2014年の4月に韓国を訪れて、
・現地で購入可能なプリペイドSIM(EG SIM)
・日本でレンタル可能なモバイルWi-Fiルータ
・韓国でレンタル可能なモバイルWi-Fiルータ
・ドコモが提供する『海外プラスナンバー』(音声サービス)
などなどのサービスを利用する機会があったので、韓国旅行中にオススメのデータ通信&音声通話サービスについて。
データ通信:モバイルWi-Fiルータのレンタルがオススメ
韓国で利用可能なデータ通信サービスでオススメなのは、モバイルWi-Fiルータのレンタルサービスのうち、特に4G LTE対応端末を貸し出しているサービス。
国内のレンタル事業者では、最大手のテレコムスクエアの韓国向けのレンタル端末がWiBroのみとなっており、4G LTE対応端末は、GLOBAL WIFIなどがレンタルを行っている。
■テレコムスクエアはWiBro端末をレンタル
国内事業者からのレンタル以外にも、仁川国際空港や金海国際空港など、韓国の玄関口となる空港で事前予約ナシでもレンタルを行うことが可能なので、急に韓国渡航が決まった場合でも便利。(当然、貸出可能な在庫があれば。ではある)
韓国の移動体通信事業者であるLG U+、SK、KTの3社が提供するモバイルWi-Fiルータのレンタルサービスのうち、最も使い勝手が良いと思っているのはLG U+の提供するモバイルWi-Fiルータのレンタルサービスなので、LG U+のモバイルWi-Fiルータレンタルについて紹介。
■LG U+のモバイルWi-Fiルータレンタル
レンタル料金:3,000ウォン/日 ※5日目以降は無料
データ通信料金:5,000ウォン/日
—————————-
合計料金:8,000ウォン/日
※5日目以降は5,000ウォン/日が加算
LG U+のモバイルWi-Fiルータのレンタルは、レンタル料金とデータ通信料金が別個に設定されており、それぞれレンタル料金が3,000ウォン/日、データ通信料金が5,000ウォン/日発生する。レンタル料金については、レンタル日数が5日を超えると5日目以降は無料となるので、最大で4日分のみの支払でok。(5日目以降はデータ通信料金の5,000ウォン/日のみ発生)
LG U+で貸出されるモバイルWi-Fiルータは、4G LTEに対応したモバイルWi-Fiルータ。日本国内でも4G LTE対応エリアは広がっているけれど、既にVoLTEが商用化されている韓国の方がエリアは上回っており、基本的にはLTEのみで大半のエリアがカバーされている状況。
通信速度についても、韓国版のWiMAXである『WiBro』サービスよりも快適に使えることが多く、通信速度&エリアの面でストレスを感じることがほとんど無く、滞在中極めて快適なインターネット環境が得られる。
大きな不満の無いLG U+のWi-Fiルータのレンタルサービスだけれど、不満をあげるとすればレンタルされた端末の連続通信時間が短いことで、レンタルされた端末は過去に韓国を訪問した2012年12月、2014年4月の2回とも『SHV-E100L』となっており、スペック上の連続通信時間が約5時間と、最近のモバイルWi-Fiルータの連続通信時間が12時間を超えているのと比較すると、連続通信時間が短く、外部バッテリ経由で充電できる環境が無いと『1日使う』という使い方には適さない。
ちなみに、LG U+のモバイルWi-Fiルータのレンタルサービスは、過去にサービスを利用したことのある場合は自動的にレンタル料金が50% OFFになるので、頻繁に韓国を訪問する方は覚えておくと良いかも。
関連エントリ:韓国、LG U+のモバイルWi-Fiルータレンタルはリピータだとレンタル料が50%割引される | shimajiro@mobiler
音声通話:ドコモユーザなら『海外プラスナンバー』がオススメ
VoIPを使う以外での音声通話でのオススメは、ドコモが提供している『海外プラスナンバー』
同サービスを利用すると、ドコモで契約中のSIMカードを入れた状態の電話機で韓国の現地番号を使った音声通話の発着信が可能となり、韓国番号宛の着信については着信が無料にに、発信については通常の国際電話サービス『WORLD WING』と比べて、半分以下の料金が適用されるため、韓国滞在中の音声通話料金を通常料金と比べて格安に抑えることが可能。
ドコモの海外プラスナンバーについては以下より。
海外プラスナンバー(韓国) | サービス・機能 | NTTドコモ
海外プラスナンバーは300円/月の有料サービスとなっており、利用開始前に事前申込が必要。および、接続先の事業者を指定の事業者(KT)に設定する必要がある。という点は煩わしいものの、設定を済ませれば自動的に割引が適用されるサービスなので、最初の設定さえ済ませれば使い勝手は良いサービスと言える。
海外プラスナンバーは、今のところドコモ&韓国の組み合わせでしか提供されていないけれど、韓国以外の国、あるいはドコモ以外でのキャリアでも同様のサービスが提供されたら面白いなと。
SIMフリーのiPhone 5sで海外プラスナンバーを利用したレポートについては以下エントリにて。
韓国での音声着信が無料になる『海外プラスナンバー』をSIMフリーのiPhone 5sで使ってみた | shimajiro@mobiler
プリペイドSIM購入:初期費用の高さ&登録の煩わしさがネック
最後に紹介するのが、韓国でもコンビニなどで入手が容易になりつつある、プリペイドSIMの購入について。
■仁川国際空港内のコンビニ『GS25』にて販売されていた『EG SIM』
プリペイドSIMカードの購入がし易くなっていること自体は歓迎なんだけれども、EG SIMは最低でも販売価格が30,000ウォン(約 3,000円)となっており、韓国でのモバイルWi-Fiルータのレンタル料金などなどと比べると、初期費用が割高。(Wi-Fiルータのレンタルの場合、初期費用は特に発生しない)
EG SIMでのデータ通信パックの料金は、
チャージデータプラスM 1GB:16,500ウォン 有効期間30日間
チャージデータプラスM 500MB:11,000ウォン 有効期間30日間
チャージデータプラスM 100MB:5,500ウォン 有効期間30日間
となっており、SIMカード購入時の初期残高などを支払に充当可能。
データ通信量が多くない用途で使うことを想定すると、悪く無い価格設定と言える。
ただし、少々手間なのが『EG SIM』のアクティベーションに必要なパスポート情報などの登録をユーザ自身で行う必要があり、なおかつパスポート情報の送信は、プリペイドSIMが利用可能となる前にインターネット環境を通じて登録する必要があるため、ホテルや空港でWi-Fiを利用するなど、プリペイドSIM自身でのインターネット以外に、何らかの手段でインターネット接続が可能な環境を整えなければならない。
関連エントリ:韓国で購入可能なプリペイドSIM『EG SIM』のアクティベーション方法と注意点まとめ | shimajiro@mobiler
この登録作業は、最終的には人間が目視で確認している模様で、EG SIMのアクティベート受付時間(営業時間)内のみ登録が可能。時間外の登録については翌営業日付での処理となるため、深夜時間帯などの営業時間外ににEG SIMをアクティベーションしようとしてもすぐに使うことはできない。というのもプリペイドSIMとしての使い勝手がイマイチ。
また、1枚のパスポートで利用可能なSIMカードは1枚となっているので、複数台の端末でプリペイドSIMを挿して利用するという使い方も、1人のユーザだけでは利用できない。
※そもそも、プリペイドSIMカード自体があまり安く無い。という点もあるけれど…。
そんなわけで、購入し易くなったこと自体は嬉しい韓国のプリペイドSIMカードだけれど、販売価格や登録時の手間を考えると、なかなかオススメはし難い。というのが実状で、逆に言うとプリペイドSIMカードを使わずとも、モバイルWi-Fiルータのレンタルなどのサービスが充実している。とも言える。