KDDIがiPhone 5s/5cに関する会見を開催!800MHz帯への対応をアピール/SIMロック解除には非対応

9月13日(金)、KDDIはiPhone 5s/5cに関する緊急会見を開催した。

会見の最初のキーワードとしてiPhone 5s/5cがLTEの800MHz帯に対応していることがアピールされた。

■iPhone 5s/5cは800MHz帯に対応し『あたらしい4G LTE』であるとアピール
800MHz=プラチナバンド対応 新しい au 4G LTE

従来のiPhone 5が対応するLTEは2.1GHz帯(Band 1)のみとなっていたが、iPhone 5s/5cでは新たに800MHz帯(Band 18)に対応し、『auの基盤バンドの両方に対応』している。

■iPhone 5s/5cは『2つの基盤バンドに対応』
iPhone 5s/5cは2つの基盤バンドに対応

現在、KDDIでは合計で3つの周波数を使ってLTEサービスを提供中。

1.5GHz帯(Band 11)については、iPhone 5s/5cでは使われず、Android端末やデータ通信端末のみが対応する。

■トリプルバンドLTEの活用
トリプルバンドLTEの活用

先述の資料で『2つの基盤バンドでダントツのLTEへ』とした根拠を、各社のLTE基地局免許許可数で説明した。

■各社のLTE基地局免許許可数 内訳
各社のLTE基地局免許許可数 内訳

[au]
1.5GHz 6,000局
2.1GHz 25,000局
800MHz 32,000局
———————
合計:63,000局

[SoftBank&EMOBILE]
1.7GHz 9,000局
2.1GHz 30,000局
———————
合計:39,000局

[docomo]
800MHz 2,000局
1.5GHz 2,000
2.1GHz 32,000局
———————
合計:36,000局

特に800MHz帯の『プラチナバンドLTE』について、SoftBankは0局、ドコモは約2,000局と、auの32,000局が圧倒的な数となっており、浸透率が高く、エリアも広い
プラチナバンドLTE』で他社を大きく上回っていることをアピールした。

800MHz帯が加わった『あたらしいau 4G LTE』について『3つの特徴がある』と説明。

■あたらしいau 4G LTEの『3つの特徴』
あたらしい4G LTE

■800MHz:プラチナバンドLTEの実人口カバー率
800MHz プラチナバンドLTEの人口カバー率

800MHz帯の実人口カバー率は、8月末現在で97%となっており、年度末までに99%となる予定。

■800MHz:プラチナバンドLTEのカバー面積
プラチナバンドLTEのカバー面積

■2.1GHz:72%の実人口カバー率を年度末に80%超へ
2.1GHz LTEもエリアを拡大

iPhone 5が対応している2.1GHz帯のLTE(iPhone 5s/5cも対応)については、8月末時点 での実人口カバー率が72%となっており、これを年度末までに80%半ばまで拡大する予定と説明。

■800MHz:日本全国で受信最大75Mbpsに対応
日本全国で受信最大75Mbps

800MHz帯のLTEについては日本全国で受信最大75Mbpsに対応。

■2.1GHz:下り最大100Mbps超のサービスを提供
2.1GHzで最大100Mbps超へ

2.1GHz帯のLTEについては、75Mbps迄のエリアが大半になっているものの、一部エリアで下り最大112.5Mbpsや、下り最大150Mbpsのサービスを提供開始しており、対応エリア内では800MHz帯のLTEよりも通信速度が快適に利用できる可能性がある。
※混雑状況などにより実効速度は異なる

なお、資料中に記載されているように、iPhone 5s/5cはLTEのCategry 4規格に非対応となっているため、2.1GHz帯の15MHzや20MHz幅のサービスが提供されているエリアでも、下り最大速度は100Mbpsに限られる点には注意が必要。

2.1GHz帯の帯域幅ごとの実人口カバー率は以下。

5MHz幅以上/下り最大37.5Mbps:72%
10MHz幅以上/下り最大75Mbps:31%
15MHz幅以上/下り最大112.5Mbps:6%
20MHz幅以上/下り最大150Mbps:一部エリア(2013年8月より提供開始)
※2013年8月末時点

なお、年度末までには2.1GHz帯の『大半を』10MHz幅以上のエリアにしたい。
とのことで、2.1GHz帯については今後の通信速度高速化が期待できそう。

800MHz帯のLTEの繋がりやすさの実績として、東海道新幹線の東京 ⇔ 新大阪間でのLTE ⇒ 3Gへのハンドダウンする回数が平均して片道2.1回(最新実績では1.n回に改善しているとのこと)

高速移動中の繋がり安さに加えて、屋内でも浸透しやすくビルの奥でも快適にLTEが使えることがアピールされた。

■「つながる実感」へのこだわり
800MHz:つながる実感へのこだわり

続いて、海外ローミングでもLTEに対応することが発表された。

■海外ローミングでもLTEに対応!
海外ローミングでもLTEに対応

■韓国・香港・シンガポールから提供を開始
LTE国際ローミングに対応

提供開始は2013年の9月19日より。

LTEの海外ローミングについては、11日付けでプレスリリースが配信されている。
〈お知らせ〉 韓国・香港・シンガポールの3ヶ国から高速データ通信サービスLTEが海外でも利用可能に! | 2013年 | KDDI株式会社

KDDI、沖縄セルラーは、国際ローミングサービス「グローバルパスポート」において、LTEによる高速データ通信 (注) の提供を2013年9月19日より開始します。
ご利用エリアは韓国・香港・シンガポールから開始し、今後も順次提供エリアを拡大していきます。

会見での新しい情報として、LTEでの国際ローミングが、新たに北米のAT&Tでも年内に利用可能になる予定とした。

■LTE国際ローミングがアメリカでも利用可能に(年内に開始予定)
アメリカでもLTE国際ローミングを開始予定

AT&Tのカバーする都市は397都市であるとし、人口カバー率ではおよそ70%を超えるのではないか。と紹介した。
アメリカでの国際ローミングについては、後日詳細が発表される予定。

■パケット通信料は従来のiPhone 5から据置
パケット定額は5,460円/月

パケット定額オプションは通常5,985円/月となっており、これにLTEフラットスタート割(i)を適用させることで、5,460円/月となる。

なお、LTEフラットスタート割については、注意書きに記載のあるようにauスマートバリューとの併用が不可となっているので注意。

■auスマートバリューによる割引後は4,505円/月
auスマートバリュー適用で4,505円/月

auスマートバリューについては提携のCATV局が200局を突破、利用数が500万件を突破していることがアピールされた。

なお、auの契約件数は3,880万契約(8月末時点)であり、総契約数に占めるauスマートバリューの申込割合は約13%となる。

■auスマートバリューの広がり
auスマートバリューの広がり

なお、上記は『パケット通信料』であり、上記以外に以下の料金が発生するものと予想される。

音声基本料金プラン:980円/月
ISP契約:315円/月
—————————————
合計金額:1,295円/月
⇒パケット通信料と合わせて、割引き前の通信料合計は7,280円/月となる見込み。

続いて、スマートフォン&タブレットでデータ容量をわけあって利用できる『データシェア』サービスを提供開始することが発表された。

データシェアサービスは、1,050円/月(各種割引適用後価格)の追加料金で、LTEスマートフォンに加えて、LTEタブレットで通信が利用可能となる施策。通信量は通常のパケット定額オプションでは7GB/月のところ、『データシェア』サービス申込時はLTEスマートフォン&タブレットの合計で9GB/月となる。

■『データシェア』サービス
データシェア 利用料金

『データシェア』サービスについては、以下プレスリリースにて。

スマホとタブレットでデータ容量を分け合いおトクに利用できる「データシェア」サービスの提供について(PDF)

「データシェア」は、さまざまなサービスをお好きなデバイスで自由に楽しめるように、「4G LTE(注 1)」対応のスマートフォンとタブレットの月間データ容量をシェアして、手軽な料金でご利用いただけるサービスです。

プレスリリースに記載されている通り、『先取り!データシェアキャンペーン』によって2014年5月末まではスマートフォンでの通信量7GBに加えて、タブレットでの通信量が7GB、合計で14GBの通信量が利用可能となり、2014年6月以降は7GB + 2GBの合計9GBを、スマートフォン&タブレットでわけあって利用する形となる。

『先取り!データシェアキャンペーン』の開始日は9月20日となっており、iPhone 5c/5sの発売日と同時に開始される。

■2014年5月末まではタブレット側で+7GBの通信が利用可能
2014年5月末まではタブレット側で+7GBの通信が利用可能

■『データシェア』料金説明
『データシェア』料金説明
※プレスリリースより引用

なお『データシェアサービス』は、スマートフォンの契約数とは別に、タブレット側も電話回線として契約する形となるため、合計で2回線(2番号)の契約となる。

既存のiPhone 4s/5ユーザがiPhone 5s/5cへの変更を優遇するキャンペーンとして、iPhone 4sとiPhone 5を対象にした下取りキャンペーンを行うことが発表された。

■iPhone 4sの下取り価格(11月末まで)
iPhone 4sの下取り価格

■iPhone 5の下取り価格(11月末まで)
iPhone 5の下取り価格

下取り価格は、

iPhone 4s 16GB 15,000円
iPhone 4s 32GB 17,000円
iPhone 4s 64GB 19,000円
iPhone 5 16GB 24,000円
iPhone 5 32GB 26,000円
iPhone 5 64GB 28,000円

となる。

下取り価格は従来よりも数千円高くなっており、特に人口カバー率の誤表示のあったiPhone 5の下取りについては『市場価格よりもかなり高い価格』であるとした。

下取りの他に、既存契約者に向けてダイレクトメールにてiPhone 5s/5cの優遇の案内を行っていることを説明した。

加えて、iPhone 5s/5cに変更することで、変更前に利用していたiPhoneを家族が利用する『家族でスマホおトク割』の対象端末にiPhone 5が加わり、キャンペーンの利用によってiPhone 5が基本料金、データ通信料ともに0円から利用可能となる。

■『家族でスマホおトク割』対象機種にiPhone 5が追加
家族でスマホおトク割

■全国6,000店でiPhone 5s/5cを一斉販売
全国6,000店舗で取り扱い

iPhone 5については5,000店舗での販売となっていたため、iPhone 5s/5cについては約1,000店舗増加しての販売となる。

また、9月13日(金)の16時からiPhone 5cの予約を受け付ける事を発表した。

■iPhone 5cの予約受付を16時より開始
ネットで予約して店頭で購入可能

■発売日にアクセサリを100種類以上用意
アクセサリを100種類以上用意

iPhone 5s/5cの発売日に合わせて、100種類以上のアクセサリを用意する。

■ウェアラブルデバイス『SHINE』(シャイン)を販売
ウェアラブルデバイス『SHINE』

ソフトバンクモバイルの販売する『Fitbit Flex』や、国内でも販売されている『Jawbone UP』などの製品で注目されている活動量計として『SHINE』が販売される。

SHINEの特徴は、バッテリが数ヶ月もつことと、完全防水であることと説明された。SHINEの料金などの詳細は不明であり、後日発表されるものと思われる。

会見の最後に、iPhone 5s/5cの端末価格については『なんとか間に合わせるように一生懸命やったが、(発表が)間に合わなかった。端末価格については調整終了次第、ウェブサイトにて公開する』と説明した。

会見の時点で端末価格が決定していない理由について、Appleが端末価格を決定しているわけではないものの、iPhone 5s/5cのメーカーであるAppleとの調整が完了していないため。と説明され、会見が終了した後、16時の予約受付開始が開始する直前に発表されている。

会見で端末価格を発表しない意図については『後出しじゃんけんを狙っているわけではない。恐らく(他社と比べて)一番早く発表を行っている』と説明された。

質疑応答の中で質問されたSIMロック解除への対応については『従前と同様』と回答するに留まり、従来のiPhoneと同様にSIMロックを解除しない方針とした。

また、iPhone 5sについて予約を受け付けない理由を『Appleの方針によるもの』と説明し『Appleとマーケティングの考え方を共有したい』と述べた。

iPhone 5を含めた下取りを発表したが、他社(SoftBank)のiPhone下取りするのか?という質問には『今後の競争環境の中で判断したい』と回答した。

従来は1モデルだったiPhoneが、iPhone 5s/5cと2モデルになったことによって、iPhoneの販売比率が上がるのか?という質問には、『モデルが増えれば比率が増えるとは一概に言い難い』とし、iPhoneの販売比率の変動については『わからない』とした。

会見の全体を通じて、『800MHz帯に対応することで、auのiPhone 5s/5cは他社よりも優れたネットワークでツカエル』ことが強くアピールされたように思う。

auの800MHz帯を使ったLTEは、面的なエリアでは確かに広いことは体感として理解しているものの、現在対応しているAndroid端末やデータ通信端末だけでなく、新たにiPhone 5s/5cがLTEの800MHz帯を利用することで、通信速度が劣化することは当然避けられず、iPhone 5s/5cの販売開始後、通信品質をどう強化していくのかが興味深いところ。