03 | Advanced/W-ZERO3[es] |
---|---|---|---|
型番 | WS027SH | WS020SH | WS011SH |
発売日 | 2010年1月(予定) | 2009年6月 | 2007年7月 |
CPU | Qualcomm MSM7200A、ARM11 528MHz | Marvell PXA270 プロセッサ 520MHz | Marvell PXA270 プロセッサ 520MHz |
液晶サイズ(インチ) | 3.5 | 3 | 3 |
解像度 | 480 * 854 | 800 * 480 | 800 * 480 |
端末サイズ(mm) | 53 * 120 * 16.9 | 50 * 116 * 17.9 | 50 * 135 * 17.9 |
重量 | 158g | 135g | 157g |
QWERTYキー | × | ○ | ○ |
10キー | ハードウェアキー | イルミネーションキー | ハードウェアキー |
3G対応 | ○ | × | × |
Wi-Fi | ○ | ○ | ○ |
GPS | ○ | × | × |
Bluetooth | ○ | ○ | × |
ワンセグ | × | ○ | × |
OS | Microsoft Windows Mobile 6.5 Professional | Microsoft Windows Mobile 6.1 Classic | Microsoft Windows Mobile 6.0 Classic |
HYBRID W-ZERO3の3Gの部分はSIMロックフリーという事で、国内外のW-CDMAネットワークが利用できる。対応しているネットワーク帯域は、800/2100MHz。
PHS/3G対応に関して、ユーザとしてはPHSネットワーク以外に3Gが使えて嬉しいし、端末メーカーであるSHARPとしてはこの端末を3Gの海外オペレータで使える端末として売る事も出来る。
(実際には、WILLCOMとの契約次第だと思うけど)
国内のケータイキャリアと比べると、どうしても市場規模が限られてしまうWILLCOM向けに端末を提供するのはなかなか厳しい。という国内メーカーの台所事情からすれば、例え国内で売れなかったとしても、SIMロックフリーにして海外で売れればペイする。という考え方のもと、『PHS/3G対応』なモデルが増えていってくれれば、WILLCOMとしても有難いのではないだろうか。
#SIMロックフリーだと、WILLCOMとしてのローミングインが見込めなくなっちゃう!とか、細かい話はこの際おいといて。
QWERTYキーが無い点については『ガッカリ』とも言えるけれど、コンセプトの割り切りという面から考えると、個人的には賛成。
ただ、『普通のケータイ』チックなスマートフォンを目指したのであれば、ワンセグも入れるべきだったんじゃないだろうか?個人的にはワンセグ不要なんだけど、WILLCOM 03で搭載していただけに…。
QWERTYキーに話を戻すと、Bluetoothキーボードを外付けで使う方法もあるし、端末動作がモッサリでなければ、10キーによる入力もさほどストレスでは無い。当然、QWERTYの方が快適ではあるけれど…。
※この端末が売れれば、きっとQWERTYキー搭載版も出るさー。という希望的観測を込みで。
W-SIM型のGSM対応モジュール、『CM-G100』の発表。
2008年5月に『近々発表』とされていた、例のやつ。
複雑なのが、GSM対応のW-SIMモジュール『CM-G100』を使いつつ、HYBRID W-ZERO3側のSIMスロットを利用するという点。あくまでも『CM-G100』はGSM通信の部分を担うだけという事だろうか。
日本国内ではGSMの電波が吹いてないので利用価値は無いけれど、海外のGSMエリアで、現地SIMを挿して使えるようになる。
イー・モバイルの端末も海外のSIMカードを使って利用する事は出来たけれど、わざわざオプションとしてGSMを使うためのモジュールを出してしまう当たり、WILLCOM凄いなと。
もしかしたら、GSMでも利用できる環境を整えてくれないと、端末出さない!というSHARP側の意向が強かったのかな?とか妄想。
これ、良くわかっていないのが、GSMには専用のW-SIMモジュールが必要で、W-CDMAには専用のW-SIMが不要なのはなんで???
HYBRID W-ZERO3側としてはW-CDMAに対応しているけれど、あくまでGSMに対応しているのは、『CM-G100』という切り分けで良いんだろうか?
(多分あってると思うんだけど…。この辺りがちょっとクリアになっていないので、詳しい人教えて頂けると有難いです)
TypeGに対応したW-SIM、『RX430AL』の発表。
WIRELESS JAPANに参考出展された際の情報によれば、通信速度は最大380Kbps。
この通りのスペックかどうかは明らかにされていないんだけど、仮に上記の情報通りのスペックであれば、現行のW-OAM対応の『RX420AL』最高204kbpsと比べて186%の高速化になる。
遡って調べてみると、赤耳こと『RX420AL』が発売されたのは2006年の12月なので、W-SIMとしては3年ぶりの速度改善になる(^ ^)
XGPのスタートに向けて、W-SIMの速度改善は無かった事になるのかなぁ。なんて思っていたので、TypeG対応のW-SIM登場は個人的にはかなり意外。
事業再生だったり、加入者の純減だったりと暗い話題が多いWILLCOMだけど、PHS/3G対応をきっかけに息を吹き返してくれれば(^ ^)