ASUSは、7月12日(火)より台湾向けにZenFone 3シリーズを販売開始。
7月12日(火)の時点で発売されたのはZenFone 3の5.2インチモデルと5.5インチモデルの2機種。なお、ZenFone 3 Deluxeは8月以降、ZenFone 3 Ultraは8月1日より台湾向けに販売予定。日本向けの販売予定などなどはまだアナウンスされておらず不明。
■ZenFone 3 5.2インチ(左)および5.5インチ(右)
台湾向けの発売日である7月12日にZenFone 3 ZE520KLを購入することができたので、デュアルSIM関連、シャッター音、技適マークなどなど、気になる仕様をサクっとご紹介。
※以下、特に注記が無い場合はZenFone 3 = ZenFone 3 ZE 520KL(台湾版)の意味。
■台湾でZenFone3 ZE520KLを購入
デュアルSIM:4G LTEデータ通信 + 3G音声待受が可能な「DSDS」
まずはデュアルSIMについて。ZenFone 3のデュアルSIMはデュアルSMデュアルスタンバイ(DSDS)となっており、一方のSIMカードで4G LTEデータ通信中に、もう片方のSIMカードで音声通話の待受が可能な仕様となっている。
従来のデュアルSIM端末の多くが「片側4G LTE、もう片側は2G専用」となっていたため、2Gサービスが提供されていない日本国内ではデュアルSIMであるメリットがあまり無かった。
ZenFone 3は(シリーズ共通で)両方のSIMカードスロットで3Gの同時待受が可能となっているため、片方のSIMスロットにはデータ通信用にMVNOのデータ通信SIMを、もう片方のSIMスロットにはMNOの音声定額回線を利用するなど、デュアルSIM仕様を活用することができる。
→同様の仕様は、小米のMi 5、Mi Maxなど海外向け機種が対応しているほか、国内向けにもMoto G4 Plusが投入されることが発表されている。
■ZenFone 3 デュアルSIM・デュアルスタンバイ
「両方のSIMスロットで3Gの同時待受」が可能となっていることを確認するために、片方のSIMスロットには台湾の「台灣大哥大」(台湾モバイル)のSIMカードを使って4G LTEデータ通信を、もう片方のSIMスロットには「台湾之星」(T-STAR)のSIMカードを使って音声通話待受ができるかを確認してみた。
台湾之星は2Gサービスを提供していないため、一方のSIMカードで4G LTEデータ通信(あるいは3Gデータ通信)を行いながら、台湾之星で音声通話待受が可能であれば「同時3G待受」に対応していることが確認できる。
■SIMカード1のステータス:台湾モバイル(TW Mobile)で4G LTEデータ通信が有効
■SIMカード2のステータス:台湾之星(T STAR)で3G音声通話が有効
なお、対応するカードはSIM1がmicro、SIM2がnanoSIM。
SIM2はmicroSDと排他利用となるため、ZenFone 3でmicroSDカードを使いながらデュアルSIMを使うことはできない。
■ZenFone 3デュアルSIM:SIM1がmicro、SIM2がnanoSIMに対応
※本来はSIMカードを逆さまにして挿入する。わかりやすさのために裏返して撮影。
技適マークはなし
残念ながら台湾向けに販売されているモデルは、ZenFone 3 ZE520KL(5.2インチ)およびZenFone 3 ZE552KL(5.5インチ)の両方とも技適マークは表示されなかった。
ただし、ZenFone 3は何らかのモデルが国内向けにも投入されることが予想されるため、今後のソフトウェア更新などで技適マークが表示されるようになる可能性は考えられる。
■ZenFone 3:技適マークはなし(左が5.2インチ、右が5.5インチ)
シャッター音・フォーカスオンは本体着信音と連動、消音も可能
日本向けに販売されるスマートフォンの多くが、通常の状態ではカメラのシャッター音を消音することができない。
台湾版のZenFone 3を台湾のSIMカードで使ってみたところ、本体音量をオフにした状態ではカメラ撮影時のシャッター音が鳴らない仕様になっているので、シャッター音をオフにして使いたいシーンでは本体側の着信音を無音にすればok。
また、カメラのシャッター音・フォーカス音はZenFone 3の着信音の音量と連動しており、ZenFone 3の着信音を大きくしているとシャッター音・フォーカス音が大きく、着信音を小さくすると、シャッター音・フォーカス音も小さくなる。
4G LTE対応バンドは広め、TD-LTEやCAにも対応
[ZenFone 3 4G LTE対応周波数]
FDD-LTE:B1 / 2 / 3 / 5 / 7 / 8 / 18/ 19 / 26 / 28
TD-LTE:B38 / 39 / 40 / 41 (B41 2545 – 2655MHz)
ZenFone 3の4G LTE対応周波数は合計で14バンドとなっており広め。また、キャリアアグリゲーションについても対応しており、キャリアアグリゲーションが有効な状態ではアンテナピクトが「4G+」と表示される。(SIMカードのステータスも、LTE-CAと表示される)
日本国内の通信事業者が採用している4G LTEの周波数も対応しているものが多くなっているだけに、技適マークの表示ができない(現時点で)のが残念なところ。今後のソフトウェアアップデートなどなどで対応されることを期待したいなと。
ASUS公式WebサイトでのZenFone 3(ZE552KL)紹介は以下にて。
ZenFone 3 (ZE552KL) | Phone | ASUS Global