LCC国内線、支払手数料 + 空港使用料の合計金額は1年間で最大4.4倍に値上げ – 「低価格」のメリットが薄れる

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『低価格』がウリのLCCの国内線で『運賃以外』の搭乗者負担が直近1年間で大きくなり、2014年4月1日と2015年4月8日を比較すると、最も金額差が大きい「バニラエア」では支払手数料 + 空港使用料の合計金額(片道、1区間あたり)が200円 → 880円と、4.4倍に値上がりしている。

A.支払手数料

航空会社 A.支払手数料(1区間)
2015年4月1日 2014年4月1日
JetStar 430円 300円
Peach 330円 330円
バニラエア 500円 200円
春秋航空 430円 300円

B.空港使用料

航空会社 B.空港使用料手数料(1区間) サンプル路線
2015年4月8日 2014年4月1日
JetStar 380円 0円 成田 → 関空
Peach 850円 410円 関空 → 成田
バニラエア 380円 0円 成田 → 新千歳
春秋航空 380円 0円 成田 → 高松

※空港使用料については、利用する空港(路線)によって価格が異なるため、どの区間の価格なのかを「サンプル路線」として記載。基本的に各航空会社の中で最も空港使用料が高くなる路線を選定。

空港使用料は、2015年4月8日以降に成田空港第3ターミナルが開業、それに合わせて成田空港の第1、第2ターミナルを利用する場合でも空港使用料が発生するようになるため、第3ターミナルを利用しない「Peach」についても、4月8日以降は成田発着路線で空港使用料が大きくなる。

支払手数料と空港使用料の合計金額を、2014年4月1日時点と2015年4月8日を比較すると以下。

支払手数料 + 空港使用料の合計金額

航空会社 合計金額(A + B) 値上げ額
2015年4月8日 2014年4月1日
JetStar 810円 300円 510円
Peach 1,180円 740円 440円
バニラエア 880円 200円 680円
春秋航空 810円 300円 500円

成田空港第3ターミナル開業に伴い、成田空港を発着する便でも空港使用料が発生(第3ターミナル発は380円)するのに加えて、この1年間の間に支払手数料を値上げした航空会社が多く、上記の4社では平均して約530円の値上げとなる。

冒頭にも書いた通り、LCCの武器が『低価格』であるにも関わらず、搭乗者の料金負担が大きくっているため、1年前と比べるとLCCを利用するメリットが薄れてきているのは残念。

加えて、支払手数料や空港使用料についてはセール時の広告価格などに含まれていない(含まれていないことは明記されている)ため、「購入してみたら思ったよりも高くなった」というケースが発生しやすい。

例えば、Peachで成田 → 関空の運賃が3,990円であったとしても、一切の有料オプションを加えない場合でも支払総額が5,170円になる。

■Peach:関空 → 成田の支払総額は5,170円
Peach:関空 → 成田の支払総額は5,170円

上記の例では、支払総額の約22%が航空運賃以外の料金となる。

Peachの関空 〜 成田は、セールで片道1,990円などの価格で販売されることがあるけれど、この場合の支払総額は約3,000円となり、航空運賃に対して空港使用料と支払手数料の占める割合がかなり割高となる。

単純に「利用者の負担が増加している」だけでく、個人的に残念に思うのは、LCC各社が値上げしている「支払手数料」を値上げする根拠(システム改修に係る費用が発生したなど)は特に説明されておらず、単純に「運賃以外の収入」として、広告などには掲載しない部分で値上げを図っているように感じるところ。

なお、上記の例で紹介しているPeachは、2014年4月1日からの1年間では支払手数料は値上げしておらず、2014年4月1日時点では他社より割高だった支払手数料が、2015年4月1日の時点では国内線のLCCの中で最安となる。

LCCが国内線・国際線に就航したことで、移動にかかるコストが従来よりも安くなった。ということは間違いの無い事実ではあるけれど、直近のLCCの「支払手数料値上げ」や空港使用料の負担による利用者負担の増加によって、この1年間でLCCを選ぶ魅力は薄れてきたように思う。

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