ドコモが7月1日より提供開始している「Japan Welcome SIM」を購入、実際に使ってみたので使い勝手などなどをご紹介。
■ドコモの訪日外国人向けプリペイドSIMカード「Japan Welcome SIM」
受取方法:事前申込のうえ、カウンターで「SIM引換コード」を提示
「Japan Welcome SIM」を利用するためには、事前にWebサイトにてアカウントを登録した上で、SIMカード引換に対応するカウンター(現時点では主要空港のJAL ABCカウンターのみ)にてSIMカードを受取する。
「Japan Welcome SIM」は主に訪日外国人向けとなっているものの、「海外に在住していること」は提供条件として設定されておらず、日本国内に在住している場合でも申込は可能。また、当然ながら海外在住の日本人(日本パスポート保持者)が一時帰国する際にも利用できる。
「SIM引換コード」は「Japan Welcome SIM」のWebサイト上のメニューから表示が可能。
■カウンターで「SIM引換コード」を提示する
※SIMカードの引換場所一覧はこちらにて。
SIMカード受取の際には、パスポートなどの本人確認書類は不要。データ通信料の支払もWebサイト上にて完結しているため、カウンターでの手続はSIMカードを受取するのみ。
カンタンと言えばカンタンではあるけれど、SIMカード受取後の設定などなどに関するサポートは一切受けられないので、アクティベーション手続などに関しては自ら行う必要がある。
なお、「Japan Welcome SIM」の申込方法に関しては以下エントリにて紹介している。
ドコモのWebサイトからアクティベーションを行う
SIMカードを受取後、実際にデータ通信を利用するためにはアクティベーションが必要となる。
「Japan Welcome SIM」は、ドコモとしては初のマルチサイズ対応SIMカード(標準/micro/nano)となっているので、利用する機種のSIMカードを特に気にせずに利用できる。
■「Japan Welcome SIM」
スマートフォンにSIMカードを挿入しようとした際に気付いたのが、SIMカードスロットを開けるための「SIMピンがない」ということ。
(普段は持ち歩いているけど、この時はうっかり忘れた。)
「うーむ。こまったなぁ…。仕方ないけど帰ってからセットアップするか。」と思いながら同梱品を見てみると、取扱い説明書にクリップが付属しているのに気付いた。
恐らく、これは「SIMピン代わりにどうぞ」ということだと思う。
■取扱い説明書にクリップが付属している
取扱い説明書に付属しているクリップを使って、SIMカードスロットを開く→SIMカードを挿入することができた。
■「Japan Welcome SIM」をスマートフォンに挿してアクティベーションを行う
専用サイトでアクティベーション
「Japan Welcome SIM」は、利用開始時にアクティベーションを行う必要がある。
→アクティベーションサイトは「Japan Welcome SIM」を挿したスマートフォンなどからアクセスが可能。
アクティベーション用のWebサイトは、「Japan Welcome SIM」の申込サイトとは異なるURLで提供されているので注意。
「Japan Welcome SIM」に同梱されている取扱い説明書には、URLのみが記載されており、QRコードなどなどは印刷されておらず、URLを手入力する必要があるのは少々面倒。
※また、「Japan Welcome SIM」のドメインとは異なるためブラウザのオートログインによるパスワード認証も行えない。
アクティベーション用のWebサイトは以下。
アクティベーション手続は以下。
(1)アクティベーション用サイトにアクセス
(2)「Japan Welcome SIM」申込時のdアカウントでログイン
(3)SIMカードに記載されている電話番号(090/080/070)を入力する
(4)SMSで届く認証コードを入力する
アクティベーションで注意が必要なのは(3)の電話番号入力。
というのも、SIMカードの台紙には「この番号が電話番号である」ことを示すわかりやすい表示が無く、訪日外国人が一見で「この番号が電話番号」と理解できるかは少々怪しい。
(このあたりは、アクティベーションサイトに画像で説明があった方がわかりやすいように感じるところ)
■電話番号(SIMカードの台紙に記載されている)
■アクティベーションサイトで電話番号を入力する
■SMSで認証コードが届く
認証コードの入力が正常に完了すると、インターネット接続が利用可能となる。「Japan Welcome SIM」は、APN設定を意識する必要が無く、端末でのAPN設定が何であってもインターネット接続が可能となっている。
実際に、SIMフリースマートフォン「Mate 9」にて挙動を確認してみたところ、プリインストールされているMVNOのAPNを適当に選択してもデータ通信が利用可能だった。
■APN設定は変更不要
同プリペイドSIMカードが利用されるであろう、海外向けに販売されている多くのスマートフォンでは、ドコモのAPNはプリセットされていないことを考えると、APN設定を意識することなくデータ通信が利用可能となる点はお手軽。
ただし、そもそもSIMカードの申込にあたって事前にdアカウントの作成が必要であったり、SIMカードを受取後にアクティベーションが必要だったりと、一連の手間が割と大きい点は事実で、「買ってすぐに使えるプリペイドSIMカード」という意味では、事前申込不要・アクティベーション不要なSIMカードを購入して使った方が便利かと思う。
「広告表示でデータ通信料が無料」だけど…。
「Japan Welcome SIM」の大きな特長の一つに「広告表示でデータ通信料が無料となる」(高速データ通信量を獲得できる。」という点があるものの、サービスが提供開始直後のためか、7月3日時点で提供されている広告メニューは動画広告(動画1件あたり10MB)の視聴のみ。
なおかつ、一度表示された広告については繰り返し閲覧しても無料通信量の獲得ができないので、広告在庫が無い場合については無料通信量を獲得することができない。
実際に、現時点で閲覧可能な動画広告を全て閲覧した状態でも、獲得可能なデータ通信量は200MB程度。高速データ通信量を獲得するための広告が潤沢に用意されるかは不明なので「広告閲覧でデータ通信が無料」に対する過度な期待は禁物かも。
※広告閲覧以外に、高速データ通信料を購入することも可能。データ通信量は100MBが税別200円、500MBが700円。
■「Japan Welcome SIM」現在は動画広告のみが掲載されている
■「Japan Welcome SIM」の広告メニュー一覧
成田空港・羽田空港・関西国際空港で買えるプリペイドSIM
訪日外国人など、短期滞在向けのプリペイドSIMカードは「Japan Welcome SIM」にも多数の選択肢があり、主要空港別に別エントリにてご紹介しているので、最後に該当エントリの紹介まで。
成田空港で購入できるプリペイドSIMカードは以下にて。
羽田空港で購入できるプリペイドSIMカードは以下にて。
関西空港で購入できるプリペイドSIMカードは以下にて。