ワイモバイルは、2016年3月4日よりiPhone 5sの16GBモデルおよび32GBモデルを販売することを発表。iPhone 5sは2013年9月20日に国内販売されており、発売からは約2年半を経て、ワイモバイルから発売されることになる。
ワイモバイルが発売するiPhone 5sは、16GBモデルと32GBモデルで、カラーはスペースグレーとシルバーの2種類。一言で言えばソフトバンクで(比較的)売れなかったiPhone 5sの在庫処分が、ワイモバイルを通じて行われるのに近い。
ワイモバイルから販売されるiPhone 5sの本体価格は16GBが税別58,800円、32GBが64,800円で、発売から二年半が経過しているスマートフォンとしては割高に感じる。
特に、iPhone 5sは発売から1年後の2014年にはSIMフリーモデルが16GB 57,800円、32GB 62,800円に値下げされていたため、ワイモバイルが発表した本体価格(2016年3月)は、2014年9月時点のSIMフリーモデルよりも高いことになる。
※ただし、iPhone 5sの値下げが行われた2014年9月時点では、為替相場は現在よりもやや円高で1$ = 105前後となることもあった。
なお、ワイモバイルから発売されるiPhone 5sはSIMロック解除に非対応のため、好きな通信事業者のSIMカードで使うことはできない点も注意が必要。
※国内向けに発売された最新モデルのiPhone 6s/6s Plusは、ドコモ/KDDI/ソフトバンクのどの通信事業者のモデルであっても購入から180日間経過後はSIMロック解除が可能。
関連エントリ:iPhone 6s/6s PlusのSIMロック解除受付は3月23日(水)から – 各キャリアのSIMロック解除手順・条件のまとめ | shimajiro@mobiler
iPhone 5s:ワイモバイル版/SIMフリー版の価格比較
モデル |
Y!mobile (2016年3月) |
SIMフリーモデル (2013年11月) |
SIMフリーモデル (2014年9月) |
SIMフリーモデル (2016年3月) |
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SIMロック | SIMロックあり | SIMロックなし | SIMロックなし | SIMロックなし |
iPhone 5s 16GB | 58,800円 | 68,381円 | 57,800円 | 58,800円 |
iPhone 5s 32GB | 64,800円 | 77,905円 | 62,800円 | 64,800円 |
※価格は全て税別
今回、ワイモバイルが発表したiPhone 5sの本体価格は、Apple Storeにて販売されているiPhone 5s(SIMフリー)と同価格。iPhone 5s向けにワイモバイルが提供する料金プランは、通常のスマートフォンにも提供しているスマホプランS/M/Lであり、iPhone 5s向けの料金プランが特別に割安。ということは特にない。
■料金プラン:スマホプランSで各種割引後2,980円/月から
通信料金からの割引である「月額割引」と本体代を差し引いて考えるいわゆる「実質価格」は以下。
プラン別の月額割引金額&実質価格
月額割引&実質価格 | iPhone 5s 16GB | iPhone 5s 32GB |
---|---|---|
本体価格 (割賦時支払) |
58,800円 (2,450円/月) |
64,800円 (2,700円/月) |
スマホプランS 月額割引 |
▲1,450円/月 最大 34,800円 →実質24,000円 |
▲1,450円/月 最大 34,800円 →実質30,000円 |
スマホプランM 月額割引 |
▲1,950円/月 最大 46,800円 →実質 12,000円 |
▲1,950円/月 最大 46,800円 →実質 18,000円 |
スマホプランL 月額割引 |
▲2,450円/月 最大 58,800円 →実質 0円 |
▲2,450円/月 最大 58,800円 →実質 6,000円 |
※価格は全て税別
国内向けに販売されているSIMフリーのスマートフォンでは、ASUSのZenFone Zoomのプレミアムレザーカバーモデル(RAM 4GB/ROM 64GB)が税別59,800円、FREETELのSAMURAI 極が59,800円など、Androidではハイエンドの最新スマートフォンが、ワイモバイル版の(SIMロックされた)iPhone 5s 16GBの本体代と同価格帯。
・型落ちなのに本体代が割高
・SIMロック解除に非対応
・料金プランも特別に安くはない
ということで、個人的には全く魅力を感じないワイモバイルのiPhone 5sだけれど、見方を変えれば「月額3,980円で音声通話し放題(1回10分迄)のiPhoneが利用可能になる」(16GB&プランS契約時)という見せ方はシンプルで、最新モデルにこだわらず、なおかつ「古くても良いから、どうしてもiPhoneが良い」という方に対しては、一定のニーズがあるのかも。