【台湾】シェアバイク「oBike」を試す – 台北市内は「YouBike」が圧倒的に人気

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2017年4月より台北市内でもサービスが提供開始となったシェアバイク「oBike」を試してみた。

■台北市でもスタートした「oBike」を試す
台北市でもスタートした「oBike」を試す

アプリダウンロード&レンタル手順

「oBike」は、スマートフォン向けのアプリケーションを使って自転車のロック解除、予約、支払情報の登録などを行うので、まずは各アプリストアからアプリケーションをダウンロードする。

Google Play(Android向け)のアプリダウンロードは以下にて。

oBike―自転車シェアリング – Google Play の Android アプリ

iPhoneなどiOS向けのアプリダウンロードは以下にて。

oBike – Bike Sharing on the App Store

「oBIke」アプリ上で何らかの操作を行うとすると、ログイン(アカウント登録)を求められる。ログインはアカウントの新規作成または、Facebookのログイン情報を使ったログインが可能。

新規に「oBike」用のアカウント作成が面倒な場合は、Facebookのアカウント情報を利用するのが手っ取り早いのでオススメ。

■Facebookなどでログイン(アカウント登録)
FaceBookなどでログイン(アカウント登録)Facebookの情報と連携してのログインも可能

Facebookでのログインが完了すると、「oBike」のアプリケーションが利用可能となる。

なお、「oBike」サービスを利用する上での「信用度」にあたるクレジットは、初期状態で100からスタート。「oBike」をレンタルしたり、友人を招待することでクレジットが増え、迷惑駐輪や「oBIke」の破壊などを行うと、クレジットが減点されるので注意。
(この「クレジット」は、「oBike」のレンタル料金支払に使えるチャージ残高とは異なる。)

■「oBike」が利用可能に
「oBike」が利用可能に

「oBike」を使い始めたのがたまたま「oBike」が無料レンタル可能な日であったためか、最初にアカウントにチャージを行う必要は無かった。

ただし、無料レンタルのプロモーションが終了後には、残高がゼロの状態では「oBike」をレンタル可能であったものの、さらに「oBike」をレンタルしようとすると、クレジットカードなどを用いて、「oBike」上の「My Wallet」にチャージする必要があった。

■残高がゼロの状態ではチャージを求められる
残高がゼロの状態ではチャージを求められる残高がゼロの状態ではチャージを求められる残高がゼロの状態ではチャージを求められる

「oBike」のアカウントへのチャージは、VISA/Master/JCBに対応。日本国内で発行されたMasterブランドのクレジットカードでも問題無くチャージすることができた。
※JCBのクレジットカードにも対応しているあたり、日本国内への進出も検討している可能性がある。ただし、アプリ内には日本語による説明などなどはない。

なお、台北市で「oBike」を使い始めるにあたって、デポジット(保証金)の支払は求められなかった。このあたりは利用開始する国・タイミングによって異なる可能性がある。

「oBike」をレンタルする

アカウント登録&残高へのチャージが完了すると、「oBike」のレンタルが可能となる。

「oBike」のレンタルに必要な手続は以下。

(1)アプリ上で空いている「oBike」を見つける
(2)アプリ上の「Unlock」をタップする
(3)「oBike」のQRコードを読み取りする
(4)「oBike」が解錠され、乗車可能になる

「oBike」アプリ起動から解錠までの流れ(動画)は以下。

「oBike」を予約する場合は、アプリ上で予約する「oBike」を選択して「Reserve」を選択すると予約が行える。予約は10分間有効。

「oBike」をレンタルする際の一連のフローは、同じく中国発のシェアバイク「Mobike」と同じなので、既に「Mobile」を利用したことがあれば、特に戸惑うことはない。

「oBike」のロック解除→乗車までの流れは、大きな問題が発生しなければ約10秒ほどで完了する。ただし、台北および花蓮にて「oBike」をレンタルする限り、なぜかエラーとなってレンタル開始することができないケースが多々あった。

目の前にあって乗れるだろうと思った「oBike」が乗れないのは結構ストレス。また、「oBike」の中にはハンドルが曲がっていたり、スタンド部分が壊れているものも多く、レンタル開始前に自転車本体に問題が無いか、チェックが必要。

■ハンドルが曲がった「oBike」
ハンドルが曲がった「oBike」

■スタンドがない「oBike」
スタンドがない「oBike」

レンタル料金は15分ごとに約7.5円

台湾での「oBike」レンタル料金は15分毎に2台湾ドル(約7.5円)に設定されている。
※ちなみに台北市内の「YouBike」は30分間で5台湾ドル。

また、台湾向けには1日パス、3日パスなども販売されいてる。これらのパスを購入すると、有効期間中に毎日10回まで、15分間無料で「oBike」をレンタルできる。ただし、15分以上の利用や11回目以降の利用分については通常料金が発生する。頻繁に「oBike」をレンタルするのであれば、これらのパスを購入するのもあり。

●定額パスの料金
1日パス:NT$ 15(約55円)
3日パス:NT$ 30(約110円)
14日パス:NT$ 99(約365円)
30日パス:NT$ 179(約660円)

返却方法は「鍵をかけるだけ」だけど…

「oBike」のレンタルを終了する方法は、「鍵をかける(施錠する)」だけで本来は完了する。

ただし、詳細な原因は不明ながら正常に返却が行えないことが多々発生したため、「鍵をかけたらすぐに立ち去る」のではなく、ロックが正常に行えたことを確認してから移動することを心がけた方がベター。
→無料期間中であったために金銭的には問題が無かったけれど、夜に借りた「oBike」の返却が正常にできておらず、翌朝までずっとレンタル中となることがあった。

スマートフォンをポケットやカバンに入れたまま鍵をかけるのではなく、「oBike」本体の鍵の部分に近づけて鍵をかけると成功する確率が高いように感じたので、返却時にエラーが出た場合はお試しを。

台北は先行する「YouBike」が圧勝

台北に滞在していたタイミングは、たまたま「oBike」が無料乗車可能な日であったにも関わらず、台北市内を自転車で移動している人の大半は、台北市やその近隣の新北市を中心にサービスが提供されている「YouBike」を使っていた。

■台北市民の足として定着している「YouBike」
台北市民の足として定着している「YouBike」
台北市民の足として定着している「YouBike」

「oBike」が無料でレンタルできるキャンペーン中であったにも関わらず「oBike」を利用する人をほとんど見かけず、「YouBike」のユーザーが圧倒的に多かった。という事実は、少なくとも台北市内でのシェアバイクとしては「YouBike」の方が支持されているという結果をそのまま反映しているように思う。

台北市内にて「YouBike」が支持されている理由として考えられるのは、「YouBike」が提供開始されたのは2009年(本格営業は2012年)と「oBike」と比べて歴史が長く、自転車をレンタル・返却できるポートが台北市内に約380箇所、新北市内に約400箇所に増加。

既に非常に多くのポートが既に設置されている上、利用開始から30分間の料金は無料で利用できる期間が長く続いた(台北では既に終了)ため、台北市内および新北市では既に「YouBike」が支配的な地位を占めていることが理由として考えられる。
※ポート数は2017年10月現在のもの。

自転車自体の乗り心地も、「YouBike」が3段階のギア(変速機)つきで、必要に応じてギアを調整できるのに加えて、台北市・花蓮市に配置されている「oBike」と比べるとしっかりと整備されている自転車が多い。

「YouBike」はレンタル・返却が正常に行えないなどのトラブルも少なく、「信頼できる一つの交通手段」として市民の足になっているように思う。
※花蓮市では「YouBike」は提供されていない。

また、「oBike」の特長である「専用の自転車ポートが不要」という点は、迷惑駐輪などの原因にもなりかねず、実際に台湾でも「oBike」の迷惑駐輪などが問題として報道さるなど、現地では「oBike」に対してややネガティブなイメージを持つ人が多いことも、「oBike」が浸透しない一因と思われる。(自転車の台数自体は多いものの、利用者を見かけない。)

■「駐輪禁止」の看板のすぐ近くに駐輪される「oBike」
NewImage「駐輪禁止」の看板のすぐ近くに駐輪される「oBike」

ちなみに、「oBike」を含めて自転車の駐輪に利用できる公共駐輪場は台北市内に多く用意されており、アプリ上でも「Bike lot」として表示される。

■台北市内の公共駐輪場
台北市内の公共駐輪場

「台湾を訪れる日本人」の視点で考えると、「YouBike」は最初にキオスクを使って台湾で有効な現地の電話番号を登録&SMSによる認証や、レンタル手続に利用するための「悠遊卡(EasyCard)」を登録する必要があるため、この手続が少々面倒という点は事実。

「YouBike」を初めて利用する場合の手続については以下エントリにて紹介している。
台湾で気軽に使えるレンタル自転車『YouBike』を試す – 携帯番号とEasyCardで簡単登録、30分以内はレンタル無料

一方で、「oBike」はスマートフォンとクレジットカードさえあれば、アカウント登録やチャージ残高の追加は全てスマートフォン上で行えるなど、「YouBike」よりもレンタルに伴う手間は少ない。

また、台湾以外でも「oBike」が提供されているエリアでのサービス利用経験があれば、レンタル・返却に関する手続に戸惑うことなく使えるという点では「oBike」が便利ではある。

この点は、日本にも新たに参入した「Mobike」と、東京都内などでドコモ・バイクシェアが提供する「ちよくる」などのサービスとの関係に非常によく似ている。

後発となる「oBike」は、専用のポートを必要としないためか、台湾の各都市へ怒濤の勢いで進出している。2017年10月現在、基隆市、新北市、台北市、新竹市、台南市、高雄市、宜蘭市、花蓮市、台中市に進出しており、進出している都市の数は「YouBike」に勝る。

■台北で「oBike」を利用する住民
「oBike」を利用する住民

花蓮市など、「YouBike」が参入しておらず「oBike」が利用できる都市では、「oBike」が現地で手軽に利用できる交通手段となり得るけれど、少なくとも台北市に関しては既に「YouBike」が支配的なポジションとなっていることが実感できた。

oBike

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