日本通信は、月額1,980円(税別)で通信速度と通信量に制限が無い『b-mobile SIM 高速定額』を12月12日(金)から提供開始することを発表。データ通信専用プランのほか、音声通話に対応するプランも提供され、音声通話対応プランの最低利用期間は5カ月間。最低利用期間中の解約には8,000円(税別)の解除料が設定されている。
月間の通信量だけでなく通信速度も制限が無いMVNOのサービスとしては、U-mobileの『LTE使い放題プラン』の料金を下回り、MVNOの類似プランの中では最も安いサービスとなる。
日本通信のプレスリリースは以下より。
日本通信、高速通信使い放題1,980円、b-mobile SIMから新登場
NTTぷららおよびU NEXTが提供している通信量無制限プランとの比較は以下。
MVNO各社の通信量無制限プラン比較
サービス名 | 定額無制限プラン | LTE使い放題プラン | b-mobile SIM 高速定額 |
---|---|---|---|
月額料金 | 2,780円 | 2,480円 | 1,980円 |
音声通話対応 | 非対応 | +500円/月 | +800円/月 |
通信速度 | 最大3Mbps | 制限なし | 制限なし |
日本通信のプレスリリースには『直近3日間で1GBを超えると通信速度制限の対象』とならない。という趣旨のコメントが記載されている一方で『b-mobile SIM 高速定額』のサービスに関するFAQには『直近3日間で1GBを超えると通信速度制限の対象となる場合がある』とされており、どちらが正しい情報になるのかは不明。
※FAQの公開後、12月8日(月)中にFAQの上記内容が削除されていることを確認。『3日間1GBで通信速度制限』は制限が行われない模様。
プレスリリース中に記載されている内容は以下。
他のMNO/MVNOが設定している三日間連続使用1GBの制限はありません。
FAQに記載されている内容は以下。
また、お客様間の公平を確保するため、特にご利用の多いお客様(当日を含む直近3日間の通信量の合計が1GB(1000MB)以上)に対しては、通信の速度を制限する場合があります。
ちなみに、容量無制限系のサービスを提供しているMVNOのプラン(ぷららモバイルLTEとU-mobile)では、直近3日間の通信量に基づいた速度制限を行っていない。
直近3日間の通信量に基づいた通信速度制限に関してはさておき、通信量と通信速度に制限が無いサービスとしてはU-mobileの『LTE使い放題プラン』が提供されているものの、ユーザが期待するほどの通信速度で利用ができない。という評価が多いのも事実で、日本通信が新たに提供する『b-mobile SIM 高速定額』プランについても、『通信速度&通信量が無制限で快適に使える』ことが保証されているわけではない点は注意が必要。
特に、日本通信のサービスについてはMVNO各社の中でも通信速度に対する満足度が他社と比べて低い。という調査結果(2014年2月に実施)が公開されており、MVNO各社と比べてデータ通信の実効速度が低い可能性もある。
■MVNOの通信速度に関する満足度
OCN:61.2%
IIJ:62.8%
BIGLOBE:58%
日本通信:38.4%
情報元:低価格SIMカード利用者の満足度調査 – MMD総研
※調査データは2014年2月のもので現在は状況が異なる可能性がある。
また、直近の調査結果としてはオリコンの公開している『顧客満足度の高いMVNOベスト11』でも、データ通信速度の満足度が他社と比べてやや低い結果となっている。
■通信品質・機能に関する得点
77.76点 IIJmio(インターネットイニシアティブ)
77.27点 mineo(ケイ・オプティコム)
76.88点 BICSIM(ビックカメラ)
76.43点 OCNモバイルONE(NTTコミュニケーションズ)
72.74点 BIGLOBELTE・3G(ビッグローブ)
69.26点 U-MOBILE(U-NEXT)
67.65点 BB.exciteモバイルLTE(エキサイト)
66.43点 イオンスマホ(イオンリテール)
66.14点 b-mobile(日本通信)
66.06点 楽天ブロードバンドデータSIM(フュージョン・コミュニケーションズ)
※『顧客満足度の高いMVNOベスト11』の通信品質・機能に関する得点を集計。実際の速度はプランによって異なる点を考慮する必要あり。
MVNOが新しいプランを提供することで、利用者の選択肢が広がるのは歓迎したいけれど『通信速度&通信容量制限ナシ』でありながら、実際にはユーザが期待するような通信速度が出ないサービスにならないかは心配なところ。
日本通信 b-mobile SIM 高速定額 (マイクロ) [BM-HADM]
日本通信 2014-12-12 |