携帯各社が2.2万円還元→短期解約の「ホッピング」を問題視、総務省に対策案

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総務省は、2026年1月14日(水)に「利用者視点を踏まえたモバイル市場の検証に関する専門委員会(第2回)」を開催した。

会議では、MNOとして携帯電話事業を行うNTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの4社が関係者に対する説明を行った。

会議の概要・説明資料は総務省のWebサイトに掲載されている。

総務省|情報通信行政・郵政行政審議会|情報通信行政・郵政行政審議会 電気通信事業部会 市場検証委員会 利用者視点を踏まえたモバイル市場の検証に関する専門委員会(第2回)配布資料・議事録

昨年12月に開催された第1回の会議(関連エントリ)から引き続き、MNP(他社から乗り換え)でSIM単体を契約した上で短期解約されてしまうことによる「ホッピング行為」に対する規制を見直しする案が各社から出されているので、主に「ホッピング」に関する各社の対策や、規制に関する要望についてまとめ。

ドコモの対策案

現在、回線契約(新規契約)による利益提供上限額として、SIMカード単体の契約でも20,000円(税別)までの利益提供が認められている。

NTTドコモを例にすると、「ドコモmini」の基本料金である2,500円(税別)と新規契約から1年間以内の短期解約に伴う解除料金の1,000円を合算した3,500円がスイッチングコストとなり、最大で差額の16,500円分がユーザーの利益になり得る。

ドコモの見直し案は以下の通り。

・SIM単体の新規契約を条件とする利益提供上限(現在20,000円)の引き下げ
・○カ月継続したら還元など、継続利用を条件とする還元の許容(現在は認められていない)

■ホッピングに対する規制見直し案(NTTドコモ)
ホッピングに対する規制見直し案(NTTドコモ)

なお、NTTドコモはホッピング対策として廉価プランの「irumo」の新規受け付けを2025年6月に停止した。

「irumo」は、月間容量0.5GB・最大3Mbpsと低速・低容量ながら月額550円と割安であったこともあり、短期間での解約や他社転出する際の「踏み台」として使われることがあった。

■ホッピングに対する対策(NTTドコモ)
ホッピングに対する対策(NTTドコモ)

ドコモが「irumo」を提供終了した背景には、MNP契約した人の半数以上が1年以内に転出するなど、月額料金が割安な「irumo」がホッピング行為へ使われていたことも理由と語られている。(ケータイ Watch)

このほか、「過度な囲い込み」として禁止された継続利用割引・長期利用者への割引に関する規制を緩和する案を提出している。

■継続利用割引に対する規制見直し案(NTTドコモ)
継続利用割引に対する規制見直し案(NTTドコモ)

KDDI:利用実績に合わせた還元や、最低利用期間中の解約に返金を求める案

KDDI(au)は、短期解約問題に体して事業者側で行える対策の案として、事業者ごとに1人につき1回までのように、利益提供できる回数に上限を定め、その上限を超える契約については利益提供不可とする案を提示している。

現行規律による課題と対策

また、継続利用に係る規制が緩和されれば、現在認められている「新規契約で12,000円還元」形式の一時的な還元だけでなく「契約継続ごとに毎月1,000円を最大12カ月還元」とするなど、利用実績にあわせた利用提供が可能になる。

このほか、「一定の期間契約を継続した後に利益提供」や、利益を一括提供した際に条件に反した場合にはその返金を求めるなどが、制限緩和によって実現可能と訴えている。

■役務利用と連動した分割利益提供
役務利用と連動した分割利益提供

■一定利用期間満了後に一括利益提供
一定利用期間満了後に一括利益提供

■利益提供の条件とする期間内に解約した場合はユーザーに返金を請求
利益提供の条件とする期間内に解約した場合はユーザーに返金を請求

ソフトバンク:「ホッピングは喫緊の課題」

ソフトバンクは、端末割引規制の上限(税別40,000円)については、値引き幅の各台は端末の安売り競争によって0円販売が拡大してしまうため、現状維持が妥当としつつも、ホッピングは業界として対応すべき喫緊の課題であると説明している。

■規制検討の例(ソフトバンク)
規制検討の例(ソフトバンク)

ソフトバンクは、2019年10月の電気通信事業法の改正によってホッピングが増加しており、その対策として

・回線契約の継続を利益提供条件に追加する
・短期解約(1年程度)には違約金を課すこと
・利益提供額を15,000円程度に減額すること

などの対策案を示している。

■ソフトバンクのホッピング対策案(ソフトバンク)
ソフトバンクのホッピング対策案

このほか、ソフトバンクは端末購入プログラム(新トクするサポートなど)で端末の買い取り価格算出の根拠となるRMJ(リユースモバイルジャパン)のデータの正確性・客観性に不安があるとして、残価率算出方法・運用についてシンプルにすることを求めている。

■その他の課題(ソフトバンク)
その他の課題(ソフトバンク)

楽天モバイル:「短期解約は利益提供の対象外としたい」

楽天モバイルでは、契約時にユーザーに提供した利益は、契約・利用期間に関わらず満額還元されてしまうため、短期解約されると事業者の負担となり持ち出しとなる。このコストについて(構成員限りで)説明した上で、短期解約は利益提供の対象外にできるように、規制の見直しを求めた。

短期解約

楽天モバイル

現時点で決まっている方針などは無いものの、携帯電話各社がSIM単体契約後の短期解約行為を問題視しており、総務省にルール変更を求めていることから、将来的には現在のような方式での還元は行われなくなる可能性がありそう。

各社の公式オンラインストアは以下にて。
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