UQコミュニケーションズが『UQ Flatツープラス ギガ放題』を発表したのと同時に、直近3日間での通信量に基づいた通信速度の制限を実施することを正式に発表したので、通信速度制限に関する各社の制限のまとめ。
なお、UQコミュニケーションズはWiMAX 2+のサービス開始当初より、WiMAX 2+での通信について『2015年4月1日以降は、直近3日間での通信量を元にした通信速度制限を行うことがある』と発表しており、新サービス発表会において、正式に通信速度制限の内容が発表された形となる。
各通信事業者の速度制限の比較
キャリア | 月間の通信量に基づく速度制限 | 『直近3日間』の通信量に基づく速度制限 |
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UQコミュニケーションズ |
制限なし ※『UQ Flatツープラス ギガ放題』契約時 |
2015年4月1日以降、WiMAX 2+およびauの4G LTEでの直近3日間での通信量が3GBを超えた場合に通信速度を制限する。制限時の通信速度は『YouTubeの標準画質が問題無く閲覧できる速度で、スループットは700kbps程度は確保』(UQ発表会のコメントより) また、上記の速度制限とは別に、混雑地帯での通信速度を制限する可能性がある。 |
ドコモ |
容量:契約中のプランに依存(月間7GBなど) 速度:当月末まで通信速度を128kbpsに制限 解除:追加料金の支払いで解除可能 |
Xi契約者は制限なし(2014年12月より変更) |
KDDI |
直近3日間(当日を含まない)の通信量が1GBを超えた場合、通信速度制限を実施する場合がある。制限速度は混雑状況によって変動する。 ⇒実際には極端に厳しい通信速度規制となることは稀。 |
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SoftBank |
直近3日間(当日を含まない)の通信量が1GBまたは2GB(プランによって異なる)を超えた場合、当日6時〜6時まで通信速度制限を実施する場合がある。制限速度は混雑状況によって変動する。 ⇒具体的な制限内容については不明ながらも、他社と比べると下り通信速度が速度がかなり遅くなる。 |
通信速度の制限は大きくわけて『月間の通信量に基づくもの』と『直近3日間の通信量に基づくもの』の2つ。
UQコミュニケーションズは、新発表の『UQ Flatツープラス ギガ放題』を月間の通信量制限を設けないプランであると説明。従来の『UQ Flatツープラス』についても、課金開始月から25カ月の間はWiMAX 2+の通信量が無制限であったものの、こちらは『課金開始月から25カ月の間』という期間の限定が入るのに対して、新発表の『UQ Flatツープラス ギガ放題』では期間の限定無く、月間の通信量については無制限とした。
その一方で、これまでは速度制限を行っていなかった(従来より2015年4月以降に実施予定と案内していた)『直近3日間の通信量に基づく速度制限』について、直近3日間でWiMAX 2+およびauの4G LTEの通信量が3GBを超えると、速度制限を行うことを発表。現在は制限が行われていないWiMAX 2+の通信に対する速度制限となり、この速度制限については既存のUQ Flatツープラス契約者についても同様に速度制限の対象となる。
WiMAX 2+における『直近3日間の通信量に基づく速度制限』は、混雑地域での利用に限らずに、閾値を超えたユーザは一律で速度制限の対象となる。この制限は個人的に予想していたよりも厳しい制限ではあるけれど、通信速度については『YouTubeの標準画質は問題無く閲覧できる程度』であり、スループットでは『700kbps以上は確保したい』とコメントがあったので、直近3日間の通信量が大きくなり速度制限の対象となった場合でも、極端に遅い通信速度にはならないという趣旨の説明が繰り返されていた。
UQコミュニケーションズは発表会の中における説明の中で『他社が行っている128kbpsの制限』という表現を多用していたものの、実際に『直近3日間の通信量に基づく速度制限』を厳しく行っているのは(上記4社の中では)ソフトバンクモバイルのみで、ソフトバンクモバイルについても通信速度は非公開(体感としては128kbpsと言っても差し支え無い)となっている。
ドコモおよびKDDIでは直近3日間の通信速度制限を、実際にそれほど厳しい形では適用しておらず、ドコモは2014年12月にXi契約者向けにこの制限を撤廃した。
関連エントリ:ドコモ、Xi契約者向けに『直近3日間で1GB』の速度制限を撤廃 | shimajiro@mobiler
UQコミュニケーションズを除く各事業者が『128kbpsに通信速度を制限する』と明確にしているのは、月間の通信量に基づく速度制限で、こちらは各社明確に『128kbpsに制限する』としており、実際に速度規制対象となったユーザに対して各社同様に速度規制を実施している。ただ、こちらの通信速度制限については、有料のオプション料金を支払うことで速度制限が解除できるので、費用さえ問題なければ通信速度制限の回避は可能ではある。
これに対して、『直近3日間の通信量を元にした通信速度制限』については、追加料金の支払などで回避する手段が用意されていないので、利用者側でできる対応としては『制限に引っかからないように、通信量に気をつけて利用する』という対応のみ。いちど速度制限の対象になってしまうと『制限解除まで待つしか無い』という状態なので、速度制限が厳しい事業者で利用する際は特に追加料金の支払いなどによる回避方法が良いされることを願いたいところ。
※速度規制時用に、別途通信回線を契約する。などなどの手段を除いて考える。
そんなわけで、UQコミュニケーションズのWiMAX 2+接続の通信量が多い場合の速度制限については『実際に始まってみないと何とも言えない』というのが正直なところではあるけれど、UQコミュニケーションズに限らずに『直近3日間の通信量に基づく通信速度制限』の対象となった場合に、制限を解除するための有料オプションなどなどが用意されることを願いたいなと。あるいは、速度制限対象となっても特にストレス無い速度が確保される。という方法での解決の方が、ユーザとしてはありがたいところ。