武田総務大臣は、2020年10月20日の閣議後の記者会見で、同一番号のまま携帯電話事業者を乗り換えする「MNP」を利用する際の転出手数料を原則無料化するほか、転出時の過度な引き止め行為を禁止する方針を明らかにした。
総務省|武田総務大臣閣議後記者会見の概要(令和2年10月20日)
今日まで我々は、事業者間の公正な競争が行われるように環境整備に取り組んでまいったわけでありますが、具体的には、いわゆる「格安スマホ」事業者(MVNO)が携帯大手に対して支払う卸料金や接続料の引下げによる競争促進、また、改正電気通信事業法による解約違約金の引下げなど、利用者が事業者を乗り換えやすくするための手間や費用の軽減に取り組んできたわけであります。
こうした取組の成果として、MVNOのシェアは徐々にですが増えてきているものと承知をしております。
今後、利用者による乗換えを一層促進する観点から、「番号ポータビリティ」について、現在3,000円の手数料を「原則無料化」、また、「過度な引き止め行為の禁止」といった環境の改善を行っていきたいと思います。
MNP転出時の手数料の原則無料化、過度な引き止めの禁止については、今年8月の時点で、MNP転出時の手数料についてはオンラインでの手続きは無料、窓口での手続きでも1,000円以下にすべきであると方針が示されており、この方向でルール化が行われる見通し。
2020年10月21日現在、大手通信事業者ではMNP転出時の手数料を3,000円(税別)に設定している。
2020年8月の有識者会合に関する情報はケータイ Watchにて。
「MNP転出手数料、オンラインなら無料に」、総務省有識者会合で – ケータイ Watch
これらを鑑み、MNP転出手数料についてはオンライン手続きの場合は無料化、窓口での手続きは1000円以下とするのが適当とした。またこの手数料を実現するための環境を構築するべきだとした。