KDDIから2014年夏モデル機種として、スマートフォンでは4機種、タブレットでは1機種が『WiMAX 2+』対応端末として発売される。
WiMAX 2+は、『通信速度制限なし』をウリとするWiMAXの後継サービスであり、サービス提供元のUQコミュニケーションズでは、WiMAX 2+についても『契約から最大25カ月間は通信容量無制限』とするなど『通信速度制限なし』を何とか守っているものの、KDDIから発表されたWiMAX 2+対応端末については、従来のLTE対応端末と同様に『通信量は7GB/月まで』の制限が課せられ、通信量という面では通常のLTEサービスと何ら変わりが無い。
UQコミュニケーションズが販売しているWiMAX 2+対応のWi-Fi WALKER WiMAX2+(HWD14)と、KDDIの2014年夏モデルのWiMAX 2+の通信量制限の内容をを整理すると以下。
WiMAX 2+対応機種の通信量制限まとめ
対象機種 | WiMAX 2+の利用方法 | 通信量制限 |
---|---|---|
GALAXY S5 SCL23 isai FL LGL24 Xperia ZL2 SOL25 AQUOS SERIE SHL25 Xperia Z2 Tablet SOT21 |
LTEによるデータ通信を有効にする。 ユーザ側からは『WiMAX 2+』のみを有効または無効にする方法は無い。 |
WiMAX 2+での通信を含めて、7GB/月で通信速度制限の対象となる。 |
モバイルWi-Fiルータ Wi-Fi WALKER WiMAX2+ |
『ハイスピードモード』または『ハイスピードプラスエリアモード』を使用する |
■ハイスピードモード(WiMAX & WiMAX 2+) 契約から最大25カ月間は通信量制限の対象外。 ■ハイスピードプラスエリアモード(LTE & WiMAX 2+) |
UQコミュニケーションズは、自社で販売しているWiMAX 2+対応端末のWi-Fi WALKER WiMAX2+について『通信速度制限なし』としているけれど、KDDIのWiMAX 2+対応機種については、7GB/月の通信量を超過すると通信速度制限の対象となり、同じWiMAX 2+サービスを利用する場合でも、利用する端末によって通信速度制限の内容が異なる。というややこしい状況となる。
KDDIの2014年夏モデルにおけるWiMAX 2+の通信速度制限についてはケータイWatchでも『通信速度制限の対象となる』ことが明記されている。
auの夏モデル、「WiMAX 2+」は無料 – ケータイ Watch
対応機種の画面上では、LTE対応エリア、CA対応エリア、WiMAX 2+対応エリアのいずれも「4G」と表記され、ユーザーからはどの通信方式を利用しているか、判別できないとのこと。現在の料金プラン「LTEフラット」では月間の通信量が7GBに達すると、通信速度が制限される形だが、WiMAX 2+で通信した分もこの7GBの枠の対象になる。
従来の『+WiMAX』(初代WiMAX)対応のスマートフォンでは、KDDIの販売するスマートフォンであっても、UQコミュニケーションズが提供するWiMAX対応のモバイルWi-Fiルータなどと同様に『通信量無制限』であったものの、『WiMAX 2+』対応端末については、UQコミュニケーションズが提供するWiMAX 2+サービスとは異なり、通信速度制限の対象となる点には注意が必要。
従来のWiMAXサービスでは利用端末を問わずにシンプルに『通信速度制限ナシ』と言えたけれど、WiMAX 2+については『UQコミュニケーションズのWi-Fiルータは通信速度制限ナシ』など、利用する端末によってサービス内容(通信速度内容)が変わるため、ユーザとしては解りにくくなってしまう。
というのは個人的には残念な点で、KDDIのスマートフォンでWiMAX 2+の利用料を無料にするよりも、Wi-Fi WALKER WiMAX2+における『ハイスピードプラスエリアモード』(1,080円/月)のような有料オプションの扱いにして、WiMAX 2+での通信については『通信速度制限ナシ』とすることは出来なかったのかなぁ…。と思ったり。