2017.11.30 追記
エントリを公開した時点では、ワイモバイルからiPhoneが発売されていなかったものの、その後ワイモバイルがiPhone 5sおよびiPhone SEを発売、さらに2017年8月からはSIMフリーiPhoneでもテザリングに対応している。
また、販売元のテレコムスクエアに確認してみたところ、iPhoneでもテザリングが可能になっている。とのこと。(実機確認はまだ行えていない)
羽田空港や成田空港のテレコムスクエアのカウンターにて購入可能な「Wi-Ho! Preapaid SIM(Y!mobile)」をAndroid、iPhoneで利用してみた。
※Wi-Ho! Prepaid SIMには、データ通信専用のものと、音声通話対応のSIMが販売されている。なお、音声通話対応のSIMに関する詳しい説明はWebサイトに掲載されていない。
■羽田・成田空港で購入可能な「Wi-Ho! Prepaid SIM(Y!mobile)」
Wi-Ho! Prepaid SIM(Y!mobile)の有効期間は購入から15日間。通信量1GBが5,500円、3GBが7,500円の二種類が販売されている。SIMカードのサイズはnanoSIMのみ。データ通信量の買い増しや使用期間の延長には非対応。
SIMカードの購入時にはパスポートなどの身分証明書が必要。店頭で購入手続と同時にアクティベーション作業が行われ「購入した日から15日間」が利用期間となる。アクティベーションが完了するとすぐにサービスが提供開始される。
※日本パスポートの場合、パスポートのみではこちらのSIMカードを購入できず、「当日または前日の日本入国スタンプ」あるいは、パスポート以外の身分証明書の提示が必要となる。
ただし、スマートフォンなどでデータ通信を行うためには、別途端末側にAPN設定が必要となる。APN設定内容は以下。
[APN情報]
APN:plus.acs.jp
ユーザ名:ym
パスワード:ym
MCC:440
MNC:20
認証タイプ:CHAP
iOSの場合はAPN構成プロファイルによってAPNを設定する。
APN構成プロファイルのダウンロードURLは製品マニュアルに記載されているものの、QRコードでの記載などなどが無く、URLを手入力するのは少々手間。
※ただし、製品パッケージには短縮URLでAPN構成プロファイルのダウンロードURLが紹介されている。
APN構成プロファイルのURLは以下。
http://www.ymobile.jp/service/others/simonly/config/Ymobile_APN.mobileconfig
APN設定が完了すると、すぐにデータ通信が利用可能となる。
Android&iPhoneでの動作確認結果は以下。
- Android:4G LTE通信ok/テザリングも利用可能
- iPhone:4G LTE通信ok/インターネット共有は利用不可
Android(Xperia Z3 Compact)端末で利用してみたところ、4G LTEデータ通信・テザリング共に問題なく利用できた。
■Xperia Z3 Compact:4G LTE接続ok
■Xperia Z3 Compact:テザリングも利用可能
音声通話については「1回10分まで」という記載があるものの、10分以上の通話を行った場合でも通話の切断はされなかった。ただし、10分以上の通話が連続して行われる場合は回線を停止する場合がある。とされているので、注意が必要。
■音声通話:10分以上の通話を行ってもすぐに切断はされない
※ちなみにVoLTEは使えなかった
Wi-Ho! Prepaid SIM(Y!mobile)をiPhoneで使う場合、事前にAPN構成プロファイルを使ったAPNの設定が必要。(APN構成プロファイルのURLは前述の通り)
iPhone側にAPN構成プロファイルが設定された状態でSIMカードを利用すると、すぐにデータ通信が利用可能になっった。なお、接続先の通信事業者名は「SoftBank」の表示。
■iPhoneでも問題なく4G LTE接続が利用可能
ただし、テザリング接続(iOSでは「インターネット共有」)を有効にするとエラーが表示され、インターネット共有は利用することができなかった。
■インターネット共有はエラーに
※確認環境はiPhone 6s(SIMフリー) iOSバージョンは9.2。
SIMカードの購入時にはiPhoneでインターネット共有が利用できない旨の説明は特に無かったけれど、iPhoneでインターネット共有を利用する場合は注意が必要。なお、VoLTEについてもインターネット共有と同様に利用できなかった。
iPhoneではインターネット共有が利用できない、音声通話にはVoLTEが使えないなど、少々不便な点はあるものの、音声通話に対応したプリペイドSIMカードは選択肢が少なく、Wi-Ho! Prepaid SIM(Y!mobile)は貴重な選択肢と言える。
音声通話に関しては「10分以上の通話を連続して行うと回線停止の場合がある」とされているものの、10分以内の通話であればSIMカードの有効期間中(購入から15日間)は「通話し放題」となるので、音声通話の利用回数が多い方にとっては嬉しい。
ただし、販売価格はデータ通信量1GBが5,500円、3GBが7,500円(税込)となっており、訪日外国人や短期滞在者向けのプリペイドSIMカードが安いものでは2,000円台から購入出来ることを考えれば安くは無い。
Wi-Ho! Prepaid SIM(Y!mobile)はAPN設定からわかるように、回線そのものはMNOであるY!mobileのネットワークが使われている。混雑時間帯は通信速度低下が激しいドコモのMVNOが提供する訪日外国人向けのプリペイドSIMカードと比べると、通信品質は安定しており、ストレスを感じることは少なかった。
■Wi-Ho! Prepaid SIM(Y!mobile)でスピードテスト