楽天モバイルは、2023年6月1日より新料金プラン「Rakuten最強プラン」を提供開始した。新たに契約するユーザーだけでなく、既に「Rakuten UN-LIMIT Ⅶ」を契約していたユーザーも、新プランに自動移行している。
■契約中のプランが「Rakuten最強プラン」に切り替え
楽天モバイルは、新プランを「データ高速無制限エリアが超拡大!」とアピールしており、KDDIとの新たなローミング契約に基づいて利用可能となったエリアや、これまでもパートナーエリアとしてサービスを提供していた場所でも高速データ通信が容量制限なしに使えることをアピールしている。
実際に、これまでは圏外となっていた場所でもパートナーエリアで接続されることでサービスが利用可能となっており、”使えなかった場所で使えるようになった”という点は便利になっているものの、パートナーエリアで楽天モバイルに貸し出しされるネットワークは、プラチナバンド(800MHz帯)の10MHz幅に限られる。
この帯域は、楽天モバイル専用ではなくKDDIのサービス(やMVNO)でも使われていることもあり、電波の繋がりやすさはあるものの、通信速度面ではやや不安もある。
例えば、楽天モバイルのパートナーエリアで接続される場所でau回線(契約はUQ mobile)とスピードテストで比較してみると、前者は下り30Mbps / 上り 19.2Mbpsに、後者は5G接続で下り851Mbps / 上り 66.7Mbpsを記録した。
■Rakuten最強プラン(左)と、au本家回線(右)
※新たにパートナーエリアで利用可能となった場所で確認
両者を比較すると、通信速度は下りが約28倍、上りは3倍以上、au回線の方が高速。楽天モバイル(パートナー回線)で記録した、下り30Mbps / 上り 19.2Mbpsでも、極端に高速な通信が必要にならない用途に関して言えば十分快適に使えるし、2023年5月末までの楽天モバイルのサービスと比べると、パートナーエリアの(再)拡大によって、快適に通信が利用できるようになる場所が増えていることは間違いないものの、その通信速度について過度な期待は禁物。
ただ、楽天モバイル自身のネットワークも整備されており、ビル屋上に建てられている楽天モバイルのアンテナ設備で、5Gの設備が追加されていることを見かける機会も増えてきたので、楽天モバイル自身の4G/5Gネットワークの拡充と、それによる通信品質改善にも期待したいところ。
■楽天モバイルのアンテナ設備(5Gミリ波対応アンテナあり)
楽天モバイルのサービス紹介は以下にて。