舛添知事一行の「海外出張5泊でケータイ代が約280万円」は高いのか?検証してみた

東京都の舛添知事一行の海外(パリ・ロンドン)出張時の旅費が話題になっているので、ケータイ関連料金について詳細を確認してみた。

舛添知事一行の出張費用(携帯電話関連)については以下にて情報が公開されている。

■舛添知事一行の出張費用(携帯電話関連)
東京都知事一行の出張費用(携帯電話関連)
掲載元:舛添知事パリロンドン出張開示請求資料 – Dropbox

委託料として計上されている携帯電話関連の費用は以下。合計でざっくりと280万円。

■委託料として計上されている携帯電話関連の費用
①携帯電話端末借上:95,550円
②モバイルWi-Fiルーター借上:237,405円
③通話料:2,480,625円
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合計金額:2,813,580円

まずは現地滞在時間を計算。

■現地滞在時間の計算
到着時間:10月27日(火) JL045便 15:40 パリ着
出発時間:11月1日(日) JL 044便 19:00 ロンドン発
※舛添知事の日程を記載。厳密にはスタッフにより多少前後するケースがある。

パリとロンドンの時差(1時間)を考慮すると、現地滞在時間は5日間 + 4時間20分 = およそ124時間。なお、両都市に出張した人数は19名とされている。
→厳密には5日間以上(未満)の滞在だったスタッフも存在するけれど、細かい点は割愛。

以上の前提で、計上されている費用を検証していく。

①携帯電話端末借上:95,550円
「携帯電話端末借上」が「携帯電話端末のレンタル料金」であると仮定。

一例として、株式会社ドコモCSが提供する海外携帯電話向けのレンタルサービス(法人・官公庁向けもあり)では、レンタル料金は286円(税別)/日。

レンタルサービスは基本的に日本出発日から帰国日までを「1日」とするため、仮に出張者の全員19名が7日間レンタルしたとすると以下の計算。

286円/日 * 108% * 7日間 * 19名分 = 41,081円

レンタル代だけで考えると、費用として計上された9.5万円の半額以下となるものの、オプションである「補償料金」を加えた場合は、税別300円/日が加算されるため以下の計算になる。費用計上されている95,550円と極端に大きな差は無くなる。

(286円 + 300円)/日 * 108% * 7日間 * 19名分 = 84,173円

ざっくりと計算すれば、9.5万円の「携帯電話端末借上」は、一人あたり1日約715円の計算。
※出張者19名が全員、7日間レンタルした場合の計算。

■ドコモCSのワールドケータイサービス
ドコモCSの海外用ケータイレンタル
掲載元:サービスのご案内│法人・官公庁│携帯電話レンタルならDocomoワールドケータイレンタル
※あくまで「価格の参考」にドコモCSのサービスを紹介しているので、実際にドコモCSおのサービスが申込されたのかは不明。

②モバイルWi-Fiルーター借上:237,405円
続いて、モバイルWi-Fiルータのレンタル。モバイルWi-Fiルータのレンタルは、最大手のテレコムスクエアが提供する欧州周遊タイプで1,500円/日(不課税)なので、これを例にご紹介。

先の携帯電話レンタルと同じく、レンタル期間が7日間・出張者が19名が全員レンタルしたケースだと、以下の計算。

[ルーターのレンタル代金のみ支払する場合]
1,500円/日 * 7日間 * 19名分 = 199,500円。

テレコムスクエアでは、保証オプションである「あんしん保証」が1日あたり216円/日で提供されており、この料金を含めた場合は、実際の費用(23.7万円)とかなり近くなる。

[保証オプションを利用した場合の料金]
(1,500円 + 216円/日) * 7日間 * 19名分 = 228,228円

ざっくりと計算すると「モバイルWi-Fiルーター借上」は、一人あたり1日約1,785円の計算になる。
※出張者19名が全員、7日間レンタルした場合の計算。

ただし、携帯電話のレンタルも、モバイルWI-Fiルータのレンタルも、19名全員がレンタルしたのか、またレンタルする必要性があったのかは不明。「費用を節約する」ということを重視する場合は、レンタルするWi-Fiルータを複数人で利用する方法も考えられる。

③通話料:2,480,625円
続いて、携帯電話関連の項目の中で最も費用の大きい「通話料」について。

この通話料が、全て前述のドコモCSが提供するレンタルケータイを利用した通話料であると仮定すると、イギリス・フランス共に滞在国内宛の通話が144円/分、日本向けの通話が1日あたり324円となっている。

■ドコモCS:レンタルケータイの通話料
ドコモCS:レンタルケータイの海外宛通話料

通話料の明細が不明なので、滞在国内宛の通話が多いのか、日本宛の通話が多いのか、あるいは着信での料金が大きいのかは不明。かなり乱暴に通話料の全てがドコモCSのサービスを使った、日本宛の通話(1分あたり324円)で使用されたものと仮定すれば、総通話時間は128時間、これを出張者19名で均等に割ると、一人当たりの通話時間は約400分(6時間40分)となる。

[通話料関連の計算式]
2,480,625円(通話料金)/324円(1分あたり通話料) = 7,656分(総通話時間)
7,656分 = 約128時間 / 19人 = 6時間40分(1人あたり通話時間)
6時間40分/5日間 = 1時間20分(1人あたり約1時間20分)

現地滞在時間がおよそ5日間なので、各人が1人あたり1日約1時間20分間の通話を利用している計算になる。これが多いのか少ないのかと言われれば、正直使い方によりけりなので、この点について適正かどうかは不明。

一見すると「滞在5日間(5泊7日)でケータイ関連費用が合計で約280万円」と、アリエナイ金額にも思えるけれど、よくよく計算してみれば一連の携帯電話通話料やレンタル料金については「どう考えてもアリエナイ金額」という程、高いものではではないようにも思える。
※通話先や利用サービスの詳細公開されていないので、かなりおおざっぱな想定にはなるけれど。

ちなみに、都知事(やその他の県知事)の海外出張時の携帯電話関連の料金を確認した経験は無いので「相場感」としてどうなのか?は不明。

もちろん、節約をしようと思えば、SIMフリー端末 + 現地SIMを使うであったり、音声通話にVoIPサービスを使うなど、いくらでも節約する方法があるのは自明だけれども、節約を強いられたが故に、本来の目的を達成できなくなってしまうのは意味が無いので、そのあたりは目的の遂行に支障が出ない範囲で取り組んでもらえたらなと。