2014年に購入した(発売されたではない)モバイルWi-Fiルータのベスト3を自分なりに。
1位:ドコモ L-02F × ぷららモバイルLTE『定額無制限プラン』
1位はドコモのモバイルWi-Fiルータ『L-02F』とぷららモバイルLTEの定額無制限プランの組み合わせ。
■L-02F × ぷららモバイルLTEの定額無制限プランが便利
L-02F自体は2014年2月に発売されてたいたものの、通信量制限のあるモバイルWi-Fiルータはそれほど使い勝手が良くない(個人的には)ので、発売されてからしばらくの間は利用頻度が低かった。
この状況を変えたのが、ぷららモバイルLTEの『定額無制限プラン』の登場。ぷららモバイルの定額無制限プランでは、通信速度が上下共に3Mbpsに制限されるものの、通信量自体は制限がなく、通信量を気にすることなくデータ通信を利用することができるようになった。
通信量無制限のモバイルインターネット回線としては、UQコミュニケーションズが提供する『WiMAX』系のサービスがあり、こちらも併用しているものの、ドコモのネットワークに接続されるぷららモバイルLTEの通信はWiMAX系のサービスと比べて対応しているネットワークが広く、もともと通信速度が3Mbpsに制限されていることもあって電波状況が通信速度に与える影響は小さく、車や電車などで高速移動中であっても比較的安定した速度で通信を行うことができるのが特長。
『通信速度そのものは速くないけれど、どこでも使えて速度がそこそこ安定している』ため、大容量ファイルのダウンロードや高画質な動画の閲覧以外の用途であれば、移動しながらでも通信を行うことができるようになる上に、L-02Fの連続通信時間は13時間(Xi接続時)と長時間になっているので、バッテリ容量を気にせずに丸1日データ通信を利用可能。
そんなわけで、
・高速移動中であっても速度低下があまり無い
・エリアの心配が(ほぼ)要らない
・バッテリ容量の心配が要らない
という3点が、L-02F × ぷららモバイルの定額無制限プランがお気に入りの理由。
L-02Fと同じような使い方は、NECアクセステクニカ(現、NECプラットフォームズ)製のモバイルWi-Fiルータ『MR03LN』(公式サイト)でも可能。
MR03LNは、Bluetoothテザリングで連続通信時間が24時間になるほか、Wi-Fi側が802.11acに対応しているため、L-02Fよりも安定した通信が使える。というスペック上のメリットはあるけれど、実際に使ってみると質感がチープであったり、海外キャリアのSIMカードではLTEを掴まないなどの点があり、個人的にはL-02Fの方が好み。
加えて、L-02FはドコモのモバイルWi-Fiルータとしては初のLTEの国際ローミングにも対応しているので、LTE国際ローミングサービスが利用可能になっているほか、SIMロックを解除して使えば渡航先のLTEネットワークを利用することも可能(対応している周波数であれば)なので、『海外でもモバイルWi-Fiルータを使う』という方にもオススメ。
■SIMロック解除したL-02FをマレーシアのCelcomでLTE接続
L-02F × ぷららモバイルLTE 定額無制限プランのデメリットとしては、本体(L-02F)側の重量が156gと比較的重たいことと、混雑する時間帯によっては通信速度が出ないことがある点の二点。特に、後者の方は自力では対処しようがなく、通信速度が遅い時間帯は速度面でかなりストレスを感じることがあるのはサービス側での改善に期待したいところ。
L-02FをAndroid端末とWi-Fi接続して利用する場合、ステータスバー上に電波状態を表示できる『L-04D Monitor』が非常にシンプルかつ便利なのでご紹介まで。ウィジェットとして配置すると、通信量の表示なども可能。
2位:NECアクセステクニカ NAD11
2位はUQコミュニケーションズのWiMAX 2+サービスに対応する『NAD11』
WiMAX 2+対応のモバイルWi-Fiルータは、サービス開始(2013年10月末)から半年以上、対応するモバイルWi-Fiルータが1機種(HWD14のみ)という状態が続いていた。そんな中、HWD14に次ぐ第2弾の機種として登場したモバイルWi-FiルータがNAD11で、WiMAX 2+対応のモバイルWi-Fiルータとしては初となるWiMAXハイパワー対応と、厚さ8.2mmの薄型ボディが特長。
auの4G LTEが使える『ハイスピードプラスエリアモード』には非対応となっているものの、WiMAX対応のモバイルWi-Fiルータからの乗り換えで考えると、(原則)容量無制限のWiMAX 2+/WiMAXに繫がる『ハイスピードモード』があれば十分。と考えることもできる。
UQコミュニケーションズによる製品紹介は以下より。
Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ NAD11|UQ WiMAX|超高速モバイルインターネットWiMAX2+
発売直後には、突如データ通信が『圏外』となる不具合があるなど、製品としての安定性がイマイチであったものの、ファームウェア更新による動作安定生の改善後は目立った不具合などもなく安定して使うことができるようになった。
対応エリアの面では、首都圏以外にも地方都市の中心部であればWiMAX 2+対応エリアが徐々に広がっており、都市部であれば『案外使えるようになった』と言うのが2014年後半の印象。
■沖縄 那覇市 中心部の『市場本通り』でWiMAX 2+が使えた
■札幌市内中心部でもWiMAX 2+が使えた
NAD11の最大のデメリットは、連続通信時間がWiMAX 2+接続時で7時間と短いこと。体感でも『連続通信時間はかなり短い』と実感できる。(感覚的には、L-02Fの半分以下)
ただし、NAD11はバッテリが交換可能となっているので『電池が切れたらバッテリを交換すればok』と割り切れば、バッテリの短さが致命的な使い勝手の不便さには繫がらない。
※逆に言うと、NAD11の連続通信時間でバッテリ交換不能なモデルだったら、かなり厳しいと思う。
加えて、エリアが広がったとは言え、WiMAX系のサービスは高速移動中は特に通信速度が安定しないことが多いので『移動中にずっと通信し続ける』という用途には向かず、NAD11は出先のカフェでの作業用の回線として使ったり、出張中のホテルで利用する回線として使う機会が多く、そういう意味では各キャリアの公衆無線LANの代替として使っているような感じ。
前述のL-02F + ぷららモバイルのような『いつでも、どこでも使える』回線ではないけれど、都市部であればそれなりに広いエリアで使えるので、出張などなどで首都圏以外に宿泊する際には固定回線代わりに使えるのは心強いところ。
3位:Huawei E5372(SIMフリー)
3位はHuaweiのSIMフリーモバイルWi-Fiルータ『E5372』
2013年後半から数ヶ月間、セブ島(フィリピン)に語学留学していた頃に現地の通信事業者『Smart』が販売するモデルを購入して使用したのがキッカケで使いはじめたWi-Fiルータ。
関連エントリ:フィリピンの通信事業者 SMARTのLTEに対応するモバイルWi-Fiルータ『E5372』を約1ヶ月間使用したレビュー | shimajiro@mobiler
■Smartの販売するE5372
E5372は、SIMスロットの形状からレギュラーサイズ/マイクロSIM/nanoSIMのいずれのサイズのSIMカードも利用することが可能となっているので、SIMカードを複数の端末で使い回す場合も安心できる。
Smartの販売するE5372自体はSIMロックがかけられているので、フィリピン以外で使うことはなかったけれど、E5372のTD-LTE対応版と言えるE5375を中国 深圳で購入(関連エントリ)したりと、2014年は何かと縁のあるシリーズだった。
製品としては特に尖った特長と言えるようなものは無いし、連続通信時間は短い部類(だいたい6時間ぐらい)に入るけれど、E5372もバッテリ交換が可能かつ、国内ではドコモがHW-02E/HW-01Fなどで採用しているバッテリが流用できるので、交換用バッテリの入手も容易なのも嬉しいところ。
海外で販売されているSIMフリーのモバイルWi-Fiルータとしては、E5776シリーズの方が連続通信時間が長い(10時間以上)けれど、E5776シリーズはE5372シリーズと比べると安定性に欠ける。という印象があり、個人的にはE5372シリーズの方が『手堅く』使える印象。(端末価格が12,000円前後と安いのも嬉しい)
AmazonでのE5375の販売ページは以下にて。価格はだいたい15,000円。
【K&W】【グローバル通用】Huawei LTE E5375 モバイル 4G WIFI ルーター 最大150Mbps Mobile WiFi Router(SIM フリー版) ホワイト)[並行輸入]
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