12月18日より発売されているBluetoothヘッドセット「Jabra STEEL」のレビュー。普段使いしているBluetoothヘッドセット「Jawbone ERA」との比較がメイン。
- 「うける」での応答は使い勝手がイマイチ
- GoogleNowボタンからの音声操作も「若干待たされる」
- 本体サイズはやや大きめ、風よけをつけるとより大きく感じる
- 各種ボタン類の操作性
Jabra STEELで個人的に一番期待していたのは、着信時に「うける」または「拒否」で応答することが可能であり、これによって両手がふさがっている状態でも通話を開始できる。という点。
ただし、実際に使ってみると、、、
音声着信 → Jabra STEELが電話番号を通知 → 「うける」または「拒否」で応答可能
というフローになるため、着信を検出してから「うける」または「拒否」の音声で応答ができるようになるまで、5秒から10秒ぐらいのタイムラグが発生する。この間、通話/終話ボタンを使った応答は可能であるため、音声を使った応答はボタンを使った応答と比べて相手を待たせてしまう。という点で使い勝手がイマイチ。
加えて、実際に音声コマンドで応答を試してみたところ、5回中1回ぐらい誤って「拒否」が実行されてしまうなど、操作の確実性という面でもやや難があり、全体的に音声での「うける」「拒否」機能は使ってみると使い勝手がイマイチ。
もう一つ期待していたのは、Jabra STEEL本体の「GoogleNow/Siriを起動」する専用ボタンで、これを押すとAndroidスマートフォン(またはタブレット)ではGoogleNowが、iOSデバイスではSiriが起動する。
※ちなみに、GalaxyシリーズのスマートフォンではSamsungの「Sボイス」が起動することがあったので、一部スマートフォンの標準設定ではメーカーアプリが起動することもあるかも。
■GoogleNow/Siri起動ボタン
GoogleNowの音声コマンドでの操作は、Google検索の実行だけでなく、アラームの設定、アプリケーションの起動、連絡先に登録している相手先への通話など様々な操作が可能になっており、使い方次第では便利に使うことができるものの、Jabra STEEL本体のGoogleNow/Siriボタンを押した後、音声入力が受付されるまでの間に若干の待ち時間があるので、「あれ?正常に操作が受付されたかな?」と迷っている間に何を操作しようとしたのか一瞬忘れてしまうようなことがあり、少なくともAndroid端末でGoogleNowを使う際の使い勝手はイマイチ。
「ボタンを押してから音声入力が受付されるまでに時間がかかる」という致命的な問題が、Jabra STEEL側の問題なのか、Androidスマートフォン側の問題なのかは切り分けができていないけれど、せっかく専用のボタンがあるのに使い勝手が良くない。というのは個人的にはちょっとガッカリ。
Jabra STEELは片耳のBluetoothヘッドセットとして特別大きいけではないけれど、普段使っている「Jawbone ERA」と比べると大きめ。
(ただし、本体サイズが大きい分Jabra STEELの方が連続通話時間は長い)
■Jabra STEELとJawbone ERAのサイズ比較
Bluetoothヘッドセットを装着した状態で街を歩いてもそれほど目立たない(装着した状態で街をあるく事もけっこうある)Jawbone ERAと比べるとJbra STEELの方が目立つし、上着のポケットなどに入れた場合もJabra STEELの方が多少嵩張る感じはする。
加えて、風よけを装着した状態ではかなり「厚ぼったい」感じがするので、風よけを装着した状態で街を歩いたりするのは多少度胸が必要かも。(慣れればどうってことはないかもしれないけど。。。)
■風よけを装着した状態
風よけを装着した状態で常用すると、風よけによって充電用のポートが隠れてしまうため、充電する際に
風よけを外す → microUSBポートのカバーを外す → 充電ケーブルを挿す
という手順が必要になり、充電時に必要なアクションが増えてしまう点がネック。
Bluetoothヘッドセットで多用するボタンは「電源」ボタンと「通話/終話」ボタンの二つ。
Jabra STEELの電源ボタンは「長押し」で電源ON/OFFの操作を行うため、Bluetoothヘッドセットを一目見ただけでは電源のON/OFFがわからず、ボタンが可動式になっているBluetoothヘッドセットと比べると少々使い勝手が劣る(この点は防塵・防滴仕様とトレードオフなのかも)
通話/終話ボタンはサイズがかなり小さいためか、Jabra STEELをイヤージェルだけで耳に装着して通話/終話ボタンを押すと、Jabra STEELが耳からハズレそうになってしまい、指1本で通話/終話ボタンを操作するのがやや難しく、特に歩きながらの操作はJabra STEELを落下させてしまう不安がある。(この点、Jawbone ERAは通話/終話ボタンが大きいためか、類似の不安は特に感じない)
理想を言えばボタンを使わずに「うける」で音声通話がカンタンに開始できれば問題無いけれど、音声での操作については前述の通り着信から音声コマンドでの操作受付までの時間が長いので、個人的にはあまり実用的ではないように思う。
期待していた「うける」での着信応答や、GoogleNow/Siriボタンの使い勝手がイマイチだったので、個人的にはJabra STEELの評価は(価格が高い点を含めて考えると)やや低め。ただし、そもそもJabra STEELがウリにしている防滴・防塵機能が役立つようなシーンで使ったことは無いので、防塵・防滴が必須な環境で使用する場合にはまた違った評価になるのかも。
今回Jabra STEELを使ってみて思ったのは、Jawbone ERAが自分にとっては非常に使いやすいヘッドセットで、Jawbone ERAシリーズの続編が出ないのが寂しいところ。
Jabra STEELの販売ページは以下より。
【日本正規代理店品】 Jabra ジャブラ STEEL ( ヘッドセット / 防塵防滴 / Bluetooth 4.0 / A2DP対応 / HD音声 / NFC対応 ) 100-97600000-36
Jabra 2015-12-18 |