ZenFone 5を使いはじめてから約2週間が経過するので、これまでの2週間で感じたことのレビュー。
一言で言えば30,000円前後(16GBモデル)で買えるSIMフリーのスマートフォンとしては非常にコストパフォーマンスが高く、国内だけでなく海外でも使えるSIMフリースマートフォンを格安で運用したい。という方にオススメできる一台。
■ZenFone 5 LTE(A500KL)日本版を購入
ZenFone 5はコストパフォーマンスが高いだけでなく、製品全体もスペックのバランスが良い。
例えば、ディスプレイの解像度はHD(1280*720)に抑えられており、昨今のハイエンド端末と比べれば見劣りするものの、ディスプレイの解像度と処理速度は反比例の関係にあるので、ZenFone 5のCPUスペックなどを考えるとこれはこれでバランスが良く、スマートフォンにそれほど高解像度を求めないユーザとしては必要十分とも言える。
ただし、少々不便を感じることがあるのは以下の3点。
・Wi-Fiの5GHz帯に非対応
・カメラが全体的にコントラストのキツい不自然な絵になる
・ハードウェアキーが暗所でも光らないので、暗い部屋の中などでは使いにくい
Wi-Fi側が5GHz非対応である点は、自宅のWi-Fiを5GHzのみに設定していたり、モバイルWi-Fiルータを5GHzのみの設定にしている場合、ZenFone 5からは5GHz帯のWi-Fiに接続することができないため、やや不便。
ZenFone 5のアキレス腱とも言えるのがカメラ。ZenFone 5の発表会では、カメラが高性能であることが紹介されていたけれど、実際に使ってみるとZenFone 5のカメラははお世辞にも『良い』とは言い難い。というのが率直な感想。
例として、iPhone 6 Plusと同じ絵を撮影してみた。
■iPhone 6 Plusで撮影
■ZenFone 5で撮影
ZenFone 5の方が葉がかなり赤みがかっているのと、芝生の色や空の色が潰れてしまっている。
山口県の唐戸市場で売られている寿司を撮影した画像は以下。
■唐戸市場で売られている寿司を撮影
一見すると悪くなさそうにも見えるけれど、これも本来の色からはやや遠く、全体的に色がどぎつく映る印象。
そんなわけでカメラ性能はイマイチ。という点はZenFone 5を使ってみると実感できるけれど、逆に言うとカメラ以外には大きな不満は無く、スマートフォンをコストパフォーマンス重視で使いたい方にはかなり有力な選択肢になると言える。
実売価格が30,000円前後のZenFone 5を『格安スマートフォン』と言うかは少々悩ましいけれど、いわゆる『格安スマートフォン』と言われる類いのスマートフォンと比較すると、RAMが2GB搭載されていることや前述の通りディスプレイ解像度がそれほど高く無いことによって動作が『モッサリ』を感じることは少なく、概ね快適に操作することができる。
その他、地味に嬉しいのは、SIMカードを入れ替えても端末が再起動しない点で、海外でプリペイドSIMを購入して利用する際には端末の再起動なしにネットワーク接続することができそう。
※海外で試したことは無いので、いちおう『できそう』に留める。
個人的には、国内の家電量販店やWebサイトで気軽に入手することができるコストパフォーマンスの高いSIMフリー端末として、ZenFone 5そのものにはとても期待しているし、ZenFone 5の国内投入をキッカケにして楽天モバイルやNifMoなどのMVNOが新規参入するのは、大手キャリアが音声通話定額を中心とした『新料金プラン』に対抗する流れとして頑張って欲しい。
とは言え、同じようなスペックの端末をZenFone 5に近い値段で作ること自体は、ASUS以外のメーカーでも可能ではあると思うので、今後はASUS以外のメーカーも同価格帯でコストパフォーマンスの高いスマートフォンの投入に期待したいところ。
AmazonでのZenFone 5の販売ページは以下より。
【国内正規品】ASUSTek ZenFone5 ( SIMフリー / Android4.4.2 / 5型ワイド / microSIM / 32GB / LTE / ゴールド ) A500KL-GD32
Asustek 2014-11-08 |