「ahamo対抗は極めて困難」、MVNO委員会が接続料や音声卸料金の早急な見直しを強く要望

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インターネットイニシアティブ(IIJ)、ジュピターテレコム(J:COM)などが会員のテレコムサービス協会 MVNO委員会は、2021年1月19日に開催された「接続料の算定等に関する研究会(第40回)」で、大手3社が発表済みのahamo、povo、SoftBank on LINEなどの料金プラン・ブランドについて「MVNOでは実現が極めて困難」であるとし、総務省に対してデータ接続料の早急な引き下げなどを要望した。

「続料の算定等に関する研究会(第40回)」は以下にて。
総務省|接続料の算定等に関する研究会|接続料の算定等に関する研究会(第40回)

MVNO委員会が提出した資料「イコールフッティングの確保のための緊急措置の実施要望について」によると、MVNOはこれまで移動通信市場(モバイル通信サービス)において競争を活性かさせることで、消費者の選択肢の多様化や利便性の向上に寄与してきた。

一方で、大手3社が発表したahamo、povo、SoftBank on LINEなどの廉価プランについては、データ通信量、通信品質、無料通話などのサービススペックについて、MVNOサービスで実現することが「極めて困難」とし、接続料や卸料金がMNO-MVNO間のイコールフッティングの観点から適正ではないのでは?と強い疑義が生じると指摘、その上でデータ接続料や音声卸料金の値下げに関する要望を総務省に提出した。

■イコールフッティングの確保のための要望
イコールフッティングの確保のための要望

MVNOの現在の料金プランは、ahamoなどと同様のプラン月額5,000円以上で提供しているほか、ahamoなどと同価格帯の料金(月額2,980円前後)に含まれるデータ容量は6GB前後にとどまる。

■MVNO各社のプランとの比較
MVNO各社のプランとの比較

総務省は、「モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けたアクション・プラン」(2020年10月公表)で、MNO-MVNO間のデータ接続料について「2020年度から3年間で接続料の5割減少を目指して、将来原価方式で算定する」としている。

MVNO委員会は、ahamoなどの登場による競争環境の激化に対応できないとして、データ接続料の値下げの前倒しや更なる値下げを目指すことのほか、この取り組みに時間を要する場合には緊急措置として、可及的速やかにデータ接続料の値下げをMNOに求めることなどを要望している。

■データ接続料に関する要望
データ接続料に関する要望

MVNO委員会がこうした要望を提出する一方、武田総務大臣は。政府主導で進めている携帯電話料金の値下げや、MNP利用時の手数料の原則無料化によって、MVNOのマーケットが無くなるのでは?という質問に対て、「MVNOに一番メリットがあると確信している」旨の発言をしている。

2020年12月1日の会見内容から、携帯電話料金の値下げに関する回答は以下。
※タイミング的には、12月3日にahamoが発表される直前のタイミング。

総務省|武田総務大臣閣議後記者会見の概要(令和2年12月1日)

大手3社の寡占化を後押しするわけがないじゃないですか。この異常な状況を正常化するために、正常な環境を作ろうと我々努力しているんです。これをやったらMVNOの皆さん方が犠牲になるのではないかと。とんでもないです。すべての移行というか、乗換えのハードルを取っ払うように我々努力しているのですから。その一番恩恵を被るのはMVNOの皆さんなんです。一番の恩恵はそこにくると思いますよ。ですから、それによって初めて公正な市場競争が生まれる。

私は政治や行政の力で値段を上げ下げすることは適切ではないと思う。我々はとにかく、当たり前の競争原理が働く市場を作る環境をいかにして作るか。そのことをずっと訴え続けたわけであって、そのためには、乗換えの、国民にわかりにくい、目に見えない障害を取っ払うことが、一番その近道だと判断しているわけですから、MVNOの皆さんにとっては一番恩恵にあずかる道だと確信をいたしております。