宮崎交通とオーシャンブルースマートは、2018年7月24日より宮崎市内にてシェアサイクル「宮交PiPPA」(みやこうピッパ)を提供開始。
同日時点で、宮崎駅を含む市内14箇所に自転車をレンタル・返却できるポートを設置、111台の自転車を配置してサービスをスタートした。
※以下、本エントリでは宮崎市内におけるサービスを「宮交PiPPA」、プラットフォーム全体を「PiPPA」として紹介。
アプリダウンロード&登録方法
宮交PiPPAを利用するためには、AndroidまたはiOS搭載スマートフォンとアプリ、支払登録(クレジットカードやキャリア決済)が必要になる。
PiPPAのアプリダウンロードは以下にて。
Android向けは以下。
PiPPA ピッパ – シェアサイクルサービス – Google Play のアプリ
iOS向けは以下。
「PiPPA ピッパ – シェアサイクルサービス」をApp Storeで
PiPPAアプリをダウンロード後に会員登録を行う。
会員登録に必要な情報は以下。
■PiPPA 会員登録情報
携帯電話番号(SMS認証に必要)
ニックネーム
居住地域
利用地域(利用地域以外でも利用できる)
利用目的
性別
生年月日
職業
■PiPPA会員登録
■認証番号を取得→入力
会員情報として登録した電話番号宛にSMSで認証番号が送信されるので、これを入力する。SMSによる認証番号受取は、日本国内の携帯電話番号以外でも可能。ただし、SMSを受取できないと認証番号が受取できない点は注意。
続いて、招待コード入力画面が表示される。PiPPAの既存ユーザーから招待を受けると、信用ポイント(初期値100)が+50されるので、新たにPiPPAを使い始める方は招待コードのご活用を。
招待コード
153203150000236349039
■招待コード入力
本来、PiPPAを利用するためには年会費(1,080円)の支払が必要。ただし、現在はキャンペーン期間とのことで年会費は無料に。
■年会費(1,080円)はキャンペーンで無料
キャンペーン利用を了承して進むと、実際にPiPPAが利用できるようになる。
年会費無料キャンペーンは当面の間行われるとのこと。
■PiPPAが利用可能に
初期状態では自転車をレンタルするための「PiPPAコイン」残高が無いため、都度課金でチャージをするか、月額プランを購入する。
支払方法は、クレジットカード(VISA/MASTER/JCB/AMEX/Diners)、キャリア課金(ドコモ、ソフトバンク)、モバイルSuicaなど。チャージ・プラン登録手続はアプリ内でカンタンに行える。
■PiPPAコインをチャージする
■PiPPA 都度チャージプラン&月額プレミアム会費
[都度チャージ]
108円
1,080円
3,240円
※税込
[月額プレミアム会員]
1カ月:1,620円
6カ月:6,480円
1年:10,800円
※自動延長なし。
「月額プレミアム会費」を支払するとプランの有効期間中、最初の30分間が乗り放題になる。プラン名には「月額」とあるもの、実際には継続課金(自動継続)ではないため、期間を延長する際には再度プランを購入する必要がある。
なお、宮崎エリアでのPiPPAの利用料金は、最初の30分間が162円→キャンペーンで108円。以降は30分ごとに108円に設定されている。端的に言うと「30分毎に108円」で、月額プレミアム会員の場合は最初の30分間が無料になる。
会員登録および、料金の支払いが完了したら、実際にPiPPAに乗れるようになる。PiPPAのレンタル開始手続は、自転車本体に貼られているQRコードを読込する「QR開錠」か、Bluetooth接続を使った「タッチ開錠」で手続する。
京都と宮崎でPiPPAを使う限り、タッチ開錠よりもQR開錠の方が安定して動作しているので、QRコードが汚れていたり、スマートフォンのカメラが故障していたり、周囲が暗くてQRコードが読み込みできない。などの特別な理由が無い限りは、QR開錠を選んだ方が確実な模様。
なお、タッチ開錠はスマートフォンとPiPPAのスマートロック部に搭載されるBluetoothによって開錠処理が行われるため、前掲の会員登録さえ済ませておけば、交通系ICカードの事前登録手続などを行わなくて良い。
ロックを開錠するとPiPPAに乗って移動ができるようになる。宮交PiPPAのレンタル終了時は市内のどこかのポートに返却が必要。ポート付近でカギをかけると利用終了となり、PiPPAコインの残高から料金が引落される。
ちょっとした買物などの際には一時駐輪も行える。一時駐輪は、ポート外でPiPPAのカギをかけると、自動的に一時駐輪の扱いになる。一時駐輪中も料金は発生する。
「FREE POWER」がスゴイ
宮交PiPPAで使用される自転車は、変速機が無い代わりに、ギアに「FREE POWER」と呼ばれるテクノロジが採用されている。
FREE POWERは、ペダルを踏み込みした際にギア内部に格納されたシリコンを圧縮→シリコンが保つ反発力を動力に変換する仕組みで、通常の自転車よりも楽に・軽く自転車をこいで進むことができる。
■「FREE POWER」テクノロジ
掲載元:株式会社フリーパワーが開発したFREEPOWER FG-1搭載自転車
■「FREE POWER」がギアに搭載
実際に宮交PiPPAに乗って試してみるまで、FREE POWERの効果に半信半疑だったけれど、走ってみればFREE POWERが搭載されていない自転車との違いは明らか。
パンクレスタイヤを採用するシェアサイクルの中には、「コレを自転車と呼んでいいのだろうか…」と思えるほど、こぐペダルが重く感じる自転車もあるなかで、宮交PiPPAは、市販されている一般の自転車に近い乗り心地が実現されている。
実際に走行データを比較してみると、FREE POWERを搭載する宮交PiPPAでの移動は平均時速が約14.5kmなのに対して、FREE POWERを搭載しない京都市内でのPiPPAの移動は平均約8.7kmで、平均時速で約60%ほど宮交PiPPAの方が高速な結果に。
京都市内の方が長時間自転車で走行したほか、坂がある/無い、走行した時間帯の違いや道路混雑状況などの要素の違いもあるので、単純に「FREE POWERがあると約60%高速」とは言い難いけれど、FREE POWER搭載によってスムーズに加速できる&疲れにくいため、平均速度が高くなるのは間違い無い。
宮崎市内の「PiPPA」全ポートを写真で紹介
7月24日時点で「PiPPA」のポートは全14箇所を写真で簡単に紹介。
■宮崎市内の「PiPPA」は全14ポート(7月24日時点)
大多数のポートが市内中心部(橘通り沿い)に集中していることもあり、全ポートを巡るのはそれほど難しくは無い。
■宮崎駅東口
宮崎駅東口のポートは、宮崎駅に最も近いポート。西口側へ抜ける通路もすぐ側にあるので、宮崎駅でPiPPAを乗る・返す際の重要なポートになりそう。
■MKパーキングポート(宮崎駅西口)
宮崎駅の西口の駐車場「MKパーキングポート」の一角にも、PiPPAのポートが設置されている。宮崎駅西口方面から利用・返却する際にはこちらを使うのもアリ。ただし、宮崎駅の出入口から微妙に離れている(1分30秒ぐらい)ので、宮崎駅からPiPPAに乗る/返す用途では、西口側から移動してくる場合でも、前掲の宮崎駅東口のポートの方が使い勝手が良さそう。
宮崎駅から見て西にあるメインストリート「橘通り」は、市内の中心的な繁華街があるエリア。
このエリアにも、道路の西側/東側の両方に多数のPiPPAポートが設置されている。橘通りにはかなり緊密にポートが設置されているので、レンタル・返却しようと思ったポートに空きが無くても、別のポートまで移動することがそれほど大変ではない。
■橘通り(1)
■橘通り(2)
■橘通り(3)
■橘通り(4)
※ふるさと物産館 海幸山幸の脇にある駐輪場
橘通り周辺のポートを利用する際に注意したいのは「ボンベルタ」の裏手にある大きな駐輪場のポート。
■駐輪場の2FにPiPPAポートが
このポートは、駐輪場の2F部分にPiPPAの専用エリアが設けられているため、自転車をレンタル・返却する際には、地上階(1F)↔2Fの間、自転車を手押しで移動させる必要がある。
「橘通り」から少し東側に入った「南広島通り」と「若草通り」の交差点付近にも、駐輪場の一角がPiPPA専用エリアとして確保されている。
■若草通駐輪場
宮崎銀行(宮銀)本店に設置されているポートは、サービス開始時点で「橘通り」で一番北側のポートになる。
■宮崎銀行
宮崎市役所・県庁8号館にもPiPPAポートが設置されている。
■宮崎市役所
■県庁8号館
サービス開始時点で唯一のホテルポートとなるのが、宮崎観光ホテル。
■宮崎観光ホテル
「大淀川」より南側にある唯一のポートは「宮交シティ」。
■宮交シティ
「宮交シティ」と同様に、市内中心部からはやや離れている「イオンモール」にもポートが設置されている。
■イオンモール
なお、宮交シティ↔イオンモールを結ぶバスは、所要時間が約40分。これに対して、宮交PiPPAで同じ区間を移動してみると、さほど急がずに自転車で走行して約30分だった。(自転車での所要時間は人によって差がでるので参考程度に)
また、イオンモール↔宮崎駅前までの所要時間は約15分間で、これはバスとほぼ同じだった。時刻をあわせてバスとどちらが先に到着するか?を試してみたところ、若干バスの方が先に到着した。バスの待ち時間が長い場合など、バスを待たずに宮交PiPPAを使うのも一つの手段。
今後、宮交PiPPAのポートは、市内中心部からその周辺エリアへと拡大が予定されている。(具体的な拡大予定は未定)
■宮交PiPPAポートの拡大予定
東京都内・京都府の登録のまま使える
宮交PiPPAは、オーシャンブルースマートが東京都内および京都府内で提供するサービスと同一のプラットフォームで展開しており、両エリアでのサービス利用のために登録したアカウントで、宮崎市内でも宮交PiPPAを使える。(もちろん、その逆もok。)
■京都府で提供中の「PiPPA」
現時点では、日本国内で3都市(東京都区部/京都市/宮崎市)のみで提供されているため「いちど会員登録すると全エリアで使える」ことが大きなメリットとは言い難いものの、今後サービス提供エリアが拡大していくと、「普段自分の街で乗っているPiPPAを旅先でも使う。」という使い方ができるようになるので、今後のエリア拡大に期待したいところ。
PiPPAのWebサイトは以下にて。
PiPPA ピッパ | 自転車シェアサービス