Y!mobileの「一部のユーザ」向け速度制限緩和で思うこと

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ソフトバンク(Y!mobile)は、同社の最新のモバイルWi-Fiルータ「Pocket WiFi 502HW」向けのプランである「Pocket WiFiプラン2」を契約しているユーザ向けの通信速度制限を緩和することを発表。

速度制限の対象となる直近3日間の通信量が1GB → 3GBに、制御後の通信速度も「YouTube動画等HD画質レベルが閲覧できる速度」に制限が緩和される。

■店頭でも502HWの制限緩和実施をアピール
502HW向けの通信速度規制を緩和

ワイモバイルのお知らせは以下より。

Pocket WiFiプラン2の通信速度制御の緩和について | ワイモバイル(Y!mobile)
Pocket WiFiプラン2契約者向けに速度制限を緩和

通信速度制限の緩和が、何らかの技術的な裏付け(より効率の良い通信方式への対応など)を理由に行われるのであれば、限りあるネットワークインフラを効率的に使うという点である程度納得することができるけれど、速度制限が緩和される502HWが速度制限緩和の対象外の305ZTと比べて、ネットワーク面で優れているということは無い。
※共にAXGP接続時は下り最大165Mbps/上り最大10Mbpsで、AXGPにのみ接続されるアドバンスモードは両機種が対応。

ワイモバイルは、通信総度制限を行う理由を「通信品質およびネットワーク利用の公平性確保のため」としているものの、この点において502HWが(少なくとも端末スペック上)他の機種と比べて優れているということは特にない。

通信品質およびネットワーク利用の公平性確保のために、ご利用料金プランの月間データ量に対する通信速度制限とは別途、通信速度の制御を実施する場合があります。

掲載元:通信の制限について|サービス|Y!mobile(ワイモバイル)

加えて、ワイモバイルの305ZTは、規約上「直近3日間の通信量が1GBを超えると速度制限の対象となる場合異がある」と明記されていたものの、実際には発売から長い期間速度制限は行われておらず、ワイモバイルの販売店でも「3日1GB制限の対象外」と説明されて販売されていたこともあり、速度制限の開始時はユーザからの反発も大きかった。
※全ての販売店でそのような案内が行われていたのかは不明。

■305ZTは「3日で1GB制限なし」とされていた
305ZT「3日で1GB制限なし」
2014年11月頃

通信速度制限の緩和によって、速度制限の対象となった状態であっても快適な通信速度で利用できる(全体的な品質低下なしに)のであれば、速度制限の緩和そのものは歓迎したいところではあるけれど、対象となる機種が新機種限定となっているのは、特に305ZTユーザとしては納得しがたいのではと思う。

ワイモバイルのWebサイトには明記されていないけれど、S-MAXでは「状況を見てから他のプラン(他の機種)向けにも制限緩和を検討する」とされているので、今後速度制限の緩和が他のプラン向けにも提供される展開に期待したいところ。

同社では快適な通信サービスを利用してもらうために導入したとのことで、まずは新しく提供開始したPocket WiFiプラン2から導入し、状況を見てから他のプランへの導入についても検討していくとしています。

掲載元:ソフトバンク、Y!mobile向け料金プラン「Pocket WiFiプラン2」における通信速度制限を「3日間で1GB」から「3日間で3GB」に緩和!制限後でもYouTubeのHD画質が視聴できる程度に – S-MAX

2015.11.2 追記

その後、Poket WiFi 401HW向けにも通信速度制限が「3日間3GB」に緩和された新プランが提供されることが発表された。ただし、同プランは月間通信量7GB(キャンペーンによる増量後)であり、通信量には制限がある。
関連エントリ:ワイモバイル、401HW向けに新プラン提供- 2,480円で月間7GB、通信速度制限は3日3GB | shimajiro@mobiler

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