国土交通省は、新宿駅に隣接するタクシー・高速バスターミナル「バスタ新宿」オープンから1カ月間の利用状況を報告。
■2016年4月4日よりオープンしたバスタ新宿
開業日である4月4日からの1カ月間で延べ58万人がバスタ新宿を利用、1日平均では約2万人となり、成田空港国内線利用客に匹敵する人数がバスタ新宿を利用するなど多くの乗降客を集めたほか、JR新宿駅から高速バス停への乗り換え時間がバスタ新宿のオープン前は最大14分 → オープン後は約1分に短縮されたこと、JR新宿駅に隣接する国道20号(甲州街道)の渋滞が大幅に緩和されたことなどを報告している。
また、周辺施設への影響としてバスタ新宿への移転前に高速バスが駐停車することのあった中央通りでは、自動車の平均走行速度が時速18.1km → 27.6kmへと改善したことや、通行する自動車100台あたりの急ブレーキ回数が10.0回 → 6.7回に減少したことなどが報告書(下記)に記載されている。
バスタ新宿オープンから1カ月の利用状況に関しては以下PDFにて。
バスタ新宿オープンから1か月の利用状況について(速報)(PDF)
[報告書にて報告されているバスタ新宿オープン後の概要]
・1日平均2万人、1カ月で延べ58万人が利用
・JR新宿駅から高速バス停の乗り換え時間が最大14分 → 約1分に短縮
・甲州街道(国道20号)の渋滞が緩和
・甲州街道(国道20号)の新宿駅前の歩道が拡大
・高速バス停の移転に伴い、中央通りの交通環境が改善
・バスタ新宿近隣の百貨店への来店者数が前年から2桁増
報告書を読む限り、バスタ新宿が開業したことによって、JR新宿駅⇔高速バスへの乗り換えが楽になった点が利用者に好評なだけでなく、周辺の交通環境の改善や、周辺の百貨店(新宿タカシマヤ?)の利用者が増加した点など、興味深い情報が多いので、バスタ新宿を利用する予定が無くても読んでみると面白いかも。
ただ、個人的にはバスタ新宿には出発時に利用しやすいコンビニなどの店舗が無い上、ターミナル内の待合スペースや通路が十分に広いとは言えず、JR新宿駅に隣接していることによる乗り換えなどの利便性向上の他には特に便利とは思わない。(施設面は短期間で改善するのは容易でないというのは理解しているけれど…)
関連エントリ:バスタ新宿の課題:コンビニなし、待合スペース不足、通路が手狭など | shimajiro@mobiler
また、国土交通省がアピールする「JR新宿駅から1分」でのアクセスは、「新設されたミライナタワー改札口から迷わずにバスタ新宿まで到達できた場合の最短所要時間」であるように思う。
JR新宿駅の構内図を見る限り、バスタ新宿に最も近いミライナタワー改札にアクセスがし易いと言えるのは成田エクスプレスのみで、その他路線(JR埼京線/湘南新宿ライン/中央線/山手線)などからのアクセスはそれほど良いとは言えず、ミライナタワー改札から遠い場所で電車から降りた場合、バスタ新宿までのアクセスに10分程度必要となることも十分に考えられるので、特に初めてバスタ新宿を訪問する方はご注意を。
■JR新宿駅構内図
掲載元:JR東日本