ワイモバイルは7月17日(木)、同社初となる新商品・サービスの発表会を開催。スマートフォン2機種、PHS端末4機種、モバイルWi-Fiルータ1機種の合計7モデルを発表した。
新商品・サービスの発表会の質疑応答にて、発売する端末のSIMロックについて質問されたエリック・ガン氏(代表取締役社長兼CEO)は、新発売するスマートフォンのSIMロックについて、1機種はSIMフリー仕様、もう1機種はSIMロック仕様であることを明らかにした。
質疑応答におけるエリック・ガン氏のコメントは以下。
『DIGNO Tはいろんな関係でロックされていますけれども、STREAM Sの場合はSIMフリーの形で販売を予定しております。』
『いろんな関係』の詳細は明らかにされなかったものの、両端末の違いとしてはDIGNO T(302KC)がAXGPに対応しているのに対して、STREAM S(302HW)はAXGPに非対応となっている点がある。
ただし、ソフトバンクモバイルがSIMロック解除に対応している4機種のうち、301Fおよび201HWについてはAXGPに対応しているため『AXGP対応だからSIMロック解除に対応しない』とは一概には言えないかも。
ソフトバンクモバイルのSIMロック解除対応機種については以下。
ソフトバンクモバイルの携帯電話を他社で利用する / SIMロック解除 ソフトバンク
SIMロック解除機能を搭載した携帯電話機(2014年2月現在)
301F、201HW、009Z、008Z
(旧)イー・アクセスは、日本の通信キャリアとしてはいち早く『SIMフリー仕様』(発売時点から)での販売を開始したキャリアであり、同社製のスマートフォンやモバイルWi-FiルータはSIMロック解除の手続不要で、最初からSIMフリーで利用することができた。
※厳密に言うと、初代のPocket WiFi(D25HW)は国内ではイー・モバイルのみ利用可能/海外では好きなキャリアのSIMカードを使える。という仕様になっていた(ネットワークロックだった)
イー・アクセスのSIMフリーに対する状況が変わったのは、ソフトバンクモバイルによる同社の買収の後で、モバイルWi-Fiルータで言うとGL06PまではSIMフリー仕様、GL09P以降の端末はSIMロック仕様で販売されている。
※GL09P以降のモバイルWi-Fiルータは、イー・モバイルの端末というよりはソフトバンクモバイルの端末。と言った方が正しいかもしれないけれど、GL09P以降の新機種としてSIMフリー仕様のモバイルWi-Fiルータは登場していない。
エリック・ガン氏の直近のコメントでは『海外ではSIMフリーがアタリマエ』という趣旨のコメントがあるだけに、ソフトバンクによる買収後の方針変更(原則SIMロック仕様)での端末販売は残念なところ。
※個人的には『海外ではSIMフリーがアタリマエ』とは思っていないけれど。。。
イー・アクセスのエリック・ガン社長は「海外ではSIMフリーが当たり前。日本はおかしい」と訴えた。
総務省がSIMロック解除の義務付けを決定したことで、長期的にはSIMロック解除は対応せざるを得ない流れではあるけれど、従来はいち早くSIMフリー化を進めてきた(旧)イー・アクセスがSIMフリー化の流れに逆行しているとも言える。
エリック・ガン氏は、SIMフリーに関する質疑応答の中で、
『基本的には、できればSIMフリーの形で、ユーザが海外のSIMを挿しても使えるようにする方向性を継続したい』
として、今後の方向性については明言を避けた。