ドコモがiPhone 5s/5c発売を記念したイベントを開催し、イベント終了後にXiのネットワークの強みをアピールする記者会見を開催している。
記者会見の内容についてはケータイWatchの記事にて。
ドコモがiPhone発売イベントを開催 – ケータイ Watch
ドコモはイベント終了後、報道陣を集めた記者会見を開催。iPhoneを販売する上での優位性をアピールした。
記者会見の中で発表された、LTE対応の基地局数を整理すると以下のようになる。
ドコモのLTE対応基地局数の状況
種別 | 現在 | 2013年度末計画 | 年度末までの増加 |
---|---|---|---|
LTE対応基地局数 |
33,000箇所 37,000局 |
40,000箇所 50,000局 |
7,000箇所 13,000局 |
10MHz(下り最大75Mbps) 対応基地局 |
26,000箇所 28,000局 |
34,000箇所 40,000局 |
8,000箇所 12,000局 |
Band 3 対応基地局数 (下り最大150Mbps対応) |
試験運用中 (10月よりサービス開始) |
500局 | 500局 |
発表された内容で個人的に意外だったのは、2013年10月より商用サービスを開始予定となっている、下り最大150Mbpsの1.7GHz帯(Band 3)に対応した基地局が2013年度末で500局と、思っていたよりも少ないこと。
※iPhone 5s/5cは端末の仕様上、下り最大100Mbpsの対応に留まる。
会見内容でも触れられているように、ドコモのiPhoneが対応するのは、ドコモが提供する4つのLTEネットワークのうち、3つとなっている。
首都圏では多くのエリアで2.1GHz帯は10MHz対応を完了している印象があったので、iPhone 5s/5cでの体感速度を改善するには、800MHz帯(Band 19)の対応エリア拡大と、10月から商用サービスが開始される予定の1.7GHz帯(Band 3)の対応エリア拡大が重要になると思っていたけれど、Band 3については2013年度末で500局の計画であることが発表され、個人的な予想よりもゆっくりした展開。
iPhone 5s/5cの販売開始に伴い、これまでiモード端末を使っていたユーザも含めてLTEを利用するユーザが増加することで、LTEサービスの通信速度が発生することを防ぐために、新しくサービスを展開するBand 3を積極的に使っていく方針なのかと思っていたけれど、ひとまずBand 3についてはトラフィックが集中するエリアに限定しての対応になるのかも。
今回の発表の中では、具体的な基地局数などが公開されていない800MHz帯(Band 19)は、都内よりも郊外でのXiエリア整備に使われている印象があったけれど、今後は800MHz帯も首都圏で拡大することで、iPhone 5s/5cによって増加するユーザのトラフィック対策を考えているのかもしれない。
iPhone 5s/5cは、東名阪エリア以外で広がっている下り最大112.5Mbpsのサービス(1.5GHz帯/Band 21)に非対応となっていることも含めて、ドコモがXiで今後どんなネットワーク戦略をとっていくのか興味深いところ。