ドコモは、2018年夏モデル機種が対応する通信速度を下り最大988Mbps / 上り最大75Mbpsに高速化する。
下り最大988Mbps対応サービスは、FDD-LTEの1.7GHz帯(B3)に新たに4×4 MIMOを導入した上に、TDD-LTE 3.5GHz帯(B42)×2波、合計3波のキャリアアグリゲーションで対応する。ドコモの1.7GHz帯(B3)は東名阪エリアでの提供となるため、下り最大988Mbpsサービスが導入されるのも東名阪エリアのみ。
1.7GHz帯と3.5GHz帯を組み合わせるキャリアアグリゲーションは従来機種でも対応してたものの、1.7GHz帯に4×4 MIMOを導入することで通信速度を従来機種の788Mbps→988Mbpsへと高速化する。
■ドコモ:下り最大988Mbpsサービスを提供
サービス発表会の会場で行われたデモでは、下り最大988Mbps対応機種で実測518Mbpsを記録していた。(これは、発表会会場のdocomo Wi-Fiよりも高速だった。)
■988Mbps対応機種で実測518Mbps
このほか、2018年夏モデルで対応する新たなキャリアアグリゲーションの組み合わせとして、5波CA(B1+B3+B19+B42+B42)による下り最大794Mbpsや、4波CA(B1+B3+B42+B42)による下り最大938Mbps対応サービスも提供する。
■5波CAで下り最大794Mbps対応サービスも
説明員によると、ドコモのキャリアアグリゲーション組み合わせは全28種とのこと。これらのキャリアアグリゲーションの組み合わせはユーザー側あるいは端末側で指定することはできず、自動的に最適な組み合わせでデータ通信が行われる。
■下り最大988Mbps以外の新たなキャリアアグリゲーションの組み合わせ
また、上り通信速度も現行の最大50Mbps→75Mbpsへと高速化される。上り速度の高速化は64QAM導入によるもので、2018年夏モデル機種より対応。説明員によると、上り最大75Mbps対応となる1.7GHz帯(B3)だけでなく、ドコモが提供するLTEサービスの全周波数帯に64QAMが導入され、東名阪エリア以外でも、上り速度が全体的に高速化する。
また、今後は上りCAの導入によって上り最大100Mbpsを超えるサービスが提供され、2018年冬モデル機種より対応が予定されている。
■上り最大75Mbpsに高速化、2018年冬には100Mbps越え
ドコモの4G LTE(旧:Xi)は、2013年10月に下り最大150Mbps / 上り最大50Mbps対応サービスを提供開始して以来、上り通信速度については高速化されていなかったので、上り通信速度が高速化するのは約4年半ぶりとなる。