海外でスマートフォンやタブレットのデータ通信を行う3つの方法別のメリット&デメリットまとめ

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海外でスマートフォンやタブレットのデータ通信を行う3つの方法と、それぞれの方法のメリット/デメリットのまとめ。

■海外で通信する方法3つの方法

(1)国際ローミングで利用する
(2)現地で使えるモバイルWi-Fiルータをレンタルする
(3)SIMフリー端末 + 現地SIMで利用する

海外でスマートフォンやタブレットを利用する際の通信手段は、国際ローミングで利用するのが最もカンタンな方法だけれど、その分通信料は高く設定されており、料金的に最も安くなる組み合わせのSIMフリー端末 + 現地SIMの利用は、料金的には最も安いものの、SIMフリー端末を用意したり、現地でのSIMカードの購入および設定などなどの手間がかかるため、海外での通信については『カンタンに使える方法ほど、通信料が高い』と言って差し支えないと思う。

通信方法別のメリット&デメリットをカンタンにまとめると以下。

■海外での通信方法別のメリット&デメリット比較

通信方法 国際ローミング Wi-Fiルータレンタル SIMフリー端末 + 現地SIM
費用 最大2,980円/日 500円/日 〜 1,500円/日前後 数百円/日
メリット 設定などなどがカンタン。普段使っている端末がそのまま海外で使える。 国際ローミングで利用するよりも安く海外で通信を行うことが可能。

モバイルWi-Fiルータはレンタルのため、端末を購入する必要が無い。

料金的には最も安く海外で通信を行うことができる。

国際ローミングが提供されていないエリアでも、SIMカードが入手できれば利用可能

デメリット 通信料金が高い。

事業者によっては通信料が定額にならない場合があるため設定に注意。

日本時間を基準にして1日ごとに通信料が発生するため、滞在先との時差によっては、1日で2日分の通信料が発生することがある。

Wi-Fiルータのバッテリが持たないことがある。モバイルWi-Fiルータのみでは音声通話は使えない。

レンタル端末が故障した場合の費用が高額なケースがある。

通信量が多くなると、通信速度制限の対象となる国や事業者が存在する。

通信を行うための設定や、インターネット定額プランの申込が複雑な場合がある。

通信方式や周波数が国やエリアによって異なるため、SIMフリーであっても利用できない場合がある。

現地でSIMカードを入手する際に手間がかかる。

こんな人にオススメ 海外での滞在が短期間で多少料金が高くても、普段と同じ端末をそのまま海外で使いたい方。

海外への渡航が年に1回ぐらいの方(目安)

海外での通信料は抑えたいけれど、SIMフリー端末を持っていない方。あるいは現地でのプリペイドSIM入手に不安がある方。

海外への渡航が年に5回未満の方(目安)

SIMフリー端末を持っていて、『とにかく現地での通信料を抑えたい』方。

海外への渡航が年に5回以上の方(目安)

備考 各キャリアの提供する海外パケット定額プランを想定。 通信料は渡航先やレンタル業者によって異なる。 通信料は利用する国・事業者によって異なる。

(1)の国際ローミングでの利用については、上記の方法の中では最も通信料が高額になる可能性があるものの、海外でスマートフォンやタブレットを使って通信をするための最もカンタンな方法であり、通信料さえ気にしなければ、最もオススメできる方法。

最大のネックは通信料で、最大で2,980円/日(定額が適用される場合)の通信料が発生するため、長期の滞在だったり現地での通信料を抑えたい。という場合には、国際ローミングでの利用は経済的ではない。

一方で、ドコモからは国際ローミング時の新しいサービスとして『海外1Dayパケ』が発表され、エリアによって980円〜1,580円/24時間(申込から)の料金で海外でのデータ通信が利用可能となり、従来の海外パケット定額サービスよりも料金が抑えられている。
※ただし、通信量は30MB/24時間に制限されており、通信量が超過した場合は通信速度が16kbpsに制限される。
関連エントリ:ドコモ、海外ローミングが980円〜/24時間になる『海外1Dayパケ』を12月より提供開始/海外パケ・ホーダイとの比較 | shimajiro@mobiler

国際ローミングよりは多少手間のかかる方法にはなるけれど、モバイルWi-Fiルータのレンタルについては、国際ローミングと比べて通信料(レンタル料)を抑えつつ、滞在先で通信を行う方法としてバランスの良い選択肢と思う。

モバイルWi-Fiルータのレンタルは複数の事業者が行っており、レンタル料金の安い国では500円/日程度でレンタルすることができるため、国際ローミングと比較して通信料を抑えることができる。

現地で通信を行うために必要な端末(モバイルWi-Fiルータ)についてもレンタルできるため、通信方式や周波数帯の違いによって通信ができない。ということを不安に感じたりする必要が無く、現地での通信料は抑えたいけれど、SIMフリー端末を持っていない方や、現地での滞在時間を有効に活用したい。という方には、費用と利便性のバランスが良い選択肢と思う。

デメリットとしては、モバイルWi-Fiルータを使っての通信となるため、普段モバイルWi-Fiルータを使っていない方にとっては、スマートフォンやタブレット上に電波状況が表示されないため、そういった部分で使いにくく感じる可能性があるのと、モバイルWi-Fiルータのみでは電話の着信を受けることができないので、現地で(音声)通話を頻繁にするような用途では使いにくい。

また、基本的に料金は1日あたりのレンタル料金 * 滞在日数で決まるため、複数の国に跨って移動する場合や、現地での滞在期間が長くなると『国際ローミングと比べて通信料が安い』というメリットが活かしにくくなるので、長期間や複数の国の滞在には不向きと言える。

(3)のSIMフリー端末 + プリペイドSIMでの利用は、海外への渡航が頻繁だったり、長期間の滞在になる場合、現地での通信料を最も抑えることができる方法としてオススメできる。

ただし、現地での通信方式や周波数などを事前に調べないと『SIMフリー端末であっても通信方式や周波数が異なり通信ができなかった』というようなケースがありえる点には注意が必要で、ここで紹介する3つの方法の中では、最も難易度が高い方法。

慣れてくるとなんてことは無い、現地で通信を行うためのAPN設定なども、普段意識することが無い場合には高いハードルとなることもあり、現地でのプリペイドSIMの入手も基本的には現地人と外国語でのやりとりで、他の方法と比べるとどうしても不確定な要素が多くなるので、万が一の場合には必要に応じて国際ローミングを使うなどのバックアップがあるとベター。

とは言え、過去に訪問した国や都市では、プリペイドSIMの入手にあたってものすごく困った。ということは経験上特に無い。ということは付け加えておきたいし、ここで紹介している3つの方法の中では最も通信料を抑えることができるので、海外への渡航が多い方で、SIMフリー端末をお持ちの場合は積極的にチャレンジして欲しい。

日本国内では、ドコモで販売される端末がSIMロック解除に対応している以外には、なかなかSIMフリー端末が流通しにくい状態が続いていたけれど、EMOBILEから販売されるNexus 5がSIMフリーとなっていたり、GoogleのNexus 7やAppleのiPhone 5s/5cがそれぞれSIMフリーで販売されるなど、『SIMフリー端末』を購入するハードルが下がっているので、SIMフリー端末 + プリペイドSIMの組み合わせは徐々にハードルが低くなってきているようにも思える。

海外でモバイルデータ通信が利用可能と、現地での情報収集が飛躍的に便利になるので、海外へ渡航する方には積極的に現地での通信環境を整えて、現地滞在をより楽しむためのインフラとして活用していただけたら。