Mobike、利用可能エリア外の駐輪は「30分毎に1万円課金」が大問題

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札幌市内にてシェアバイクを提供中の「Mobike」は、利用可能エリア外での駐輪に対して「30分毎に1万円」の課金(罰金)を設定したことを、アプリ内でユーザーに対して告知している。

■利用可能エリア外での駐輪は「30分毎に1万円」の課金
利用可能エリア外での駐輪は「30分毎に1万円」の課金

「Mobike」の利用可能エリアは、「Mobike」アプリを起動すると表示されることがある。

■「Mobike」利用可能エリア(赤枠の中が利用可能エリア)
「Mobike」利用可能エリア(赤枠の中が利用可能エリア)

「表示されることがある。」と書いたのは、その通りの意味。「利用可能エリア」として設定されるエリアは、(理由は不明ながら)アプリ上に表示されないことがあった。

■「Mobike」利用可能エリアが表示されない
「Mobike」利用可能エリアが表示されない

もっと大きな問題として、「Mobike」をレンタルして乗車中にも「利用可能エリア」が表示されることが無かったため、「Mobikeを返却したら、うっかり利用可能エリア外だった」というケースが十分に起こりえる。

■「Mobike」乗車中は「利用可能エリア」が表示されなかった
「Mobike」乗車中は「利用可能エリア」が表示されなかった

「利用可能エリア」が正しく表示されないことがあるのは、アプリケーションの不具合である可能性もゼロではないものの、手元のスマートフォンでは複数台で同様の挙動となるのを確認。

「利用可能エリア外での駐輪は30分毎に1万円」と、極めて高額なペナルティを設定している一方で、利用者が意図せずに利用可能エリア外に駐輪してしまうことを防ぐための対応が極めてお粗末。

さらに、一部の「Mobike」ポートは、専用の駐輪ポートであるにも関わらず、アプリ内の「利用可能エリア」の外に該当するように見える。

■利用可能エリア外にポートが設置されているように見える
利用可能エリア外にポートが設置されているように見える

アプリ上の「利用可能エリア外」にも思えるポートに駐輪した場合、「30分1万円」を支払する必要があるのか?をカスタマーサポートに確認したところ、「請求される場合がある。」という趣旨の回答だった。

実際には「利用可能エリア」の判別にあたって、数100m程度のバッファを設定している可能性は十分考えられるものの、そういった説明がされることもなく、常識的に考えると「Mobike」専用の駐輪場に返却している限りは問題無い。というような類いの説明もされる事は無かった。

「Mobike」が設定した「30分毎に1万円」の料金設定は「利用可能エリア外での駐輪をさせないための価格設定」であることは容易に理解ができる一方で、本当に「30分毎に1万円」の料金が発生する可能性があるのであれば、そのようなサービスを使いたいと思う利用者が存在するとは思えない。

付け加えておくと、「Mobike」はプリペイド型の支払方法を採用しており、そもそもアカウントに1万円以上のチャージをしている方は極めて少ないと推測。よって、「30分毎に1万円」はユーザーが実際に支払ことは無いだろうし、「Mobike」としても本当に回収しようと思って設定しているわけではないだろう。

しかしながら、理不尽とも言える超高額のペナルティを設定しつつ、アプリ上で「利用可能エリア」が正しく表示されないことがある、また一部のポートが「利用可能エリア外」のエリアになっている点については、「利用可能エリア内で安心して使ってもらう」ためのケアが全くされていないように感じる。

「Mobike」は、2017年8月下旬に札幌市にてサービスを提供して以来、その他の都市ではサービスを提供できておらず、日本国内のエリア拡大にはかなり苦戦しているように思えるけれど、一連のずさんな対応を続けていると、「早く使ってみたい」というより、そもそも「怖くて使えない。」というイメージを植え付けるだけのように感じるところ。