熊本地震の発生をうけて運用が開始された災害時用のWi-Fiサービス「00000JAPAN」は、ドコモ・KDDi・ソフトバンクなどのWi-Fiサービスを契約していない場合でも、一切の事前設置不要で無料でWi-Fiが利用可能。災害に関する情報収集や、安否情報の確認・登録などに活用することができる。
4月15日(金)の朝から福岡県内(主に博多など中心部)に滞在する機会があったので、00000JAPANが利用可能な施設などなどを調べてまわってみたところ、コンビニエンスストアや飲食店などでも00000JAPANが利用可能となっていた。なお、バックボーンは固定回線に限らず、モバイル回線をバックボーンとするスポットも少なく無かった。
■提供エリア
・熊本県内および九州地方
■対象SSID
00000JAPAN
先頭は数字のゼロが5つ。
ただし、00000JAPANは通常時は運用されていないサービスなので、店頭などで「00000JAPANが利用可能」という掲示は基本的にされていない(被災地ではされているのかも)上、実際にはサービスが利用可能な状態であっても、サービスが提供されているかどうかを、施設のスタッフが知らないケースも少なく無かった。
このため、00000JAPAN」を使ったインターネット接続が可能かどうかは、利用者自身が目的の施設を訪れた上で試してみるのがベストと思う。
「00000JAPAN」を使ったWi-Fi接続は、事前設定が不要・契約不要で使えるインターネット接続手段として、災害発生時には便利に使える一方で、Wi-Fi通信が暗号化されていない点や、00000JAPANのSSIDが悪意あるユーザによって提供された「偽アクセスポイント」で運用されている可能性を排除できない。という点はリスクがあるので、このサービスを使ってインターネット接続を利用する場合は、Webサイトへのクレジットカード情報の入力などを控えた方がベター。
■00000JAPANを利用:通信の暗号化は無いので注意
■au FUKUOKA(福岡)にて00000JAPANを使用
■ソフトバンクWi-Fiも「00000JAPAN」として利用可能に
00000JAPANは利用可能なエリアが明確に表示されていないけれど、滞在した福岡県博多区近辺では、コンビニエンスストア・ホテル・スターバックス・飲食店の一部などで00000JAPANを利用することができた。
ただし、同一チェーンで展開するコンビニエンスストアであっても店舗によって00000JAPANを利用できるお店と、そうでないお店が混在しているため、どの店舗(や施設)で事前に使えるかを把握するのが難しいのは今後の課題と思う。
(特に、00000JAPANは平常時に使うことができないので、平常時に情報として知っておくことも難しい)
■キャリアWi-Fiが提供されているコンビニエンスストアでも「00000JAPAN」が利用できない店舗も
災害時の情報収集などに利用できる通信手段として「00000JAPAN」が活用されることに期待はしているけれど、「どこで使えるのか」(サービスが提供されるのか)に関する正確な情報が平常時でも確認できる仕組みが無いと、どこで使えるのかを把握するのが難しく、その点については今後の改善に期待したいところ。
なお、00000JAPANは、4月16日(土)より各避難所にもアクセスポイントが順次開設される予定とされている。
00000JAPANの最新情報に関しては無線LANビジネス推進連絡会のWebサイトにて。
00000JAPANポータル | 無線LANビジネス推進連絡会【WiBiz(ワイビズ)】無線LANビジネス推進連絡会【WiBiz(ワイビズ)】