武田総務大臣は、2021年2月9日の閣議後記者会見で、大手3社が提供するahamoなどの「データ通信量20GB・音声5分定額で2,980円」の料金(新しく低廉な料金プラン)について、家計における携帯電話料金の負担軽減につながるが、MVNOを含むモバイル市場の競争環境への影響が重大であるとし、MNOに対して接続料の値下げを要請した。
閣議後記者会見の概要は以下にて。
総務省|武田総務大臣閣議後記者会見の概要(令和3年2月9日)
ahamo、povo、SoftBank on LINE(仮称)に対する武田大臣のコメントは以下。
昨年来、大手MNO3社が打ち出した、新しく低廉な料金プランについては、家計負担の軽減につながるものではありますが、MVNOを含むモバイル市場の競争環境に重大な影響を与える可能性があり、接続料の適正性の確保がこれまで以上に重要となってまいります。
1月18日にはMVNOから要望書をいただき、昨日の有識者会議でも、大手MNO3社に対しコスト構造に関する検証を行った結果、MNOとMVNOの公正な競争環境を確保するためには、データ接続料の更なる低廉化が必要とのご意見を頂戴したところであります。
こうした状況も踏まえ、来年度以降に適用されるデータ接続料を速やかに算定し、低廉化を可能とするよう、MNO3社に要請することを事務方に指示いたしました。
ahamoなどの料金プランを巡っては、2021年1月に開催された「接続料の算定等に関する研究会(第40回)」で、MVNO委員会が「対抗プランの実現が極めて困難」であると主張し、音声卸やデータ接続料の値下げ要望を総務省に提出する動きがあった。
同研究会の第41回の資料としてMNO3社が配布した今年度分のデータ接続料(10Mbpsあたり)は、ドコモが27.9万円、KDDIが25.4万円、ソフトバンクが24.8万円でここ数年は継続的に値下がりしているほか、次年度(2022年度)分についても各社値下げの方針。
■データ接続料の3社推移
掲載元:モバイル接続料の検証について(報告)2020年6月2日