DMM.comは、2017年末〜2018年初頭にサービス提供予定としていた「DMM sharebike」について、事業参入を断念したことを東洋経済オンラインのインタビューにて明らかにしている。
参入を断念した理由は、(DMMが計画していた)指定されたポート以外でも好きな場所に乗り捨てができるタイプのサービスでは、放置自転車が通行の妨げとなり、結果的に「叩かれる」ことになる可能性が予想されるため。としている。
東洋経済オンラインのインタビュー記事は以下にて。
DMMが一転、シェア自転車参入を「やめた」理由 | インターネット | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
――参入に向け検討される中、どのような点がネックになったのでしょう?
自分たちがやるなら、NTTドコモのような(決められたポートに自転車を止めなければならない)サービスではなく、基本は中国で一般化している、どこにでも乗り捨てできる事業モデルでやりたいと考えていた。でも、想像するに、どうしても通行の妨げになるような放置自転車が出てしまう。回収用トラックを走らせたとしても、100%対応するのは難しい。
すると、ワイドショーなんかのカメラが大量に止めてある自転車を映して、街頭インタビューで「DMMのチャリがとても邪魔で、迷惑なんです」なんて言われているのが、もう目に浮かんじゃって(笑)。これではたたかれる。
ドコモ・バイクシェアやMobikeはポート型で参入
都内にて自転車シェアリングサービスを提供する「ドコモ・バイクシェア」(ちよくる等)は、自転車をレンタル・返却するための専用ポートを各地に設置し、決められたポート以外での返却が行えないようになっている。
■ドコモ・バイクシェアは専用ポートに返却(大田区)
また、札幌市にてサービスを提供開始した(現在は冬期休業中)Mobikeは、中国でのサービスと同様に、駐輪場以外への「乗り捨て」も可能となっているものの、基本的にはポートへの返却を「お願い」しており、積極的に「好きな場所(ポート以外)で返却可能」とはうたっていない。(ただし、仕様上は可能)
■Mobikeのポートが設置されたコンビニエンスストア(セイコーマート)
大量に投入されるシェアバイク(シェア自転車)が、通行などなどの妨げとなり迷惑。という事例は、中国の主要都市などで既に問題化しており、DMMは同種の問題が発生することで企業ブランドが体かすることを避けるという判断をした模様。