ドコモが2014年度第1四半期の決算発表を行い、SIMロックの解除件数について2011年4月の提供から3年間で約20万件程度とコメント。ドコモのSIMロック解除対応件数が発表されるのは、SIMロック解除の対応開始直後に200件程度という実績が明らかにされて以降、はじめて。
ケータイWatchによるニュース記事は以下より。
新iPhone登場でも「キャッシュバックは不健全」、ドコモ加藤社長が語る – ケータイ Watch
総務省が定めた“SIMロック解除の義務化”について加藤氏は、「ドコモとしてはこれまでお客様の要望に対してはお応えしてきた。SIMロック解除は3年間でおよそ20万件くらい。そのうちのほとんどが海外で利用したいという要望によるもの。今後SIMロックに関するガイドラインに変化があるかもしれないが、我々としては今のままでいいと考えている」とコメント。
ドコモが2011年4月 〜 2014年3月までの間に販売した携帯電話の台数は約6,700万台となっており、この数字を母数とすると、販売台数に占めるSIMロック解除端末の割合は約0.3%程度となる。
※2014年4月 〜 6月の販売台数を考慮していないので、実際には母数がもう少し増えるので、割合は更に低くなる。
SIMロック解除については『SIMロック解除が必要な人は複数台の端末を解除するし、必要が無いユーザは一切しない』と仮定すると、SIMロック解除を経験したことのあるユーザの割合は極めて少なく、数字で見ればSIMロック解除へのニーズはそれほど強いとは言えない。
一方で、個人的にはこれまで購入したドコモ端末でSIMロック解除に対応しているものは基本的にSIMロックを解除して海外で使っており、SIMロックを解除した端末の台数は恐らく10台以上になる。ドコモの販売する端末は、一部例外(iPhone/iPad)を除いてSIMロック解除に対応しており、普段使っているスマートフォンをSIMロック解除して海外で利用するハードルが非常に低くなっており、『海外プリペイドSIMを初めて使う』際には有力な選択肢となることは間違い無い。
総務省主導でのSIMロック解除の義務化によって、キャリア間の競争環境に大きな変化があるとは思わないけれど、日本人が海外に渡航する際に、現地でSIMカードを購入して使うためのハードルが低くなることで、日本人の海外進出が後押しされるようになることには期待したいところ。