UQコミュニケーションズの野坂社長のインタビューがケータイWatchに掲載されており、WiMAX 2+関連で気になる内容がいくつかあったのでピックアップ。
ケータイWatchに掲載されているUQコミュニケーションズのインタビュー記事は以下。
[UQ野坂社長が語る「ぴったりプラン」の舞台裏] ライバルとの差別化、2016年度は最速の座狙う – ケータイ Watch
UQコミュニケーションズでは、「直近3日間の通信量が3GB」を超えた場合の通信速度制限を2015年5月下旬より実施。制限開始当初は、通信速度が最大で1Mbps程度まで制限されていたが、7月中旬に制限時の速度が緩和。3日間3GBを超過しても最大で6Mbps程度で通信が可能となった。(制限後の通信速度については非公開)
関連エントリ:WiMAX 2+「直近3日間で3GB」の速度制限を上限6Mbps程度に緩和 – 速度制限時でもかなり実用的に | shimajiro@mobiler
このとき(2015年7月)、UQコミュニケーションズは「直近3日間3GB」の速度制限を「より利便性の高い運用方法を検討する」とし、その準備が整うまでの暫定的な対応として、速度制限の対象となる閾値は「3日間3GB」のまま、通信速度を引き上げる暫定対応を行い、2016年4月1日現在に至っている。
2015年7月に発表された「直近3日間3GB」の制限と暫定対応(制限時の速度高速化)に関するお知らせは以下。
また、「3日間で3GB」超の規制方法につきましてはお客様から頂いたご意見を参考にして、より利便性の高い運用方法を検討して参ります。その準備が整うまで、「3日間で3GB」の方式については従来通りとさせて頂きますが、規制後の速度につきましては現行よりもさらに速度を上げ、規制後のご不便を緩和する方向で運用していくことと致します。
掲載元:UQコミュニケーションズからみなさまへのお知らせ|UQ WiMAX|超高速モバイルインターネットWiMAX 2+
今回のインタービューでは、3日間3GBの速度制限における対応を「暫定対応」から「恒久的な措置」にする予定であることが明かされた。
インタビュー記事では、速度制限を恒久的な措置とするタイミングで更なる速度制限緩和や、「3日間3GB」の容量見直しについてはコメントがされていないので、おそらく速度制限の内容については変更がされないものと思われる。
また昨年は「3日で3GB」という表記でお騒がせしました。UQとして「上限なし」は間違っていなかったものの、制限速度のところで混乱をもたらしてしまいました。今、広告を通じて「ぴったり」「ちょうどいい」といったメッセージをお伝えしていますが、UQとしては真摯に、ユーザーに寄り添いたいと思っています。
いま、暫定的に通信速度の制限がかかっていてもHD動画を視聴できるようにしていますが、施策開始から1年後くらいをめどに恒久的な措置として発表したいと思っています。
また、モバイルWi-Fiルータやデータ通信端末などWiMAX 2+対応機種間での「機種変更」に関しては、2016年度中の施策として検討中である、とコメント。
現在はWiMAX 2+対応機種を解約後に再契約するか、いわゆる「白ロム」を購入するしか選択肢が無い「WiMAX 2+対応ルーターの機種変更」が、公式サービスとして利用できるようになるのは安心。
2013年10月にWiMAX 2+の提供を開始しましたが、利用期間が2年を超える方が出始めています。WiMAX 2+のお客さまに新しい機種をオススメできるよう、2016年度の施策として考えています。
――機種変更できるようにすると。
野坂氏
はい、まさに検討中です。
ただし、WiMAX 2+対応のモバイルWi-Fiルータなどは、Amazonなどで購入可能な白ロムの価格が割安(基本的には10,000円以下が多数)となっているので、公式とは言え機種変更時に発生する端末代があまりにも割高であったり、変更に伴いオンラインでも手数料が設定されたりすると、個人的にはあまり利用する機会は多くないかも。
UQコミュニケーションズのWiMAX 2+は「高速データ通信」というイメージがあるけれど、下り通信速度は220Mbpsにとどまり、NTTドコモのWi-Fi STATION N-01H(下り最大300Mbps)や、3月17日よりワイモバイルが発売したPocket WiFi 504HW(下り最大261Mbps)よりもスペック値は低い。
通信速度の高速化に関しては、2016年度後半に下り最大440Mbpsを実現、2017年-2018年にはさらにその倍となる下り最大880Mbpsを目指したい。としている。
――ネットワークの進化として、2016年度以降はどうなりますか。
野坂氏
まず440Mbpsですね。2017年~2018年にはその倍というのを目指したい。技術としては8×8 MIMOと256QAMという話もありますが、今ちょうど検討中です。2016年度は440Mbpsを実現させる一方で、2017年度以降に向けた研究も進めます。