スカイマーク、国際線に導入予定のA380の支払が困難に/エアバスは売買契約の解除を発表

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航空会社のスカイマークは、成田 〜 ニューヨークの国際線に導入予定として発注していたA380について、購入資金が不足しているため購入が困難となったため、契約のキャンセルに向けてエアバスと交渉中であると報道されている。

スカイマークの発表内容は以下PDFにて。
エアバス A380 導入に関するお知らせ – スカイマーク

少々長いけれど、スカイマークのプレスリリースの主要箇所を抜粋。

4年前よりスカイマークは A380 の導入に向けて準備をして参りました。しかしながら近
年の円安や競争の激化により経営環境が厳しくなったため、当初の計画を変更せざるを得
ない状況になって参りました。
今年4月からこのような状況を踏まえてエアバス社と話し合いをして参りましたが交渉
は難航しております。それはスカイマークが大手航空会社の傘下に入ることを契約変更の
条件の一部として要求しているためです。そしてそれを拒否して A380 をキャンセルした場
合には常識を逸脱した法外な違約金を提示してきました。
エアバス社としては、契約通りの機体数を納入し代金を回収することが第一の目的である
ことは理解できます。しかし当社の経営の主体性を揺るがすような要求は受け容れられる
ものではありません。

スカイマークによると、スカイマークの経営環境が想定よりも厳しくなったため、予定していたA380の導入を断念すべくエアバスと交渉しているものの交渉は難航。交渉の条件として、スカイマークが大手航空会社の傘下に入ることを要求され、要求を拒否した場合は『常識を逸脱した法外な違約金』を提示した。とされている。

エアバス社との間で協議中だった交渉の内容に関するコメントがスカイマークより出された理由は『お客様や株主の皆様に現状を知っていただく必要があると思った』と、リリース中で説明されている。

A380 の導入は当社にとって重要な事案です。交渉の途中ではありますがお客様や株主の
皆様に現状を知っていただく必要があると思いましたので本文面にてお知らせする次第で
す。経営的に難しい局面ではありますが決して安全運航をおろそかにすることはございま
せん。まだまだ困難な交渉が続くとは思いますが、我々はエアバス社と根気よく協議し解
決策を見出していく所存でございます。

スカイマークの経営環境が厳しくなった理由の一つとして考えられる、国内線でのLCCとの競合では、2013年3月末に関西国際空港から撤退するなど、LCCとの競争の結果、厳しい状態が発生している模様。
関連エントリ:スカイマーク 2013年3月末に関空より撤退予定 | shimajiro@mobiler

一方で、A380の製造元であるエアバスからは、既にスカイマークとの売買契約を解除した旨のプレスリリースが配信された。契約解除に伴う違約金の金額や、条件として提示したとされる『大手航空会社の傘下に入る』などの条件については詳細が明らかにされていないものの、救済措置を求めるとしており、スカイマークに対して違約金請求を行うものと思われる。

エアバスのプレスリリースは以下より。
Airbus terminates purchase order with Skymark Airlines for A380s | Airbus News & Events

Airbus has in accordance with its contractual rights, notified Skymark Airlines that the purchase order for the six A380s signed in 2011 has been terminated

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