ワイモバイル、iPhone 5sを発売 – MVNOの音声準定額プランとの比較、メリット&デメリットまとめ

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ワイモバイル(Y!mobile)は、2016年3月4日(金)よりiPhone 5sの取扱いを開始。

iPhone 5s自体は2013年9月に発売されている機種で、Y!mobileが発売するにあたって製品仕様などなどは特にアップデートされていないものの、Y!mobileの最も安い料金プラン「スマホプランS」では、二年契約時(各種割引後)の料金が月額2,980円から利用可能となるため「格安iPhone」として一定のニーズがあり、取扱い店でもそれなりに反響がある模様。

■家電量販店:Y!mobileのiPhone 5sをアピール
Y!mobileがiPhone 5sを販売

ということで、Y!mobileでiPhone 5sを契約する場合と、SIMフリー版のiPhone 5sを購入 + MVNOで契約した場合の双方のメリット&デメリットまとめ。

Y!mobileの料金プランは以下。

■Y!mobile – 料金プラン

料金プラン 高速データ通信量 月額料金 音声通話
スマホプランS 1GB 2,980円
(5,480円)
1回10分まで、月300回まで通話し放題
スマホプランM 3GB 3,980円
(6,480円)
スマホプランL 7GB 5,980円
(8,480円)

掲載元:スマホプラン S/M/L|スマートフォン|料金|Y!mobile(ワイモバイル)

※価格は税別
※月額料金は二年契約時「スマホプラン割」適用後価格を掲載。()内は二年契約なしの場合の月額料金

Y!mobileにてiPhone 5sを契約すると、毎月の通信料に対する割引である「月額割引」が適用される。各プラン毎の月額割引の金額&いわゆる「実質価格」は以下の通り。

■Y!mobile – 月額割引&実質価格

料金プラン iPhone 5s 16GB
月額割引&実質価格
iPhone 5s 32GB
月額割引&実質価格
本体代金 58,800円 64,800円
スマホプランS 月額割引:▲1,450円/月
最大割引:▲38,800円
実質価格:24,000円
月額割引:▲1,450円/月
最大割引:▲34,800円
実質価格:30,000円
スマホプランM 月額割引:▲1,950円/月
最大割引:▲46,800円
実質価格:12,000円
月額割引:▲1,950円/月
最大割引:▲46,800円
実質価格:18,000円
スマホプランL 月額割引:▲2,350円/月
最大割引:▲56,400円
実質価格:2,400円
月額割引:▲2,600円/月
最大割引:▲62,400円
実質価格:2,400円

掲載元:iPhone | ワイモバイル(Y!mobile)
※価格は税別

いわゆる「実質価格」について注意すべきポイントとしては、あくまでも端末代そのものは全額の支払いが必要。「月額割引」にて割引されるのは契約期間中の月額料金のみ。

よって、月額割引が適用される期間中に解約や機種変更などを行った場合、月額割引が満額適用されない点には注意が必要。なお、上記の表では月額割引が満額適用された場合の実質価格を記載している。

契約から二年間(24ヶ月間)の利用を前提とした場合の月額料金(&月額割引)の合計額&本体代を合算した「総支払額」は以下の計算。

■Y!mobile – 二年間の支払総額(iPhone 5s 16GB)

iPhone 5s 16GB
料金プラン 月額料金
(二年間合計)
本体代金 支払総額
スマホプランS (2,980円 – 1,450円) * 24ヶ月
= 34,800円
58,800円 93,600円
スマホプランM (3,980円 – 1,950円) * 24ヶ月
= 48,720円
107,520円
スマホプランL (5,980円 – 2,350円) * 24ヶ月
= 87,120円
145,920円

※価格は税別
※契約時の事務手数料は考慮しない

■Y!mobile – 二年間の支払総額(iPhone 5s 32GB)

iPhone 5s 32GB
料金プラン 月額料金
(二年間合計)
本体代金 支払総額
スマホプランS (2,980円 – 1,450円) * 24ヶ月
= 34,800円
64,800円 99,600円
スマホプランM (3,980円 – 1,950円) * 24ヶ月
= 48,720円
113,520円
スマホプランL (5,980円 – 2,600円) * 24ヶ月
= 81,120円
145,920円

※価格は税別
※契約時の事務手数料は考慮しない

続いて、SIMフリーのiPhone 5s + MVNO契約で利用するケースの紹介。ここでは、Y!mobileの「スマホプラン」に近い「音声通話の準定額」サービスをオプションとして提供している「楽天モバイル」を例にご紹介。

【楽天モバイル】

楽天モバイルの料金プランは以下。Y!mobileと異なり、長期契約(二年契約)時の割引などは適用されない。また、音声通話についてはY!mobieが「1回の通話で最長10分まで」を定額対象としているのに対して、楽天モバイルの「5分かけ放題オプション」では、定額対象となるのは通話1回につき5分まで。(なお、楽天モバイルの5分かけ放題オプションは、月間の通話回数に制限は無い。)

■楽天モバイル – 料金プラン

料金プラン 高速データ通信量 月額料金 5分かけ放題オプション 合計料金
ベーシックプラン なし 1,250円 850円 2,100円
3.1GBプラン 3.1GB 1,600円 2,450円
5GBプラン 5GB 2,150円 3,000円
10GBプラン 10GB 2,960円 3,810円

※価格は税別/契約期間縛りなし

楽天モバイルには「月額割引」に相当する割引が無いため、料金計算は非常にシンプル。月額料金 * 利用月数 + 本体代にて総費用が計算できる。

前述のY!mobileと同じく二年間(24カ月間)、楽天モバイルでiPhone 5sを利用した場合の支払総額は以下。

■楽天モバイル – 二年間の支払総額(iPhone 5s 16GB)

iPhone 5s 16GB
料金プラン 月額料金
(二年間合計)
本体代金 支払総額
ベーシックプラン 2,100円 * 24ヶ月
= 50,400円
58,800円 109,200円
3.1GBプラン 2,450円 * 24ヶ月
= 58,800円
117,600円
5GBプラン 3,000円 * 24ヶ月
= 72,000円
130,800円
10GBプラン 3,810円 * 24ヶ月
= 91,440円
150,240円

※価格は税別/契約期間縛りなし
※契約時の事務手数料は考慮しない

■楽天モバイル – 二年間の支払総額(iPhone 5s 32GB)

iPhone 5s 32GB
料金プラン 月額料金
(二年間合計)
本体代金 支払総額
ベーシックプラン 2,100円 * 24ヶ月
= 50,400円
64,800円 115,200円
3.1GBプラン 2,450円 * 24ヶ月
= 58,800円
123,600円
5GBプラン 3,000円 * 24ヶ月
= 72,000円
136,800円
10GBプラン 3,810円 * 24ヶ月
= 91,440円
156,240円

※価格は税別/契約期間縛りなし
※契約時の事務手数料は考慮しない

本体仕様の違い:Y!mobile版はSIMロックあり/ロック解除不可

前述の通り、Y!mobileとSIMフリー版のiPhoneはハードウェア面での仕様は同一ではあるけれど、Y!mobile版はSIMロックがかけられており、SIMロックの解除も(公式には)受付されておらず、基本的には「Y!mobile専用のiPhone」となる。

このため、いわゆる「格安SIM」を契約して利用することや、海外渡航時に現地のSIMカードを利用することができないため、SIMフリー仕様で現地SIMを使えるSIMフリーのiPhoneと比べると、海外渡航時の通信費が割高になる。(海外渡航時には一切使わない、あるいはWi-Fiルーターをレンタルする。という手段もあるけれど…)

「契約から二年間」で比較するとY!mobileが割安

「二年間の支払総額」という観点で、データ通信量が近いY!mobileの「スマホプランM」と、楽天モバイルの「3.1GBプラン」を比較すると、支払総額はおよそ10,000円ほどY!mobileの方が安くなる。

ただし、上記ケースではY!mobile契約で「月額割引」が満額適用されたケースを想定。仮にiPhone 5sを1年間しか使わなかった場合は、楽天モバイルの方が安価になる。また、前述の通りY!mobile版のiPhone 5sはSIMロックがかけられているため、Y!mobile以外の通信事業者で利用することができない点も、MVNO事業者の料金競争が激しく、今後も魅力的な料金プランが提供する可能性があることを踏まえて考えると、大きなデメリットと言える。

Y!mobile契約のメリット:本体代が分割支払ok、通信品質は期待できる

個人的にはあまり魅力を感じていないY!mobile版のiPhone 5sだけれども、SIMフリー版 + MVNOの組み合わせと比べると、本体代が分割支払できる点や、ドコモ系のMVNOに比べればY!mobileの方が通信品質が安定しているという点には期待ができるので、これらの点を重視してY!mobile版を選ぶのはアリかなと思う。

とは言え、いまからiPhone 5sを二年間使い続けた場合、契約期間が満了するのは「発売から数えると4.5年後」となる。2016年3月から数えて約4.5年前に発売されたiPhoneは、2011年10月に発売されたiPhone 4Sで、ハードウェアスペックは最新の機種と比べて大きく劣り、国内で同機種を現役で使っているユーザを見かけることは多く無い。

そんなわけで「今現時点」ではなく「今後二年間使う」端末として考えると、契約期間が満了(二年間経過)する頃にはiPhone 5sは「古めの機種」として扱われる可能性が高く、最新のサービスなどに対応できない可能性が大いにある点にもご注意を。

ワイモバイルオンラインストアでのiPhone 5s販売は以下にて。