データ通信&音声通話が7日間無制限!香港の無料SIMカード「i-Sim」を使ってみた
というエントリで紹介した香港無料SIMカード「i-SIM」に、香港/マカオ/台湾の3地域での3Gデータ通信・音声通話が使い放題になる有料会員向けサービスが開始。
年会費はHK$ 98(約1,500円)で、SIMカード1枚につき有効期間は10日間、SIMカードは年間6枚まで受取することができる。
■「i-SIM」有料会員向けサービス概要
年会費:HK$ 98(約1,500円)
SIMカード:年間6枚まで受取可能
対応エリア:香港/マカオ/台湾
有効期間:SIMカード1枚あたり10日間 (利用開始から10日間)
通信方式:3Gのみ (4G LTE非対応)
受取方法(無料):香港空港またはThe Capitalにあるi-SIMカウンター
受取方法(有料):日本を含む指定の住所へ郵送(郵送1回につきHK$ 40が必要)
i-SIMの有料会員向けサービスは、無料版と同じく広告を表示すると、データ通信量や音声通話が増えるという仕組みなので、データ通信量やサービス内容に応じて料金が設定される通常の「プリペイドSIM」とは異なるサービス。
利用可能なデータ通信量や音声通話時間を増やすための操作や、サービス利用時のログイン方法に関しては、i-SIM(無料版)と基本的に同じなので、無料版i-SIM(香港向け)を使ったことがある場合は操作方法などなどは迷うことが無い。
※ただし、有料サービスの提供開始に伴い、スマートフォン向けのアプリケーションがバージョンアップしており、UIが変わっている。
i-SIMの有料サービスが開始されていたのは、以前のエントリで紹介した通り認識していたけれど、SIMカードを受取できるタイミングが不明だったので有料登録を行うことなく、無料SIMを貰うつもりで香港空港の到着フロアにあるi-SIMのカウンター(A08)を訪問。
i-SIMカウンターで「SIMカードが欲しい」と伝えると「マカオに行くか?」と聞かれた。本当は行く予定は無かったけれど「Yes」と応えたところ、先日開始したばかりの有料サービスを案内された。
※なので、香港向けの無料版が欲しい方はマカオへ行くかどうかに限らず「香港のみ」と回答すると良いと思う。
■「i-SIM」の有料サービスの告知チラシ
有料サービスに対応したSIMカードが既に受取可能になっていることは知らなかったので「年会費を支払ったら、香港/マカオ/台湾で使えるSIMカードが受取できるのか?」を確認したところ「可能」とのことだったので、その場でi-SIMのアプリケーションからi-SIMの有料登録を行う
i-SIMの有料会員登録は、i-SIMカウンターにて行うことができない。よって、インターネット上で手続を行う必要があるのがやや面倒(クレジットカード番号の入力も必要になる)。このため、香港&マカオを訪問する予定のある方で、i-SIMの有料登録を行う予定のある方は香港空港到着前に行っておくことをオススメ。
i-SIMのアプリケーションからの有料会員登録方法は以下。
※i-SIMのPCサイトからでもフローはほぼ同一
おおざっぱな流れとしては、i-SIMアプリをダウンロード → ログイン(必要な場合) → 有料登録フローに進む → メールアドレス登録 → 認証コード受信 → 認証コード入力 → ユーザ情報登録 → 支払情報登録 → 完了。という流れ。
※画像クリックで拡大
i-SIM 有料会員登録フロー
■「i-SIM Membership」を選択 |
■下方向にスクロール |
■Become/Already i-Sim Membershipを選択 |
■メールアドレスを入力 |
■メールアドレス確認 |
■認証コードを確認 |
■ユーザ情報を入力(1/2) |
■ユーザ情報を入力(2/2) |
■支払情報を選択 |
■支払完了 |
有料会員登録が完了した状態でi-SIMのカウンターを訪問すると、有料サービスに対応するSIMカードを受取可能となる。一度に受取できるSIMカードは3枚までなので、香港でSIMカードを受取できるチャンスが少ない方は、受取できるタイミングで3枚を受取することをオススメ。(郵送は有料になるので)
i-SIMの有料会員向けサービスで受取可能なSIMカードは年間で最大6枚となっているので「残りの3枚はいつ受取できるのか?」と確認したところ「1カ月後」とのこと。i-SIMの受取場所は香港空港の到着フロアと、尖沙咀駅近くの「The Capital」にあるi-SIMのカウンターでの受取が無料、日本を含む指定の住所への郵送は郵送1回あたりHK$40(約600円)の送料が発生する。
■有料版のi-SIMパッケージ
有料版のi-SIMのSIMカードサイズはレギュラー/マイクロ/nanoの3タイプ対応のSIMカードなので、SIMカードを使用するデバイスの心配は無用。
※無料版はレギュラー/マイクロか、nanoSIMの2種類から選ぶ形になる。
i-SIMを利用するスマートフォンにSIMカードを挿した後、必要に応じてAPNの設定を行う。なお、i-SIMは香港/マカオ/台湾のいずれの地域での利用時もローミング設定を有効にする必要があるという点に注意。
i-SIMのAPN設定は以下。
[i-SIM APN]
APN:3gnet または 3gwap
ユーザ名:空白
パスワード:空白
i-SIMを利用するための設定(ローミング有効/APN設定)を行った後は、広告を表示してデータ通信量&音声通話残高を100%まで溜めておくことをオススメ。というのも、i-SIMは初期状態で通信可能な残高があるものの、i-SIM自体の残高がゼロになってしまうと、チャージ自体もできなくなってしまうため。(その場合、空港のWi-Fiなどを使ってチャージする必要があり面倒)
なお、i-SIMサービスはチャージ可能な残高には上限があるものの、残高チャージ出来る回数には制限が無いため、データ通信総量(&音声通話時間)は無制限となる。利用期間の「10日間」はSIMカードを利用開始してから10日間となり、この10日間の間、香港/マカオ/台湾の3つの地域で利用出来る。
i-SIMで利用可能なデータ通信量や音声通話の残高は、端末のステータスバー上に表示されたりはしない上、残高を使い切りそうになってもプッシュ通知などでの警告が無いため、うっかり残高をゼロにしてしまわないように注意が必要。通信量が大きくなった場合や、音声通話の利用時間が長くなった場合は、こまめに残高確認&広告を表示して残高をチャージすることをオススメ。
既に述べた通り、有料版のi-SIMは香港/マカオ/台湾の3地域で利用可能。ただし、いずれの地域で使う場合もアプリケーション上から正しく地域設定を行わないと、データ通信量&音声通話の残高チャージが行われない点には注意。
(この点は、現在地変更などをアプリケーション側で検出して地域設定を行ってくれる、あるいは促してくれればうれしいところ)
なお、データ通信量は利用可能な地域(香港・マカオ・台湾)でそれぞれ別々に管理される。
■利用する地域に合わせてリージョンを選択する(台湾に変更した例)
無料受取は香港空港など限られた場所のみ、データ通信時は利用する地域を問わずデータローミングを有効にして使う必要がある、広告を表示して残高をチャージする必要があるなど、通常のプリペイドSIMカードと比べて少々手間がかかるものの、香港向けの無料SIMだけでなく香港/マカオ/台湾の3地域で使える有料版でも年会費約1,500円と格安になっているのは、香港および3地域を訪れる旅行者には嬉しいサービスと言える。
特に、香港 – マカオ間はフェリーで約1時間の距離にあり、香港を訪問した方が日帰りなどでマカオを訪れるケースも多く、香港とマカオの両方で使えるSIMカードの利用価値は大きい。
※もちろん、香港&マカオで使えるSIMカードは有料で購入することも可能ではある。ただし、マカオがローミング扱いとなるのでデータ通信料が高めだったり、データ通信量が少なめというデメリットがある。
例えば、香港空港にてCSLが販売している香港&マカオで使えるプリペイドSIMは、マカオで使えるデータ通信量が100MBまでで、販売価格はHK$ 218(約3,500円)となっており、i-SIMの年会費の2倍以上の金額となっている。
※CSLのプリペイドSIMは香港内で4G LTEが利用可能など、メリットもある点は付記しておく。
■CSLが販売しているプリペイドSIMカード(マカオ100MB含む)
そんなわけで、通信速度にはそれほどこだわらない(とは言え、極端に遅いわけではない)方で、海外で使えるプリペイドSIMカードを格安で利用したい。という方にはi-SIMの無料版(香港限定)または有料版(香港/マカオ/台湾)を利用してみると便利かなと。
i-SIMのサービス紹介は以下にて。
Home – i-Sim a Free Sim Card